若い友人
- 2024/12/26 17:19
- Category: 友達・人間関係
今日も空が青い。空が晴れている分だけ気温が低いが、寒くてもいい、私は青い空が好きだ。クリスマスの翌日も祝日のイタリア。今日は聖ステファノの祝日である。少し先のイギリスでは、祝日ボクシング・デーだそうで、同じ祝日でも名前や理由が異なるのが面白いと毎年この日に思うのだ。イタリアに関して言えば昨日が一年の頂点みたいなものだったから、例え祝日であっても今日は肩の力がだいぶ抜けている。聖ステファノはがっかりしているのではないだろうかと、やはりこれに関しても毎年この日に思うのである。
先日懐かしい人からメッセージが届いた。アメリカに暮らす友人で、彼女と知り合ったのは東京で、36年も前のことだ。若かった私よりも更に10歳ほど若い彼女、そんな彼女と知り合ったことも未だに連絡を取り合うことも、考えれば考えるほど面白く思う。私がアメリカに暮らすようになった少し後、彼女もアメリカに暮らし始めた。そうだ、私と彼女を繋いでいたのはアメリカに暮らしたい気持ちだったと思う。同時期にアメリカの同じ州に居たけれど異なる街に暮らしていたから頻繁に会うことはなく、数回しか顔を合わせていない。その間は手紙、そして電話でのやり取り。当時はネットなんてものは使っていなかったから。私がイタリアに引っ越して、彼女がアメリカの反対側に移り住みと、そんな大きな変化を繰り返していたけれど、此処数年は互いの居場所が落ち着いている。最後に会ったのは、もう何年も前のこと。イタリアに来るというのでローマのスペイン階段で待ち合わせをした。あれは暑い季節のことで、何処を探しても日影のないスペイン階段で彼女を待つのは難儀だった。違う環境に身を置く私達、あまりに久し振りだから、接点も分かち合う話もないかもしれないなんて思っていたけれど、一緒に居た彼女の夫が驚くほど私達は話すことが沢山あった。今度は3月頃に北の方で会おうとの誘いだ。ミラノかヴェネツィアで。私がちっともアメリカに足を運ばないから、こんな風に彼女がイタリアに来る時に声を掛けるという訳だ。それは有り難い話だ。こんなに長く離れているのに、会いたいと思ってくれるなんて。ところでヴェネツィアで待ち合わせなんて、それだけは出来ない。何しろあの街は迷路だから、どうしたって道に迷ってしまうから。ミラノ。ミラノはどうだろう。あの美しいミラノ大聖堂の前ならば、必ず会えるに違いないから。
月に一度、列車に乗って他の街を訪れるのが私の愉しみ。3月はこれで決まり。久し振りにミラノへ行こう。
一年の終わりを目の前にして、私は身辺整理に忙しい。俗に言う断捨離という奴だ。結構潔く不用物の袋に詰め込んでいく。物は吟味して、そして少なく。シンプルに暮らす。来年は此れを目標にしたい。