初日、TOHOシネマズ日比谷で「夏日的檸檬草」(日本での読みは「なつびのれもんそう」で統一しましょうとのことでした)上映とツァオ・ヨーニン トークイベントがあり行ってきました。
さて、「夏日的檸檬草」ですが
2024年 台湾
監督:ラオ・モンジエ
2013年?に台湾の小説家 瑪琪朵(マキアート)が書いた人気ウェブ小説が原作らしいのですが、
これが観てみたら私が好きだった2018年中国で放送され、日本でも放送されたドラマ「駆け抜けろ1996」にそっくり。
内容は過去記事をご参照ください。
(「駆け抜けろ1996」の過去記事はこちら→「駆け抜けろ1996」ロス)
ほとんどの設定が同じで主人公の女の子シアオシアを演じている女優さん(ファーストサマーウイカさんに似ているムーン・リーさん)も感じが似ている。
これは原作が同じだったのだろうか?
ハンサムな転校生が教室に入ってくるところの映像もそっくりで。
ただ違うのはシアオシアの幼馴染でいつもシアオシアの家で食事をしている柚子(ロウ・ジュンシュオ)は「駆け抜けろ1996」の同じ設定のリーユーと違ってヤンチャで熱血漢的なところ。
こちらでは転校生チョンイーとシアオシアのはじめの出会いはずっと小さかった頃でチョンイーはずっとシアオシアのことが忘れられずにいたけれどシアオシアは全く覚えていない。
「駆け抜けろ」ではヤンシーがある高校の前を通った時にその高校の実験室にいた(後に転校してくる)ファービャオが爆発事故を起こした時だった。
そして「駆け抜けろ」では転校生ファービャオは認知症のおばあさんと2人暮らしでしたが、「夏日的」ではおじいさんも一緒に暮らしていて
このおじいさんの認知症の妻に対する愛情が素敵で、こんな風に接してあげられたらいいなと思いました。
「駆け抜けろ」でヤンシーのことが小さい時から好きだったリーユーに対して片想いをしているクラスメートがいたように、「夏日的」でもシアオシアのことがずっと好きだった柚子に対して片想いをしている軽音楽部の全校男子憧れのまと的先輩がいて
ライブで演奏直前に柚子の気持ちを知った先輩がステージ上でボーカルを放棄してしまう。
そこで司会を頼まれていたシアオシアが急遽歌い始めるとこれが上手。
先輩よりもずっと。
そして幼馴染同士の息ぴったりのギター兼ボーカルの柚子とシアオシアの歌を会場で聴いていたチョンイーはそっと去る。
(柚子を演じているロウ・ジュンシュオはSHOUという名のラッパーでもあるんですね)
だがしかし・・・
転校生チョンイー役のツァオ・ヨ−ニンのこの視線は「ヤンヤン夏の想い出」のヤンヤンを思い浮かべてヤンヤンが大きくなったのかと思いました(^^)
(「ヤンヤン 夏の思い出」の過去記事はこちら→「ヤンヤン 夏の思い出」)
実はこの高校生たち30歳近い人達が演じているのですが、全く違和感がない。
ツァオ・ヨーニンはトークで老けていないか心配だと気にしていました(^^)
10年後も演じます。
そこが「駆け抜けろ・・」とは少し違って10年後の「耳をすませば」のような感じです。
遠距離恋愛がリアルな感じでした。
この映画を見始めて、これは「駆け抜けろ」??と頭の中にずっとありましたがそのうちに引き込まれて彼らが泣くともらい泣きしたりして。
ラストも良かった。
見終わると爽やかになります。
シアオシアが一目惚れする転校生チョンイー役のツァオ・ヨーニンは野球選手としても活躍していました。
今は俳優に専念していますが二足の草鞋を履いていたこともあるそうですよ。
私は観て居ないのですが「KANO〜1931海の向こうの甲子園〜」という映画で日本でも人気になったようです。
わかりにくいレビューですみませんm(_ _)m
TOHOシネマズ日比谷がある東京ミッドタウン日比谷を出たらゴジラ像の上にスーパームーンが。
GREEN TEA
観てしまった。
観たらどういうことになるかわかっているのに。
私にとっては絶対に映画館では観てはいけない映画のひとつ。
どれだけティッシュが必要か・・・
テレビで今何をやっているかなと番組欄を見ていたら
「砂の器」が目に入ってきた。
