■ J3の第9節J3の第9節。1勝5敗2分けで19位のテゲバジャーロ宮崎はホームのいちご宮崎新富サッカー場でFC今治と対戦した。J2昇格を目指すFC今治は4勝2敗2分けで勝ち点「14」。開幕4連勝の後、4試合未勝利と苦しんでいる。宮崎は開幕から7試合未勝利だったが8節の奈良戦(H)で逆転勝利。ようやくの今シーズン初勝利を挙げた。8節を終えた時点で18位の讃岐、19位の宮崎、20位の岩手がともに勝ち点「5」で並んでいる。
ホームの宮崎は「4-2-3-1」。GK青木心。DF青山生、黒木謙、辻岡、吉田朋。MF安田虎、力安、楠大樹、阿野、魚里。FW橋本啓。結果はあまり出ていないがスタメンはある程度は固まっている。8試合で4ゴールを挙げているFW吉澤はこの日もベンチスタート。得点源でありながら「切り札的な起用法」になっている。フォワードの軸になっているFW橋本啓は8試合で2ゴール。MF阿野はトップ下でスタメンとなった。
アウェイのFC今治は「4-2-2-2」。GK伊藤元。DF松本雄、市原、白井達、加藤徹。MFトーマス・モスキオン、新井光、マルコス・ヴィニシウス、山田貴。FW阪野、日野友。MF近藤高はベンチ外。2023年のJFLで28試合で19ゴールを挙げて得点王に輝いたストライカーのFW日野友がJリーグ初スタメンとなった。1つ前の長野戦(H)でJリーグデビューを果たすと途中出場でいきなりJリーグ初ゴールを記録した。
■ 19位の宮崎 vs 4位のFC今治の試合試合はFC今治ペースで始まった。開始早々の前半5分に右サイドでボールを持ったMFマルクス・ヴィニシウスが得意の左足でコース隅にシュートを決めて幸先よく先制に成功する。中央で起点になったFW日野友のプレー、右サイドのMFマルクス・ヴィニシウスに正確なパスを出したFW阪野のプレーも非常に良かった。MFマルクス・ヴィニシウスは今シーズン4ゴール目。4節以来なので久しぶりのゴールとなった。
先制された宮崎だったが前半11分に右サイドに流れてボールを受けたMF阿野が得意の左足でゴール前に鋭いクロスを入れるとストライカーのFW橋本啓が左足で合わせてすぐさま1対1の同点に追いついた。FW橋本啓は今シーズン3ゴール目。面を作ってから左足で上手く合わせることが出来た。大卒4年目のFW橋本啓は2023年はJ3で20試合に出場して1ゴールのみだったが今シーズンは結果も残している。
追い付かれたFC今治は後半26分に右サイドでFKを獲得するとFW阪野が競り勝って後ろに流したボールに反応したストライカーのFW日野友が頭で合わせて2対1と勝ち越しに成功する。FW日野友は2戦連発となった。前半は2対1で折り返した。迎えた後半35分に途中出場したFW吉澤にチャンスが訪れたが決められず。2対1で競り勝ったFC今治は今シーズン5勝目。敗れた宮崎は1勝6敗2分け。最下位に転落した。
■ FW日野友貴がデビューから2戦連発!2対1で勝利したFC今治は5勝2敗2分けとなった。開幕4連勝した後、5節からの4試合は0勝2敗2分けと低調。4試合未勝利中だったので大きな勝ち点「3」となった。先制した後、すぐに追いつかれてしまったが前半26分にセットプレーから勝ち越しゴールを奪った。殊勲の決勝ゴールを決めたのはストライカーのFW日野友だったがこれでJリーグデビューから2戦連発。Jリーグの舞台でも得点力は輝いている。
昨シーズンのJFLの得点ランキングで2位だったのはFW上野瑶(ソニー仙台→宮崎)とFW岡崎優(Honda FC)の2人で10ゴール。なので19ゴールのFW日野友がいかに飛び抜けていたかが良く分かる。当然、「カテゴリーが上がって結果を出せなくなる(なった)ストライカー」は世界中にたくさんいるがFW日野友のように「嗅覚で勝負するタイプのストライカー」はカテゴリーが上がっても通用するケースが多い。
決勝ゴールの場面はポジショニングが良かった。170cmなのでサイズには恵まれていないが豪快なヘディングシュートだった。FW阪野は実績があってパワーがある。体を張れるタイプのセンターフォワードなのでFW日野友にとっては頼もしい相方になる可能性大。26歳のFW日野友は「ゴールを奪うプレーに特化したフォワード」なのでゴールシーン以外ではあまり目立たないがこれだけ結果を残せると文句は出ない。
