■ J2の第15節J2の第15節。6勝5敗3分けで8位のヴァンフォーレ甲府はホームのJIT・リサイクルインク・スタジアムで6勝6敗2分けのジェフ千葉と対戦した。千葉は9位に位置する。どちらもここ最近は勝ったり負けたりを繰り返しており、首位の清水ならびに2位の長崎との差が大きく広がっている。自動昇格争いに参加するためにも勝ちたい試合となる。千葉は14試合で26得点を奪っているがこれはJ2で3位タイとなる。
ホームの甲府は「4-2-3-1」。GKコ・ボンジョ。DF飯田貴、今津、神谷凱、関口正。MF三沢、林田、鳥海芳、ピーター・ウタカ、アダイウトン。FWファビアン・ゴンザレス。J1の鳥栖から緊急補強した191cmのGKコ・ボンジョは2試合連続スタメンとなった。MFピーター・ウタカのポジションは流動的。トップ下とも、2トップの一角とも言える微妙なポジションでプレーした。14試合で5ゴールを挙げている。
対するアウェイの千葉は「4-2-3-1」。GK藤田和。DF高橋壱、久保庭、メンデス、日高大。MF小林祐、エドゥアルド、岡庭、風間宏矢、ドゥドゥ。FW呉屋。大卒2年目のFW小森はベンチスタート。14試合で6ゴールを挙げているがここ4試合は無得点となる。MF田中和とDF鈴木大はともに3試合連続で欠場。MF椿も2試合連続でベンチ外となった。MF横山暁、MF田口、MF米倉、MF高木俊などがベンチスタートになった。
■ 8位の甲府 vs 9位の千葉の試合8位の甲府 vs 9位の千葉の試合の前半は甲府ペースになった。MFアダイウトンとMFピーター・ウタカの個人技からチャンスを作った。千葉は前半12分にMFエドゥアルドが負傷交代。ベテランのMF田口が投入された。前半35分に甲府がゴールやや右寄りの絶好の位置でFKを獲得するとレフティのCBのDF神谷凱が蹴ったボールがそのまま決まって甲府が先制に成功する。DF神谷凱は今シーズン初ゴールとなった。
1対0で迎えた後半13分に千葉は右サイドを崩して右SHのMF岡庭が右足で鋭いクロスを入れるとニアサイドに入ってきたMFドゥドゥが頭で合わせて1対1の同点に追いついた。古巣対決となるMFドゥドゥは今シーズン4ゴール目となった。さらに後半21分には左SBのDF日高大がシュート。ゴール前にいた途中出場のFW小森が上手くボールをコントロールしてから右足で決めて千葉が2対1と勝ち越しに成功する。
このまま逃げ切りたい千葉だったが後半49分に左SBのDF関口正のクロスからMFピーター・ウタカにヘディングシュートを決められて2対2の同点に追いつかれた。MFピーター・ウタカは今シーズン6ゴール目となった。試合は痛み分けのドローに終わった。千葉はここ6試合は2勝2敗2分け。波に乗り切れないシーズンになっている。甲府も同じくここ6試合は2勝2敗2分け。清水など上位陣との差は広がりつつある。
■ 3人の外国人を初めてスタメンで同時起用甲府は初めてFWファビアン・ゴンザレスとMFピーター・ウタカとMFアダイウトンの3人を同時にスタメンで起用してきた。これまでは2人が最多。守備や連携面などを考えて「3人のスタメンでの同時起用」は一度もなかったがついに解禁した。上との差が広がりつつある中、新しい組み合わせにトライしたが攻撃に関してはそれなりに機能した。やはり、外国人3人が同時にプレーすると攻撃の部分での迫力は増す。
ただ、この3人を同期に起用すると「個の力に頼ったサッカー」になってしまう。また、守備の部分ではかなりきつくなる。篠田監督はFWファビアン・ゴンザレスやMFピーター・ウタカの名前を呼んで守備のときにサボらずに戻ってくるように促したがやはり限界はある。これだけの「個の力」を持った選手はなかなかいないので上手く活用したいがベストな組み合わせや並べ方を見つける作業は簡単なことではない。
40歳になったものの、依然としてJ2であれば明確な違いを生み出すことが出来るMFピーター・ウタカについては上手く休ませながら使う必要があるがこの日も後半49分に起死回生の同点ゴールをゲット。やはり、決定的な仕事が出来る。後半はやや劣勢だったこともあって前半と比べるとそこまで存在はなかったが最後までピッチに残した篠田監督の采配は的中した。見事なヘディングシュートを突き刺した。
外国人選手をたくさん抱えているので「外国人選手の使い方」も重要になってくるが鳥栖から獲得したGKコ・ボンジョは2試合連続でスタメン出場。何度か好セーブを見せた。GKコ・ボンジョをスタメンで起用するのであればDFエドゥアルド・マンシャは使いにくくなる。そうなると「DF神谷凱にとってはチャンス到来」と言えるが得意の左足で素晴らしい直接FKを決めた。精度の高い左足のキックは大きな武器となる。
■ 復帰2戦目のMFエドゥアルドがまたしても離脱千葉は前半にFKで先制ゴールを許したものの、後半に2ゴールを奪って2対1で逆転に成功した。このまま逃げ切らないといけない試合だったが追いつかれてしまった。目前まで迫っていた勝ち点「3」を逃す形になったがクロスを上げたDF関口正へのチェックが甘くてヘディングシュートを決めたMFピーター・ウタカへのマークも甘かった。失点シーンではDF米倉ならびにMF岡庭が十分な対応が出来なかった。
今シーズンも取りこぼしが目立つが途中出場したエースのFW小森に久々のゴールが生まれたのは良かった。11節の秋田戦(H)で例の騒動が起こったがその試合も含めて4試合無得点中。プレー(シュート)の選択について自チームの監督に強く批判されたので迷いが生じても不思議はない状況だった。スランプに突入しても何ら不思議はない状況だったことを考えると途中出場で結果が出たのは良かった。
千葉にとって残念なのはMFエドゥアルドが怪我をして負傷交代した点。「補強の目玉」として磐田から獲得したがここまで5試合の出場のみ。4節から13節まで欠場が続いて先の14節の横浜FC戦(H)で久々に出場機会を得た。90分プレーしたが復帰2戦目で再離脱となった。ボランチはMF小林祐、MF田口、MF品田に加えて、MF横山暁などもプレー可能。代わりの選手はいるがMFエドゥアルドの力は必要である。
サイドハーフの競争も激しいが右SHとして2試合連続スタメンとなったMF岡庭は得意の鋭いクロスで後半13分のMFドゥドゥのヘディングシュートをアシストした。最大の武器であるクロスでチームに貢献した。本職は右SBになるが運動量が豊富でクロスの質は高い。千葉では右SHで起用されているがアピールに成功した。MFドゥドゥは古巣対決だったがヘディングシュートを決めた。得点力はさすがに高い。
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