1974年の方の。
デジタルリマスター版 ノーカット の文字
5〜10分過ぎていたけれど。
中居正広さんが和賀英良をやったテレビドラマの方では私もエキストラをやりましたが
やはりなんと言っても「砂の器」はこの「砂の器」が衝撃的でした。
加藤嘉さんの演技は目に焼き付いて忘れられない。
1974年 150分
原作 松本清張
脚本 橋本忍 山田洋次
監督 野村芳太郎
番組欄には
企画から完成まで14年を要した。松本清張をして「この映画は原作を超えた」と言わしめた。
と書かれていた。
加藤嘉さんと子役の春田和秀さんの辛いふたり旅の場面は台詞がなく、ただピアニストになった和賀英良が演奏する「宿命」(菅野光亮さん作曲)がドラマティックに流れるだけなのに
もう、言いたいことの全てが、二人の身に起きていることの全てが語られていて
その演技が素晴らしくて苦しくて悲しくて
今西刑事(丹波哲郎さん)は警察署でこの事件のことについて事情を説明しながらも、その悲惨な今までの和賀英良の生い立ち、その中で父親との愛情溢れる悲しき日々を想い涙する。
和賀英良と父親の気持ちがこんなにわかってしまう事件、警察も辛いでしょう。
始まりの全ては偏見・差別。
とにかく「火垂るの墓」と同じく嫌いだけど大好きな、観たくないけど観てしまう必ず号泣してしまう映画だ。
子ども時代の本浦秀夫(後の和賀英良)役の春田和秀さんの何年か前の記事を読みましたが
7〜8歳の頃で既に何本か演技の経験はあったものの、やはり台詞が無いということで不安だったし演技力を求められて大変な思いをしたようです。
そんな時、加藤嘉さんが本当に優しく力付けてくれたとのこと。
ボロボロのお遍路の衣装で極寒の中のロケで挫けそうになっても
加藤嘉さんが待っている間うしろからぎゅっと抱きしめていてくれたり、優しくアドバイスをしてくれたりして
撮影でなかなか学校にも行けず親にも会えずに何ヶ月も大人の中にいた時に、
本当の父親の様な気持ちになり自然とあの演技ができるようになっていったと。
10ヶ月かけて四季の移り変わりを撮影していたんですよね。
加藤嘉さん、素晴らしい俳優さん。
はぁ〜、当分見ないでおこう。
2年前にお兄ちゃんが「砂の器」の舞台のひとつの亀嵩駅(実際の駅のロケは出雲三成駅らしい)に行って送ってきてくれた写真。
GREEN TEA
《YouTube動画を追加しただけなのですが、何故か同じ記事の追加前と追加後がUPされてしまいました。すみません。両方に拍手をありがとうございましたm(_ _)m》
ドゥ マゴ パリ プチカフェでミニキッシュとホットコーヒー。
「西湖畔(せいこはん)に生きる」
2023年 中国 118分
グー・シャオガン監督の「春江水暖〜しゅんこうすいだん」に続く「山水映画」第二弾。
(「春江水暖」の過去記事はこちら→「春江水暖~しゅんこうすいだん」)
今回は初めてプロの俳優を使っての映画。
西湖は中国杭州にある湖。
釈迦の十大弟子のひとり目連が地獄に堕ちた母親を救う「目連救母」という仏教故事の現代版。
映画を観ながら自分も森林浴ができそうな映像が美しい。
最高峰の中国茶、龍井(ロンジン)茶の生産地である西湖のほとりの茶畑で茶摘みの仕事をしながら
ウー・レイ演じる一人息子ムーリエン(目連)を育てていたジアン・チンチン演じるタイホア(苔花)が
マルチ商法の沼にハマっていく様子が描かれ
ムーリエンはその母を救うべく自分もその沼に自ら潜入。
そして・・
という物語ですが
監督の親族が実際にマルチ商法にはまってしまったことがきっかけのようで、監督自らそのマルチ商法の集団に潜入し
洗脳プロセスを体験したのだそうです。
だからリアルなのかな。
単なるバスツアーに参加したつもりがいつの間にか・・・、からの自分を解放していって高揚してどんどんのめり込んでいく。
俳優さん達凄い。
実際に洗脳の場面でメンタルや身体に異常が起きたりする可能性があったので総合医にもスタンバイしてもらっていたらしい。
そんな母親の目をなんとか覚まさせようとするムーリエンは実にピュアな青年。
