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【U-23アジア杯準決勝：日本×イラク】祝・8大会連続の五輪出場！MF藤田譲瑠チマが圧巻の2アシスト！ | | |　

■　U-23アジア杯の準決勝

U-23アジア杯はいよいよ準決勝に突入した。準々決勝で延長戦の末に開催国のカタールに勝利してベスト4進出を果たしたU-23日本代表はパリ行きをかけてイラクと対戦した。イラクに勝利したら文句なしでパリ五輪の出場権を獲得できるが準決勝で敗れた場合はインドネシアとの3位決定戦に回ることになる。さらに3位決定戦で敗れたとしてもギニアとの大陸間プレーオフがあるのでパリ行きのチャンスは大きい。

日本は「4-1-4-1」。GK小久保玲央ブライアン(ベンフィカ)。DF関根大(柏)、DF高井幸(川崎F)、DF木村誠(鳥栖)、DF大畑歩(浦和)。MF藤田譲瑠チマ(シントトロイデン)、MF松木玖(FC東京)、MF荒木遼(FC東京)、MF山田楓(東京V)、MF平河悠(町田)。FW細谷(柏)。レフティのMF山本理がベンチスタートになってMF荒木遼がスタメンで起用された。左SHもMF佐藤恵ではなくてMF平河悠がスタメンで起用された。

ベンチスタートになったのはGK野澤大志ブランドン(FC東京)、GK山田大(鹿島)、DF半田(G大阪)、DF西尾(C大阪)、DF鈴木海(磐田)、DF内野貴(デュッセルドルフ)、MF川崎颯(京都)、MF田中聡(湘南)、MF山本理(シントトロイデン)、MF佐藤恵(ブレーメン)、FW藤尾(町田)、FW内野航(筑波大)の12名。初戦の中国戦でレッドカードを受けたDF西尾(C大阪)は3試合の出場停止だったがようやくベンチに戻ってきた。

■　2対0で勝利して8大会連続のオリンピック出場！

準決勝の2試合目は日本ペースになった。イラクは5バック気味の布陣を採用。日本をリスペクトして守りを固めたが日本はMF藤田譲瑠チマを中心にテンポよくボールを回してチャンスを作った。前半10分にはMF荒木遼の絶妙なスルーパスを受けたFW細谷がキーパーと1対1の決定機を迎えたが左足のシュートはキーパーにセーブされた。前半19分にはMF荒木遼、前半21分にはFW細谷がシュートチャンスを迎えた。

優勢に試合を進める日本は前半28分にボランチのMF藤田譲瑠チマのロングパスから抜け出したFW細谷が上手く相手をかわしてから右足でゴールに流し込んで先制ゴールを奪った。準々決勝のカタール戦の延長戦の前半に逆転ゴールを決めたFW細谷は2戦連発となった。さらに前半42分には左SBのDF大畑歩のボール奪取からMF藤田譲瑠チマのパスを受けたMF荒木遼が決めて大きな追加点を奪った。

2対0で迎えた後半も手を緩めることなく日本はチャンスを作った。MF松木玖やFW細谷には何度か惜しいシーンが訪れた。相手キーパーの頑張りもあって試合を決める3点目のゴールを奪うことは出来なかったが2対0で逃げ切った日本が決勝進出。見事に8大会連続のオリンピック出場を決めた。敗れたイラクは3位決定戦に回ることになった。準決勝でウズベキスタンに惜敗したインドネシアとの3位決定戦になる。

■　MF藤田譲瑠チマが圧巻の2アシスト！

日本は現地時間の5月3日(金)の夜に行われる決勝戦でウズベキスタンと対戦することになった。2016年以来のアジア制覇を目指すことになるがMF遠藤航、DF植田直、DF岩波、FW浅野拓、MF矢島慎、DF室屋などが中心を担ったリオ世代は決勝戦で韓国を破ってアジア制覇を達成している。ウズベキスタンに勝利して気持ちよくU-23アジア杯を終えたい。アジアを制覇することが出来ると自信にもなる。

準々決勝のカタール戦は難しい展開になったがこの日は完勝だった。スコアこそ、2対0だったが、日本はたくさんのチャンスを作った。後半15分に4バックに変更した後はイラクも何度かチャンスを作ったが2点のリードがあると余裕を持った試合運びが出来る。イラク代表というと今年の1月に行われたアジア杯のGLの2戦目で日本代表が苦杯を嘗めたが今回の試合は「内容面でも日本の圧勝だった。」と言える。

開催国のカタールと対戦した準々決勝は日本にとって今大会のヤマだった。ヤマを乗り越えてプレッシャーから幾分かは解放されたのか、この日は各選手が躍動した。中でも目立ったのはボランチのMF藤田譲瑠チマだった。MF松木玖のポジションは流動的なのでアンカーの位置ともWボランチの一角とも言える微妙なポジションでプレーしたが1点目も2点目もMF藤田譲瑠チマのアシスト。圧巻のプレーを見せた。

サイズに恵まれた選手ではないが驚異の活動量を武器に90分を通して試合に絡み続けることが出来る。下がり目の位置からあれだけ生きたパスを出し続けることが出来る選手はなかなかいない。日本時代は東京V→徳島→横浜FMというキャリアなのでずっとボールを大事にするクラブでプレーしてきた。「大きな試合で活躍できる」というのは彼の魅力の1つになる。フル代表のボランチの競争にも絡んできてほしい。

■　パリ五輪は7月24日に開幕

前半28分にFW細谷が先制ゴールを奪ったが彼も大事な試合で結果を残した。準々決勝のカタール戦の延長戦の前半に逆転ゴールを決めるまでは大いに苦しんだが価値あるゴールを決めて肩の荷が下りたかのようにこの日はリラックスしてプレーすることが出来た。無得点が続いていた時期のFW細谷はシュートを打つときに焦ってしまってヒットしないケースが多かったがこの場面では最後まで冷静だった。

前半42分に生まれた2点目もボランチのMF藤田譲瑠チマのアシストからMF荒木遼が決めたが「彼がFC東京で復活して五輪予選に間に合った。」というのは大岩JAPANにとっては非常に大きかった。大岩JAPANはサイドアタッカーが充実していることもあって「サイド攻撃中心の単調な攻撃」になることが多かった。MF荒木遼は高度なテクニックと独特のセンスを生かして攻撃に変化とアイディアを加えることが出来る。

パリ五輪は7月24日に開幕するが男子サッカーの組み合わせ抽選会はすでに終了している。日本は優勝した場合は「パラグアイ・マリ・イスラエルと同じD組」になる。準優勝に終わった場合は「スペイン・エジプト・ドミニカ共和国と同じC組」になる。C組に入った場合、初戦がスペイン戦になるが、当然、いきなり優勝候補のスペインと当たることは避けたい。本大会で勝ち進むためにもアジア制覇を果たしたい。

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