■ J2の第11節 J2の第11節。2勝5敗3分けで16位の鹿児島ユナイテッドはホームの白波スタジアムで栃木SCと対戦した。栃木SCは3勝4敗3分けで勝ち点「12」。15位に位置する。昇格1年目の鹿児島は開幕から4試合は2勝1敗1分けと好スタートを切ったが5節以降は6試合未勝利。0勝4敗2分けと苦しんでいる。開幕4試合で計8ゴールを奪ったが5節以降は5試合連続で無得点に終わった。栃木SCは総失点がJ2最多となる。
ホームの鹿児島は「4-2-3-1」。GK泉森。DF野嶽寛、戸根、井林、外山。MF藤村慶、山口卓、西堂、田中渉、福田望。FW藤本憲。開幕から9試合連続スタメンだったMF米澤はこの日も欠場。2試合連続でベンチ外となった。FW藤本憲がチーム最多の3ゴールを挙げている。オフにFC東京からレンタル移籍したレフティのMF西堂は移籍後初スタメンとなった。4節の千葉戦(H)で移籍後初ゴールを記録している。
対するアウェイの栃木SCは「3-1-4-2」。GK丹野。DF藤谷匠、ラファエル、大谷尚。MF神戸、石田凌、大森渚、大島康、南野遥。FW宮崎鴻、奥田晃。G大阪から育成型期限付き移籍のMF南野遥は10節の水戸戦(A)で2ゴールを挙げる活躍を見せた。19歳のMF南野遥がチーム最多の3ゴールを挙げている。40歳の大台に突入した元・日本代表のFW矢野貴は怪我のためベンチ外。DF平松航もベンチ外となった。
■ 16位の鹿児島 vs 15位の栃木SCの対戦 「16位の鹿児島 vs 15位の栃木SC」の対戦はともに久々の勝利を目指す試合になった。鹿児島は6試合未勝利中、栃木SCは4試合未勝利中。苦しい戦いになっている。試合を優位に進めたのはホームの鹿児島だった。前半27分に右サイドのCKを獲得するとボランチのMF藤村慶がニアサイドに蹴ったボールに飛び込んできたDF井林が頭で合わせて鹿児島が先制に成功する。DF井林は今シーズン初ゴールとなった。
鹿児島はここまでの10試合のうち、0対0だった7節の水戸戦(A)を除くと全ての試合で相手に先制ゴールを奪われていたので11節にして今シーズン初めて先制ゴールを奪うことが出来た。前半は1対0で折り返した。迎えた後半5分に左SHのMF福田望が高い位置でボールを奪ってカウンター。ドリブルで持ち運んでから左足でシュートを決めて大きな追加点を奪った。MF福田望は今シーズン初ゴールとなった。
2点を追う栃木SCは後半16分にMF南野遥が左足でシュートを放ったが惜しくもポストに直撃した。後半38分にはバイタルエリアでボールを受けたMF南野遥がドリブルで縦に仕掛けてからクロスを入れると途中出場したFWイスマイラが高い打点からヘディングシュートを決めて1点差に迫った。FWイスマイラは今シーズン初ゴールとなった。追い上げた栃木SCだったが追いつくことは出来ず。2対1で鹿児島が勝利した。
■ 4節の千葉戦(H)以来なので約1か月ぶりの勝利 勝利した鹿児島は4節の千葉戦(H)以来なので約1か月ぶりの勝利となった。ここ6試合勝ちなしで残留争いに巻き込まれていたので大きな勝ち点「3」となった。前半27分にCKから先制ゴールを奪ったが鹿児島が先制ゴールを奪ったのは今シーズン初めて。追いかける展開になるとどんなチームでも厳しい。セットプレーからのゴールもここまで1ゴールのみだったがいいところでベテランのDF井林がゴールを奪った。
DF井林はオフに清水から鹿児島に完全移籍。守備の要になることが期待されたが開幕戦で先発出場して45分で交代。怪我の影響で2節から9節までずっとベンチ外だった。チームも勝てていなかったので責任を感じていたと思うが得点力はさすがに高い。177cmなのでCBとしてはかなりのアンダーサイズになるがJ2通算で15ゴール目。東京Vのときも清水のときもいいところでゴールを奪ってチームを助けてきた。
後半5分に貴重な追加点のゴールを決めたのは大卒3年目のMF福田望だった。J2でプレーするのは今シーズンが初めてなので「記念すべきJ2初ゴール」となったがキレ味鋭いドリブルは大きな武器となる。左SHは開幕からずっとMF米澤がスタメンだったが10節と11節はベンチ外。MF福田望にスタメンのチャンスが回ってきたが結果を残した。打開力のあるアタッカーなのでさらなるブレイクが期待される。