ムーリエンというのは姿を消してしまった父親がムーリエンが生まれる時に見た蓮の花から名付けた名前。
泥の中でも美しく咲く蓮。
泥を栄養にして泥に染まらずに美しく咲く蓮。
タイホアは自分達を捨てて姿を消した夫を恨んでいて死んだとムーリエンには言い、チェンさん(チェン・ジエンビン)と再婚を考えいることを告げるが
「父の木」がまだあるから生きている、と信じ探す。
(生まれた時にその子の木を決めて、亡くなった時にその木を切って棺桶を作るという風習から)
父は毎年ムーリエンのお誕生日に蓮の花を木で彫っていたことを知る。
タイホアがマルチ商法にハマっていくきっかけとなったのは再婚を考えていたチェンさんの母親が激怒しタイホアを茶摘みのグループから追い出したからなのだが
そのチェンさん役のチェン・ジエンビンとタイホア役のジアン・チンチンは実生活で本当の夫婦。
最後までチェンさんはタイホア、ムーリエン母子の力になってくれるいい人。
ラストは私達の想像、考えに委ねられている感じで終わる。
今回の映画音楽は監督がお願いした「陰陽師」などで知られる梅林茂さんで
なるほど、と思えました。
音楽のエピソード、撮影のドローンのエピソード等知るのも楽しい。
そして「春江水暖」は横に開いていく絵巻物のようで今回の「西湖畔に生きる」は縦に見る掛け軸のようだという表現がされていましたが、
この言葉は本当にうまいことを言うと思いました。
そして、
映画が終わってロビーに出ると抽選による当選番号が貼り出されていました。
なんとなく当たるような気がしていたのですが当たっていました(^^)
「西湖畔に生きる」の原題は「草木人間」。
これは漢字の「茶」を表しているとも。
なるほど本当に草と木の間に人が。
人間は「にんげん」ではなく「じんかん」というか人の世、この世という意味らしい。
日本だとどうしても「くさきにんげん」と読んでしまいがちで体から草木が生えているイメージが浮かんでしまう(^^)ということで副題のDwelling by the West Lakeからこの「西湖畔に生きる」になったそうです。
映画の中では古い製法のお茶や日本のお抹茶の点て方のルーツと言える点茶法などが出てきます。
山水映画は第3弾もすぐありそうなので次は何か楽しみです。
GREEN TEA
《YouTube動画を追加しただけなのですが、何故か同じ記事の追加前と追加後がUPされてしまいました。すみません。両方に拍手をありがとうございましたm(_ _)m》
ドゥ マゴ パリ プチカフェでミニキッシュとホットコーヒー。
「西湖畔(せいこはん)に生きる」
2023年 中国 118分
グー・シャオガン監督の「春江水暖〜しゅんこうすいだん」に続く「山水映画」第二弾。
(「春江水暖」の過去記事はこちら→「春江水暖~しゅんこうすいだん」)
今回は初めてプロの俳優を使っての映画。
西湖は中国杭州にある湖。
釈迦の十大弟子のひとり目連が地獄に堕ちた母親を救う「目連救母」という仏教故事の現代版。
映画を観ながら自分も森林浴ができそうな映像が美しい。
最高峰の中国茶、龍井(ロンジン)茶の生産地である西湖のほとりの茶畑で茶摘みの仕事をしながら
ウー・レイ演じる一人息子ムーリエン(目連)を育てていたジアン・チンチン演じるタイホア(苔花)が
マルチ商法の沼にハマっていく様子が描かれ
ムーリエンはその母を救うべく自分もその沼に自ら潜入。
そして・・
という物語ですが
監督の親族が実際にマルチ商法にはまってしまったことがきっかけのようで、監督自らそのマルチ商法の集団に潜入し
洗脳プロセスを体験したのだそうです。
だからリアルなのかな。
単なるバスツアーに参加したつもりがいつの間にか・・・、からの自分を解放していって高揚してどんどんのめり込んでいく。
俳優さん達凄い。
実際に洗脳の場面でメンタルや身体に異常が起きたりする可能性があったので総合医にもスタンバイしてもらっていたらしい。
そんな母親の目をなんとか覚まさせようとするムーリエンは実にピュアな青年。
ムーリエンというのは姿を消してしまった父親がムーリエンが生まれる時に見た蓮の花から名付けた名前。