33歳のFW阪野は2アシスト。こちらも結果を残した。MFマルクス・ヴィニシウスも先制ゴールをゲット。FWアンジェロッティ、MF近藤高などもいるので攻撃陣の層は厚い。「MFマルクス・ヴィニシウスにかかる負担をどこまで軽減できるか?」がJ2に昇格のためのキーポイントになると思われるがここまでは非常にいい流れで来ている。守備陣も9試合で8失点のみ。攻守両面でバランスの取れたチームになりつつある。
■ 連勝はならず。最下位に転落・・・。8節の奈良戦(H)で劇的な形で今シーズン初勝利を挙げた宮崎だったが勢いを持続させることは出来ず。1勝6敗2分けとなった。苦しい展開になっているが内容は決して悪くなかった。放ったシュートは4本のみ。シュートチャンスはあまり作れなかったがトップ下のMF阿野、右SHのMF楠大樹、1トップのFW橋本啓などは自分の良さを出すことが出来た。上位のFC今治を相手に勝ち点を獲得できる可能性はあった。
「左右のサイドハーフの突破力」は今シーズンの宮崎の武器になっているがこの日は右SHのMF楠大樹のスピードが目立った。これまでは自分の武器であるスピードを生かしきれない試合が多かったが同じように東京Vからレンタル移籍のMF阿野といい関係を築いた。トップ下のMF阿野は左利きということもあって右サイドに流れるプレーを好む。前半11分のFW橋本啓の同点ゴールも右サイドの連携から生まれた。
勝ち点にはつながらなかったがFW橋本啓は今シーズン3ゴール目。コンスタントにゴールに絡んでいる。188cmとサイズに恵まれているが動けるタイプの大型CFである。ゴールシーンも動き出しが良かった。MF阿野からいいボールが入ってきたが中で合わせるのは簡単ではなかった。上手い具合に体の向きを変えてシュートを枠に飛ばすことが出来た。FW吉澤も4ゴールを挙げているのでフォワードは結果を出している。
9節を終えた時点で最下位。こういう状況なので「J3に落ちないこと」を最優先に考えないといけないが3月19日(火)にJ1のFC東京から育成型期限付き移籍のMF安田虎はこれで3試合連続でフル出場。レギュラーポジションを獲得しつつある。ボランチの位置で起用されているが技術が高くて落ち着いているので中盤で時間を作ることが出来る。2003年生まれなので攻撃の中心であるMF阿野と同学年になる。
※ 投稿日:2024年2月14日(水) : 総再生数:10,783回
※ ナレーションは「音声読み上げソフト」を使用しています。
※ 一部、訛りがありますが気にせずにスルーしてください。
関連エントリー 2024/01/14 【J1:順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者:344名)
2024/01/09 【J2:順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者:187名)
2024/01/10 【J3:順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者:91名)
2024/02/08 【J3編】 今オフの補強の最終評価 ~1:松本、2:大宮、3:FC大阪、4:八戸、5:奈良~
2024/02/11 【J3編】 今オフの補強の最終評価 ~6:FC琉球、7:FC今治、8:讃岐、9:相模原、10:金沢~
2024/02/14 【J3編】 今オフの補強の最終評価 ~11:富山、12:岩手、13:長野、14:北九州、15:宮崎~
2024/02/14 【J3編】 今オフの補強の最終評価 ~16:沼津、17:岐阜、18:YS横浜、19:福島、20:鳥取~
2024/02/21 【生観戦:金沢×富山】 金沢ゴーゴーカレースタジアムのこけら落としに行ってきた。 (前編)
2024/02/21 【生観戦:金沢×富山】 金沢ゴーゴーカレースタジアムのこけら落としに行ってきた。 (後編)
2024/04/12 全エントリーの一覧 (2018年-2023年)
- 関連記事
-