攻撃があまり結果を出せていない状況なので初スタメンとなったMF西堂にとっては大きなチャンスだったが見せ場はあまり無かった。右SHで起用されたが後半17分に交代となった。FWンドカ・チャールスもここまで無得点。新天地で結果を出せずに苦労しているが動きはまずまず良かった。MF福田望、MF西堂、MF圓道、FWンドカ・ボニフェイスなど若い力の台頭は鹿児島が浮上するためには不可欠と言える。
■ 栃木SCはこれで5試合未勝利 敗れた栃木SCはこれで5試合未勝利となった。栃木SCは開幕からの6試合は3勝3敗とまずまず。前評判は低かったことを考えると「なかなかいいスタートを切った。」と言えたが勢いは止まった。この日は鹿児島も栃木SCも同じ12本のシュートを放った。栃木SCの出来は決して悪くなかったがセットプレー(CK)ならびにビルドアップのミスから失点。2点を追う展開になると勝ち点を得るのはかなり難しくなる。
栃木SCの「ボール支配率」はJ2ワーストの39.5%になる。つなぐサッカーでは全くないことを考えると2失点目につながったDF藤谷匠のミスはかなり残念だった。前線にはターゲットになれる184cmのFW宮崎鴻がいたのでシンプルにロングボールを蹴っても全く問題のないシチュエーションだった。FC岐阜から加入したDF藤谷匠は開幕から全試合でスタメンフル出場中。信頼をつかんでいるが軽率なミスだった。
栃木SCは11試合で10得点/24失点。攻守に問題を抱えているが19歳のMF南野遥はこの日もアシストを記録するなど新天地でも攻撃陣を引っ張っている。ベンチスタートが続いた時期もあったが結果を残して定位置を確保しつつある。ナイジェリア出身のFWイスマイラは今シーズン5回目の途中出場だったが驚異的な打点からヘディングシュートを叩き込んだ。188cmの高さと身体能力は相手の大きな脅威になる。
失点数も非常に多いので若い力の台頭が望まれるが朝鮮大出身で大卒1年目のDF朴勇志は後半39分にDF大谷尚との交代で途中出場。Jリーグデビューを果たした。185cm/80キロとサイズに恵まれており、ボランチが主戦場ながらCBでもプレーできるという。栃木SCはFWイスマイラ、FW宮崎鴻、FW矢野貴、MF小堀空、DFラファエル、DF藤谷匠など大型プレーヤーが多い。大きな特徴の1つになっている。
※ 投稿日:2024年3月20日(水) (総再生数:5,116回) ※ ナレーションは「音声読み上げソフト」を使用しています。 ※ 一部、訛りがありますが気にせずにスルーしてください。 VIDEO 関連エントリー 2024/01/14 【J1:順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者:344名) 2024/01/09 【J2:順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者:187名) 2024/01/10 【J3:順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者:91名) 2024/02/09 【J2編】 今オフの補強の最終評価 ~1:山形、2:岡山、3:千葉、4:鹿児島、5:群馬~ 2024/02/10 【J2編】 今オフの補強の最終評価 ~6:栃木、7:清水、8:藤枝、9:山口、10:愛媛~ 2024/02/10 【J2編】 今オフの補強の最終評価 ~11:秋田、12:仙台、13:横浜FC、14:長崎、15:徳島~ 2024/02/11 【J2編】 今オフの補強の最終評価 ~16:水戸、17:いわき、18:大分、19:熊本、20:甲府~ 2024/02/21 【生観戦:金沢×富山】 金沢ゴーゴーカレースタジアムのこけら落としに行ってきた。 (前編) 2024/02/21 【生観戦:金沢×富山】 金沢ゴーゴーカレースタジアムのこけら落としに行ってきた。 (後編) 2024/04/23 全エントリーの一覧 (2018年-2023年)
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