泥の中でも美しく咲く蓮。
泥を栄養にして泥に染まらずに美しく咲く蓮。
タイホアは自分達を捨てて姿を消した夫を恨んでいて死んだとムーリエンには言い、チェンさん(チェン・ジエンビン)と再婚を考えいることを告げるが
「父の木」がまだあるから生きている、と信じ探す。
(生まれた時にその子の木を決めて、亡くなった時にその木を切って棺桶を作るという風習から)
父は毎年ムーリエンのお誕生日に蓮の花を木で彫っていたことを知る。
タイホアがマルチ商法にハマっていくきっかけとなったのは再婚を考えていたチェンさんの母親が激怒しタイホアを茶摘みのグループから追い出したからなのだが
そのチェンさん役のチェン・ジエンビンとタイホア役のジアン・チンチンは実生活で本当の夫婦。
最後までチェンさんはタイホア、ムーリエン母子の力になってくれるいい人。
ラストは私達の想像、考えに委ねられている感じで終わる。
今回の映画音楽は監督がお願いした「陰陽師」などで知られる梅林茂さんで
なるほど、と思えました。
音楽のエピソード、撮影のドローンのエピソード等知るのも楽しい。
そして「春江水暖」は横に開いていく絵巻物のようで今回の「西湖畔に生きる」は縦に見る掛け軸のようだという表現がされていましたが、
この言葉は本当にうまいことを言うと思いました。
そして、
映画が終わってロビーに出ると抽選による当選番号が貼り出されていました。
なんとなく当たるような気がしていたのですが当たっていました(^^)
「西湖畔に生きる」の原題は「草木人間」。
これは漢字の「茶」を表しているとも。
なるほど本当に草と木の間に人が。
人間は「にんげん」ではなく「じんかん」というか人の世、この世という意味らしい。
日本だとどうしても「くさきにんげん」と読んでしまいがちで体から草木が生えているイメージが浮かんでしまう(^^)ということで副題のDwelling by the West Lakeからこの「西湖畔に生きる」になったそうです。
映画の中では古い製法のお茶や日本のお抹茶の点て方のルーツと言える点茶法などが出てきます。
山水映画は第3弾もすぐありそうなので次は何か楽しみです。
GREEN TEA
「パパと呼ばないで」とか「ありがとう」とか
2024.08.22(18:25)
3430
ここのところ毎週録画して観ている昭和のドラマが面白い。
石立鉄男さんと杉田かおるさんの「パパと呼ばないで」
水前寺清子さん、石坂浩二さん、山岡久乃さんの「ありがとう」
現在シリーズ1の警察官編。
なんでこんなに昭和のドラマは魅力的なんでしょうね。
ついついずっと観てしまう。
その頃の東京の街、人々の生活、考え方、言葉遣い
ああ、この頃はもう既にこんな考え方だったのね、とか
昔から「今の若い人達」がいて、「もう昔とは違うから」があって
面白い。
このブログの記事で見ると2008年にも石立鉄男アワーとしてずっとシリーズで続けて放送されていて子ども達といつも観ていました。
昔の人ってどうしてこんなに大人でしっかりしていたのでしょうね。
「ありがとう」の山岡久乃さんや乙羽信子さんが演じているのが実は40何歳かなんて信じられないくらい。
そういえば「サザエさん」のフネさんも実はとても若かったような・・・
そして石坂浩二さんが素敵だ(^^)
GREEN TEA
「ニューノーマル」初日プレミアムイベント
2024.08.19(00:36)
3425
上映前に初日記念プレミアムイベントとしてチョン・ボムシク監督とチェ・ジウさんの舞台あいさつがありました。
スクリーンも含めて全体の写真を撮ることを考えていて、どうしてアップで撮らなかったのだろう?
撮影時間が短かったこともあり、なぜか舞台に向かって左の方に応じただけで終わってしまいました(T_T)
チェ・ジウさん、映画のプロモーションで日本の舞台に上がるのは18年ぶりだそうで、
それを聞いてチェ・ジウさんもそんなに経ったとは知りませんでしたとおっしゃっていましたが、
全く変わらず、「冬ソナ」のユジンのまま!
実はとても間近で見たのですが
本当にとってもナチュラルなメイクで美しい!
