■ J1の第15節J1の第15節。4勝3敗7分けで10位のアビスパ福岡はホームのベスト電器スタジアムで5勝4敗5分けで8位のセレッソ大阪と対戦した。福岡は6節の鹿島戦(H)から8試合負けなしだったが直近の14節はアウェイで神戸に0対1で敗れて9試合ぶりの敗戦となった。C大阪は開幕から8試合負けなし。一時は首位に立ったが9節以降は0勝4敗2分けと失速している。9節の名古屋戦(A)から6試合勝ちなし中と苦しんでいる。
ホームの福岡は「3-4-2-1」。GK村上。DFドウグラス・グローリ、奈良、田代雅。MF松岡大、前寛之、湯澤洋、岩崎、紺野、佐藤凌。FWシャハブ・ザヘディ。イラン代表のFWシャハブ・ザヘディは11試合で6ゴールとゴールを量産しているが福岡との契約は6月末まで。去就が注目されている。MF紺野は14試合で3ゴール。チームで2位のゴール数を記録している。FWウェリントンやMF金森がベンチスタートになった。
アウェイのC大阪は「4-2-1-3」。GKキム・ジンヒョン。DF奥田勇、西尾、鳥海、舩木翔。MF田中駿、奥埜、ヴィトール・ブエノ。FWクルークス、レオ・セアラ、ルーカス・フェルナンデス。12節の大阪ダービーで負傷交代した左SBのDF登里は長期離脱となったがここ2試合は欠場したDF毎熊がベンチスタート入り。大卒ルーキーのDF奥田勇が右SBで起用された。U-23日本代表のDF西尾は2試合連続スタメン。
■ 3対0で大勝したC大阪は7試合ぶりの勝ち点「3」試合の立ち上がりは福岡ペースだった。MF紺野を起点にチャンスを作ったが前半9分にC大阪がFKを獲得するとMFヴィトール・ブエノがシュート。ゴール前にいたFWレオ・セアラが上手くコントロールしてから右足で決めてアウェイのC大阪が先制に成功する。FWレオ・セアラは今シーズン12ゴール目。試合前の時点では磐田のFWジャーメイン良と並んでいたがこれでJ1の得点ランキングで単独トップとなった。
さらに前半29分にも右サイドのCKを獲得すると新戦力のMF田中駿がヘディングで合わせて大きな追加点を奪った。MF田中駿は今シーズン2ゴール目。開幕のFC東京戦(H)以来のゴールとなったが開幕戦のゴールと同じような形だった。前半は2対0で折り返した。迎えた後半16分にFWシャハブ・ザヘディが2枚目のイエローカードを受けて退場。福岡は10人になった。この日の福岡は6枚もイエローカードを受けた。
さらに後半43分にはMF湯澤聖が左足のハムストリングを痛めてプレー続行不可。福岡は何と9人になった。数的優位のC大阪は後半52分に途中出場したMF清武のクロスから途中出場したFW為田が決めてダメ押しの3点目を奪った。古巣対決となるMF為田は今シーズン初ゴールとなった。3対0で大勝したC大阪は8節の川崎F戦(H)以来。7試合ぶりに勝ち点「3」を獲得した。敗れた福岡はこれで2連敗となった。
■ FWレオ・セアラは12ゴール目!J1の得点ランキングの首位へ!6試合未勝利で7位まで転落したC大阪は上位争いから脱落しつつあったが苦手にしている福岡とのアウェイ戦で完勝。悪い流れを断ち切ることに成功した。ここ6試合はいずれも相手に先制ゴールを許していた。チャンスを作りながらC大阪が仕留められずにいる中、失点するケースが多かったが前半9分にFWレオ・セアラが先制ゴールを奪った。序盤はやや劣勢の展開だったので価値ある先制ゴールとなった。
FWレオ・セアラは早くも今シーズン12ゴール目。昨シーズンは33試合で12ゴールだったので早くも昨シーズンの数字に並んだ。横浜FM時代の2021年と2022年にもJ1で2桁ゴールを記録しているのでこれで4年連続。安定感は際立っている。C大阪は21ゴールを奪っているがそのうちの12ゴールがFWレオ・セアラのゴールになる。彼にかかる負担は非常に大きくなっているがここまで神がかり的な活躍を見せている。
2点目を奪ったのはMF田中駿だったが貴重な追加点のゴールとなった。C大阪は5節の湘南戦(H)の後半37分にMF北野颯がゴールを決めた後、10ゴール連続でFWレオ・セアラのゴールだったのでかなり久しぶりの「FWレオ・セアラ以外の選手のゴール」となった。MF田中駿は開幕からずっとアンカーの位置で起用されてきたがこの日は初めてWボランチを採用。「4-2-1-3」へのシステム変更は上手くいった。
開幕から8試合無敗が続いたことからも分かる通り、MF田中駿のアンカーは十分に機能していたが1ボランチとなるとゴール前に上がっていくのは難しくなる。彼の得点力や運動量やパスセンスをフルには活用できていなかった。気の利くタイプのMF奥埜がボランチの隣にいるとMF田中駿は楽にプレーできるようになる。MF田中駿がいい位置でボールを受けて効果的なパスを出すシーンは非常に多かった。
■ FWシャハブ・ザヘディが2枚のイエローカードで退場福岡はこれで2連敗。4勝4敗7分けとイーブンの成績に戻った。上位争いに絡めるのか?下位グループに巻き込まれてしまうのか?の分岐点に差し掛かっている。今シーズンのJ1の降格枠は「3」になるが勝ち点「19」で10位の福岡でさえ、自動降格圏となる18位の湘南との差は「5」のみ。その差はわずかである。最下位の京都も含めて明らかに力が落ちるクラブは存在しないので残留争いのレベルは高い。
福岡に限らず、しっかりと勝ち点を積み上げていく必要があるがこの日の福岡は上手くリズムをつかめなかった。立ち上がりはむしろ福岡の方が良かったがセットプレーから失点。2失点目もセットプレーだった。C大阪と比べると福岡はサイズがあるが14節を終えた時点では福岡はセットプレーからの失点はなかった。大きな武器になっていたがプレイスキッカーのボールの質が高いとどうすることも出来なくなる。
後半16分のFWシャハブ・ザヘディの2枚目のイエローカードはターニングポイントになった。このシーンだけを見ると「これでイエローカードは厳しいのでは?」という印象になるがその前にも危ないシーンがあった。このプレー以前から印象はかなり良くなかった。福岡のイエローカードの枚数はJ1最多の35枚。そのうちの20枚はラフプレーでのイエローカードになる。イエローカードはもう少し減らす必要がある。
イラン代表のFWシャハブ・ザヘディはこの試合の後の5月22日(水)に行われた柏戦(A)でも途中出場して2枚のイエローカードを受けて退場となった。結局、16節の新潟戦(A)ならびに17節の柏戦(A)が出場停止になった。福岡とはひとまず6月末までの契約になっていることを考えるとかなりの痛手である。パワー系のストライカーなので相手CBと接触する機会はたくさんあるが冷静にプレーすることが求められる。
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