■ J1の第8節J1の第8節。2勝2敗3分けのガンバ大阪はホームのパナソニックスタジアム吹田でサガン鳥栖と対戦した。鳥栖は1勝5敗1分けで19位と大きく出遅れた。G大阪は開幕3試合は2勝1分けと好スタートを切ったがここ4試合は0勝2敗2分けと失速している。再浮上のきっかけをつかみたい試合になる。鳥栖は2節の札幌戦(H)は4対0で大勝。今シーズン初勝利を飾ったが3節以降は0勝4敗1分け。5試合未勝利となる。
ホームのG大阪は「4-2-3-1」。GK一森。DF福岡将、三浦弦、中谷進、黒川。MF鈴木徳、ダワン、ウェルトン、坂本一、倉田。FW宇佐美。U-23日本代表に選ばれたDF半田はU-23アジア杯に参加するので当分の間は欠場となる。DF松田陸は怪我で離脱中。DF福岡将が右SBで起用された。トップ下もMF山田康は怪我で欠場中。MF坂本一が先発で起用された。FW宇佐美は7試合で3ゴールを挙げている。
対するアウェイの鳥栖は。「4-2-3-1」。GK朴一圭。DF原田亘、山崎浩、キム・テヒョン、堺屋。MF河原創、手塚、富樫敬、堀米勇、長沼。FWマルセロ・ヒアン。左SBはDF丸橋が1番手になっているがこの日は高卒1年目のDF堺屋が抜擢された。鳥栖U-18出身でマルチプレーヤーになる。横浜FCから完全移籍のFWマルセロ・ヒアンは7試合で2ゴールを挙げている。FWヴィニシウス・アラウージョはベンチスタート。
■ 後半54分に劇的な逆転ゴール!試合はホームのG大阪が圧倒する展開になった。G大阪もここ3試合はいずれも無得点。結果が出ていないが内容は悪くない。好調のFW宇佐美を中心にたくさんのチャンスを作った。前半15分にはFW宇佐美のクロスからDF三浦弦がヘディングシュートを放ったが惜しくもクロスバーに直撃する。前半25分にもFW宇佐美のCKから右SBのDF福岡将がヘディングシュートを放ったがまたしてもクロスバーに直撃する。
何とか無失点で耐えた鳥栖は前半41分にロングスローからチャンスを作った。エリア内でFWマルセロ・ヒアンが粘ってボールをキープ。自身のシュートはブロックされたがこぼれ球を拾ったMF手塚が右足でクロスを入れるとファーサイドで待っていたMF長沼がヘディングで合わせて劣勢の展開だった鳥栖が先制に成功する。2023年はJ1で10ゴールを挙げたMF長沼はようやくの今シーズン初ゴールとなった。
先制されたG大阪だったが後半48分にFKからこぼれ球をMF坂本一が押し込んで1対1の同点に追いついた。後半11分にMF坂本一の絶妙なスルーパスから抜け出したMFウェルトンがDF堺屋に倒される。18歳のDF堺屋は一発レッドで退場となった。その後はさらにG大阪が猛攻を仕掛ける展開になった。後半54分に途中出場のFWイッサム・ジェバリのパスからDF三浦弦が右足で決めて劇的な逆転ゴールを奪った。
■ トップ下で起用されたMF坂本一彩が躍動!2対1で逆転勝利のG大阪は5試合ぶりの勝利をつかんだ。シュート数はG大阪が20本、鳥栖は9本だけ。「ゴール期待値」はG大阪が「3.758」だったのに対して鳥栖は「0.695」だった。圧倒的にG大阪が優勢だったのであのまま1対1のスコアで終わっていたらG大阪にとっては相当に物足りない結果だった。ラストプレーに近かったがDF三浦弦のシュートは鳥栖の選手に当たってゴールイン。気持ちでねじ込んだ。
7節を終えた時点で2勝2敗3分けとイーブンの成績に戻ったG大阪にとって今節の鳥栖戦は「上位争いに参加できるのか?下位グループに巻き込まれてしまうのか?」を左右する大事な試合だった。引き分け以下に終わるようだと雲行きはかなり怪しくなったので大きな勝ち点「3」となった。前半からセットプレーを中心にたくさんのチャンスを作ったが前半のアディショナルタイムに追いつけたのも大きかった。
3試合連続でMF山田康、MFファン・アラーノ、DF半田は欠場。MF坂本一などがチャンスを得ているが20歳のMF坂本一は大きなアピールが出来た。DF堺屋の退場を誘ったMFウェルトンの突破も彼のスルーパスからスタートしている。残念ながらオフサイドだったが後半20分にはMF唐山のクロスから「自身2点目か!?」というシュートも放った。MF山田康は強力なライバルになるが彼とは違った良さを持っている。
DF堺屋を退場に追い込んだMFウェルトンのスピードは圧巻だった。「単独で局面を打開できるサイドアタッカー」を喉から手が出るほど欲していたG大阪にとっては理想的な選手と言える。スピードに関しては「Jリーグ屈指」と言ってもオーバーではないだろう。MF鈴木徳が中心になっているボランチもMFダワンやMFネタ・ラヴィがいて豊富。キーパーもGK東口が控えているのでどのポジションも競争が激しい。
■ 18歳のDF堺屋フルは初先発でレッドカード。鳥栖はこれで6試合未勝利となった。広島→C大阪→神戸→町田→浦和→G大阪なので上位クラブあるいは規模の大きいクラブとの対戦がずっと続いている。この点を考慮する必要はあるが6試合で0勝5敗1分け。6試合で2得点/14失点となった。次の9節も鹿島戦(H)。厳しい相手との試合が続いていく。4月20日(土)に行われる次の9節の鹿島戦までに川井監督が解任されても何ら不思議はない状況になっている。
「危機的な状況」と言えるが「手詰まり状態」になっているので何かを大きく変えないとこのままズルズル行きそうな雰囲気が漂っている。後半11分というかなり早い段階で退場者を出したので「引き分けでも十分」と言える状況だった。たくさんのピンチを招きながら何とか1対1のスコアを維持していたが後半54分という最後の最後に失点。今のチームの流れの悪さを実感する結果ならびに試合展開だった。
18歳のDF堺屋はJ1で2試合目の出場。プロ初スタメンだったがMFウェルトンを倒して一発レッド。ほろ苦い試合になった。MFウェルトンは爆発的なスピードを持っているので18歳の選手にとっては酷なシチュエーションだったがよほどうまく対応しないと一発レッドになるか?PKになるか?という難易度の高い場面だった。GK朴一圭が前半から当たっていたことを加味すると「無理をしないのが正解だった。」と言える。
もちろん、後半の終了間際であれば「退場覚悟で一か八かのチャレンジをするのもアリだった。」と思うが後半11分という早い時間帯だった。咄嗟の判断になるのでかなり難しかったと思うが判断は的確ではなかったと思う。左SBはDF丸橋が最多の5試合で先発出場しているがCBが本職となるDFキム・テヒョンやDF上夷を左SBに回して起用した試合もあった。このポジションは川井監督の悩みの種になっている。
※ 投稿日:2024年1月29日(月) (総再生数:19,121回)※ 投稿日:2024年2月8日(木) (総再生数:8,180回)※ 投稿日:2024年2月11日(日) (総再生数:11,002回)
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