「ニューノーマル」
2023年 韓国 113分
韓国ホラー歴代興収2位「コンジアム」のチョン・ボムシク監督(Kホラーの巨匠と言われている)。
ホラー映画。
ホラーと言っても心霊的なものは一切なく、全て人間による怖さ、ごく普通の日常に潜む非情な犯罪と隣り合わせの恐怖。
この映画でチェ・ジウさんは今までにない役を演じています。
6人のエピソードがオムニバス形式で描かれています。
CHAPTER.1 「M」(タイトルは1931年のドイツ映画 フリッツ・ラング監督の「M」から)
連続殺人の犯人がまだ捕まっていないというニュースが流れる中、
一人暮らしのヒョンジョン(チェ・ジウ)のマンションに火災報知器の点検に来たという不躾で不快な行動ばかりする男が無理矢理入ってくる。
そこで・・・
CHAPTER.2 「正しいことをしろ」(タイトルは1989年のアメリカ映画 スパイク・リー監督の「Do The Right Thing」から)
友人達が人助けをした話をしては「かっこいい」などと言い合っているのを聞いて
なんの得にもならない自分の点数にもならないことをどうしてするのか疑問に思っていた中学生のスンジン(チョン・ドンウォン)は
ある日バスを待っている時に、車椅子のおばあさんが歩道の植え込みの段差に車椅子の車輪が落ちて抜け出せなくなり困っているのを見てしまう。
友人たちの会話を思い出し、迷いながらもついに決心して車椅子を押して脱出させ感謝され別れるが
その後も見ているとどうも危なっかしいので家まで車椅子を押して送っていくことにする。
そして・・・
CHAPTER.3 「殺しのドレス」(タイトルは1980年のアメリカ映画 ブライアン・デ・パルマ監督の「Dress To Kill」から)
マッチングアプリで相性のいい人とデートの約束をしたヒョンス(イ・ユミ)は相手が仕事で遅くなると言われたが、
その人は同じお店の中で別の女性とデートをしていた?
待ち合わせの目印を聞かれ、黄色いバッグを持っていると告げトイレに入ると
まだ自分はトイレの中なのに「見つけた!」というメッセージが・・
にわかに外が騒がしくなり自分と同じ黄色いバッグを持った女の子が刃物で刺されて倒れていた。
その倒れていた女の子は先程同じ店内でマッチングアプリでデートしていた別の女の子だった。
ヒョンスは自分と間違えて刺されたに違いないとアプリの相手に恐怖を抱き黄色い鞄を隠しながらその場を去る。
そして・・・
CHAPTER.4 「今 会いにいきます」(タイトルは2004年の日本映画 土井裕泰監督の「いま、会いにゆきます」から)
恋人のいない大学生フン(チェ・ミンホ)は自動販売機で飲み物を買い、出てきた物を取ろうとした時、そこに手紙が置いてあるのを見つける。
一度はもとに戻して歩き出すが、先程まで食事を共にしていた友人の「縁は偶然と条件が合った瞬間作られるものだ」という言葉を思い出し、戻って手紙を開ける。
女性からだと思われるその手紙には指示が書かれていて、指示通りに次の場所に行く度に手紙が入っている。
そして最後の場所と思われる所に来たときに・・・
CHAPTER.5 「のぞき魔」(タイトルは1960年のアメリカ映画 マイケル・パウエル監督の「血を吸うカメラ(原題Peeping Tom)」から)
ゲーマーのギジン(ピョ・ジフン)は隣に住むスタイル抜群の女性に憧れていて、毎朝彼女が出かける時に玄関のドアを開けるタイミングで同時に自分の家の玄関のドアを少し開き彼女を隠し撮りしたり、エレベーターに一緒に乗り込んだり、入浴中に歌っているのを壁に耳をつけて聞いていたりしていた。
オンラインゲームの相手に恋の相談をするとアタックするようにと言われる。
それで覚悟を決めて留守を見計らって何故かベランダをつたって隣の彼女の部屋に侵入。
そこで好き放題なことをしていると足音がして彼女が帰って来た。
急いでベッドの下に隠れるが・・・
CHAPTER.6 「ろくでもない人生」 (タイトルは1985年のスウェーデン映画 ラッセ・ハルストレム監督の「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」から)
売れないミュージシャンで深夜のコンビニでアルバイトをしているヨンジン(ハ・ダイン)は毎日客の迷惑行為に淡々と対処しながら、コンビニの売れ残りの食品を持ち帰りひとりで缶詰だけの食事をしたりして暮らしている。
そんな生活が嫌になり、林道のような帰り道で思わずバイクのハンドルを持つ手を離してみたりする。
