魅力的
- 2023/06/21 21:48
- Category: bologna生活・習慣
夏至。1年でもっとも日が出ている時間が長い日だなんて素敵ではないか。でも、そうでなくても夏至という名前だけでも充分魅力的だと思う。夏に至る。日本の季節に纏わる言葉が好きな私にとって、夏至という言葉は魔法みたいなもので、文字を見ただけで心が浮き立ち、声に出してみるだけで喜びが沸き起こる。冬至も季節の言葉で好きだけど、やはり夏至は明るい印象で比較にならぬほど良い響き。なんて言ったら、冬至は気を悪くするかもしれないけれど。
今日は暑さが格別だった。特に職場を後にする時間帯。バスの停留所まで歩く道のりが何と長く感じたことか。日陰のない停留所でバスを待つ時間のなんと長く感じたことか。そうしてやっとバスに乗ったのに、途中でバスが故障して下車して、次に来たバスに乗ったらまたバスが故障して、今度こそと思って乗ったバスも途中で故障して。どのバスの中も酷く暑くて乗客たちが喧嘩をして。家に着いた時にはほとほと疲れて夕食を作る気が失せてしまった。そんな時の水牛のモッツァレッラ。この季節には決して切らすことのないダッテリーニトマト。それに新鮮なパンの、今夜は簡単な夕食。冷えたスパークリングワインの何と美味しかったことか。これに甘いメロンなどがあったらもっと良かったけれど。甘いメロン。これも私にとってはとても魅力的。近日中に食料品市場界隈で美味しいのを調達しよう。
嬉しいのは夜風。昼間は30度を超えるけど22時を過ぎると気持ちの良い夜風が吹く。こちらの大窓からあちらの大窓にすり抜けていく夜風が私や相棒の剥き出しの腕を撫でていく。小さいけれど風通しの良いのがこの家の美点。だから夏でも冷房は必要ない。それにしても静かな晩だ。急激な暑さで皆疲れて、今夜は早く眠りについたのか。それとも案外早くも夏の休暇に出掛けてしまったのか。どちらにしても夜風が吹く静かな晩は嬉しい。火照った肌を休めながら、心も夜風にあてて冷ますのだ。