檸檬色
- 2024/09/30 22:03
- Category: bologna生活・習慣
9月が駆け抜けていく。まるで風のように。この風は色にしたら檸檬色。爽やかで眩しくて快活な。夏季休暇から戻ってきて始まったいつもの生活は思いのほか感じることが沢山あって、どうなることかと案じていたが、何ごとも成るようにしかならないのだ。でも諦めなかった自分を褒めようと思う。後ろ向きになりかけた自分を振り立たせて、たった一歩だけにしても前に進む勇気を失わなかったことを褒めてあげたいと思う。これからも続く私の小さなチャレンジは考える時が遠くなるけれど、取敢えず前に前に進んでいこうと思う。檸檬色の9月が、そんな気持ちにさせてくれた。有難う。
ボローニャでも有名なセレクトショップが古い建物の一角から場所を移して久しい。もう少し人通りの多い場所に店を構えることになったからだ。それで以前店があった場所は長いこと空っぽだった。理由は恐らく家賃。この場所が安いことを街の誰もが知っているから。それにしてもいつまで経っても空っぽで荒み始めた頃、モダンアートギャラリーがオープンした。目新しくて興味深いが客の気配はなく、あらあらと思っていたところようやく人が入り始めた。アーティストが手掛けた作品だ、ちょっとセーターや財布、靴を購入するように買い物できるものではないけれど、商売が成り立つことを知っている。ボローニャには見かけは普通だが豊かな人が数多く住んでいるのだから。彼らの関心の的は昔はダイヤモンドよりも骨董品、若い世代に交代した今は、ダイヤモンドよりも芸術。そういう考えを持つ彼らを私は好きだ。ダイヤモンドもいいけれど、人が手掛けたものは尊いと思うから。
それにしても月曜日なのにこんなに疲れていてどうしよう。それもこれもバスのせいだ。バスがちっとも来なくて、帰宅に散々時間が掛かった。唯一の慰めは赤ワイン。夕食にグラス一杯の赤ワインで身体も心もリセット。本当に、単純な性格でよかったと思っている。