家では殺人について話したりするチャットルームで本当に殺人を犯したという人があとの処理を相談してきたことについてアドバイスしたりしていた。
するとみんな本気にしていないだろうからその証拠を見に来るようにと言われる。
ヨンジンは言われた場所に見に行く。
そこに現れたのは・・・
この6つの物語の登場人物は、それぞれ別のCHAPTERにも登場してくる。
先に見たCHAPTERに出てきた人が次のチャプターに出てきた時、
ああ、ここでこんな繋がりがあったのか、そしてこのあとに・・・
とわかってくる。
日常で普通に隣り合わせにいる人々、すれ違う人々、顔見知り、
それが知らないところで何かで繋がっていたり、思わぬ事件・事故に巻き込まれたり、凶悪な事件が頻繁に起こったりする、
それが「ニューノーマル」。
全て実際にあった事件が元になっているという。
ラストではそれぞれの登場人物の監督の言うところの「一人飯」のシーンが続けて流れる
韓国では一人で食事をすることが今まではあまりなかったけれどパンデミック以降一人で食事をすることが増えたらしい。
それもまた「ニューノーマル」という事のようです。
エンドロールを見ていたら1ヶ所だけ日本語で「日本のドラマ 『トリハダ』」というのが目に入ったのですが
あとは全て韓国語だったのでトリハダがどうしたのかわかりませんでした。
トリハダは聞いたことはあるけれど見たことは無かったのでわかりませんでしたが、参考にしたのかな?協力してもらったのかな?と思っていました。
家に帰ってきて検索すると「ニューノーマル」は「トリハダ」とほぼ同じだということ、
それなのにオリジナルであるかのように映画を公開したことについてかなり問題になったようでした。
どうやら監督は「トリハダ」の版権を取得していたようです。
音楽を担当したのはユンサン。
監督はこの映画の撮影中盤で疲れた心を癒すためにユンサンの「Running」という曲を通勤途中に繰り返し聴いていたこともあり、
撮影終盤で映画音楽をユンサンに依頼しようと思い、承諾を得たとのこと。
そしてユンサンの息子でRIIZEのメンバーであるアントンもこの映画音楽の制作に参加しているということで
YouTubeで検索してみると
RIIZEはたどたどしい日本語もかわいい韓国グループですが、なかなか曲もダンスもいい感じでした。
そしてユンサンと家族はテレビ番組にも結構出演していて優しくていいお父さんぶり、仲良しの家族ぶりを見せてくれています。
そこでアントンも小さい頃から美人ママさん(女優シム・ヘジン)と弟さんと一緒にテレビに出ていました。
最近の韓国グループは良くわからなくなっていましたが、また1つ覚えました(^^)
RIIZE 「Get A Guiter」
歌っている時のマイク右端がアントン
GREEN TEA
声優 小原乃梨子さん 逝去
2024.07.24(01:00)
3417
ここのところこんな寂しいニュースが多いように思います。
物心ついた時から、いったいどれだけ小原さんが吹き替えをした声を聞いてきたでしょう。
姉がタツノコプロに行きアニメーション制作について担当の方にインタビューをしたり、
新坂スタジオでアテレコの様子を取材したり、その後声優さん達にインタビューをした時のテープがうちにあります。
そのテープには小原乃梨子さんをはじめ、太田淑子さん、岡本茉莉さん、八奈見乗児さん、たてかべ和也さん、滝口順平さん、富山敬さんのインタビューが入っています。
皆さん優しくて、不慣れな姉のインタビューに小原さんが助け舟を出してくださったり、皆さんが気遣ってくださる様子が録音されています。
小原さんはアテレコの合間に、ある台詞の言い回しを何度もどの言い方が良いかを声を出して探るようにしていたのが印象的でした。
今日も姉とその話をしてあの頃にスマホかデジカメがあったら・・・と言っていました。
本当に残念です。
どうぞ安らかに。
GREEN TEA
シャナン・ドハーティーさん 逝去
2024.07.19(12:24)
3413
今朝の新聞を見るまで知りませんでした。
「ビバリーヒルズ高校白書」等で知られるシャナン・ドハーティーさんが13日に癌で亡くなったとのこと。
53歳。若いですね。
長い闘病だったそうで本当にお疲れ様でした。
過去記事→シャナン・ドハーティと「頑固じいさん孫3人」とオーブントースター
ヤフー時代の記事なのでレイアウト等がおかしくなっていますがm(_ _)m
GREEN TEA
昨日、BSテレビ欄で「山の郵便配達」の文字を見つけて
あっ!
