四角い穴

昨日、旧市街を歩いていたらこんな窓があるのを発見した。via marsala を歩いていた時のことである。目的もなくただ彷徨っていただけなのだ。何処でもいいから歩きたかったのだ。だからそこがvia marsala であることすら気付かずに歩いていたのだ。古い通りだ。狭い車道は一方通行で、車と一緒に沢山の自転車も通る。自転車も車同様一方通行で、その逆を行くものがいれば咎められてしまう。だから逆を行く自転車は車道と平行に存在する古いポルティコの下を利用する。via marsala は初めての道ではないけれど、この辺りを歩くのは初めてだった。何を見ても古くて朽ちていたから、私にはたまらなく魅力的な場所だった。そんな時私は見つけた。分厚い壁をくり抜くように作られた四角い穴。あれは窓なのだろうか。それともガラスなど嵌っていない単なる穴なのだろうか。色んな角度から眺めてみたがガラスはとうとう見えず単なる穴と判断した。多分、昔は大きな窓があったに違いないが、誰かが何かの理由で埋めてしまったようである。暖房節約の為だろうか。埋めたはいいがやはり空気穴が必要になったのかもしれない。光が必要になったのかもしれない。四角い穴を見ているうちに自分にもこんな穴が必要だと思い始めた。息苦しくなったのだ。空気と光が必要だ。でも一体どうしたらよいのだろう。四角い穴、四角い穴。私は昨日の夕方から四角い穴のことばかり考えている。

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Pfgia

壁の色という朽ちた感じの木の窓/雨戸も趣があって素敵ですけど四角い穴、ホント気になりますね。ちょこっと白いものが見えるので鳥の糞なのか、木の窓/雨戸のように塗料なのかな?想像力をかきたてられるというか、やはり穴をみるとのぞきたくなります。笑。

yspringmind

Pfgiaさん、写真の腕のせいでこんな感じですが実際はもっといい感じの壁なんです、この建物。中途半端なところに設置された監事の雨戸もいいですけど、やはりあの四角い穴、気になるんですよ。多分鳩や雀も出入りしているでしょうね。それとも奥の方には網が張ってあって中には入れないようになっているのかもしれません。穴とは覗きたくなるもの。これは多分、世間一般の共通項かもしれないですね。

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