と急いでNHK BSを観ました。
もう始まっていましたが、そうそう、これこれと観ているうちに結局最後まで。
過去記事を見てみたら13年前の記事でしたが、なぜか忘れられない映画です。
あの時もテレビ欄で目にして観てみたのでした。
またあのお父さんの表情とかわいいシェパードの「次男坊」が見られて良かった。
詳しくはこちらの過去記事で→「山の郵便配達」
GREEN TEA
ル・シネマ渋谷宮下で「美しき仕事 4Kレストア版」のアンコール上映を見てきました。
『死ぬまでに観たい映画1001本』全作品リスト最新版(2003-2023)にも載っているとか、
「史上最高の映画」2022年度7位!(Sight&Sound)
「過去100年の映画ベスト100」(TIME誌2023年度版)
「女性監督映画ベスト100」2020年第2位(IndieWire)
「映画史上最高のLGBT映画ベスト30」(2016年度選出 BFI)
「怪物的傑作」
監督はヴィム・ヴェンダースやジム・ジャームッシュの助監督を務めていたし、この映画が彼らに影響を与えた。
等など
とか言われると観てみようかと思い行ってきました。
1999年 フランス 93分
監督∶クレール・ドゥニ
脚本∶クレール・ドゥニ ジャン=ポール・ファルジョー
ハーマン・メルヴィルの小説「ビリー・バッド」が元になっている。
舞台はアフリカのジブチという環境が厳しいところ。
監督自身、植民地行政官だった父親の赴任先としてジブチ等アフリカ諸国で少女時代を過ごしていた。
そこに駐留している外人部隊の1日のルーティンが主な映像で
美しい景色の中で過酷な訓練が毎日繰り返され
生活面でも料理、洗濯、「衣服の乱れは心の乱れ」的な上官のセリフを聞きながらピシッと折り目を付けるためにアイロンをかける。
夜は街に繰り出し女の子たちと踊る。
それらがすべてリズムを持っていてダンスをするように繰り返されていく。
その中で上級曹長のガルー(ドニ・ラヴァン)は上官フォレスティエ(ミシェル・シュボール)に憧れのような自分でもよくわからない感情を抱き、
新兵で社交的ですぐに人気者になり上官も気に入っているのではないかと思われたサンタン(グレゴワール・コラン)に嫉妬のような思いを募らせて破滅させたいと願うようになる。
というお話なのですが、それが淡々と少ないセリフで描かれていき
最後は何故かガルーの印象的なソロダンスで終わる。
私は始めの頃、時折襲ってくる睡魔と戦っていてほんの一瞬ずつ見ていない場面が2〜3箇所あったと思うのですが(^^ゞ
きっとそのせいでしょう。
映画を撮っている人、ものすごく映画好きで詳しい人ならこの作品が怪物的であると感じるに違いないのですが
えーっと、私には良くわかりませんでしたm(__)m
ガルーの独り相撲的な感情でサンタンを破滅させようと追い出し自分をも破滅に追いやったストーリーはあるものの、
描いているのは美しく厳しい自然の中での外人部隊の訓練の日々だったのかなぁと。
ただ最後のダンスと音楽は噂通りなぜだか印象的でした。
なぜ踊る?というハテナな部分も含めて。
会場が明るくなった時、皆さんの頭の上にも「??」というのが見えたのは気のせいか。
頭の中を整理しながら無言で立ち上がって歩いているように見えましたが私の勘違いで実は「やはり素晴らしかった」と思っていたのかもしれません。
もう一度観たらまた違うかもしれません。
さて、ル・シネマがBunkamuraにあった時なら必ずロビーラウンジか東急本店でお茶かお食事をしたのですが、
宮下に移転してからはル・シネマのドゥマゴパリ プチカフェかヒカリエの中で済ます事が多くなりました。
この日は
ヒカリエにある「果実園リーベル」で季節のパンケーキを映画を観る前に夕食代わりに。