男はつらいよ 花も嵐も寅次郎
令和に寅さんが足りない 映画「男はつらいよ」若者魅了
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE16BPN0W4A211C2000000/?n_cid=SNSTW001&n_tw=1735694175
↑有料の記事なので読めないのも失礼ですが、
確かに昭和・平成の初期まで「寅さん」でお正月を迎えてた者からすれば、
福田雄一監督作でお正月という令和の物足りなさを嘆くのも理解できるような。
などと新年を大仁田厚で迎えようとするこちらが言うのもなんですが。
1982年暮れに封切られた『男はつらいよ 花も嵐も寅次郎』。
マドンナに田中裕子、そして寅さんが恋愛指南をするのが“天下の二枚目”ジュリーなんだけど、
動物園の飼育員という口ベタな役。
前作『男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋』がいつものパターンを破って、
マドンナのいしだあゆみの方が寅さんに猛アタックしてタジタジとなってしまった反動からか、
今回はホントに色っぽい田中裕子とお酒を飲むだけの粋なシーンはあったりするものの、
ジュリーと田中裕子、実は相思相愛にも関わらず互いに踏み出せない二人のキューピットに徹し、
山田監督によれば“シラノ・ド・ベルジュラック”をやりたかったようで、
ストーリー的にはわりとこじんまりしてるぶん、
大スターと超絶演技派マドンナの恋の行方を寅さんは交通整理。
明るく楽しいお正月を迎えるにはまさに相応しく、これ以上何を望むのかと。
もちろんお正月の場面もアリ、恒例の寅さん夢のシーンでジュリーはド派手に登場と本編と真逆な姿を披露。
しかしこの後にホントに相思相愛になってしまうとはある意味、罪づくりな、、、
「今度あの子に会ったら
こんな話しよう あんな話もしよう
そう思ってね、家出るんだ。
いざその子の前に座ると全部忘れちゃうんだね。
で、ばかみたいに黙りこくってんだよ。
そんなてめえの姿が情けなくって、こう
涙がこぼれそうになるんだよ な。
女に惚れてる男の気持ちって
そんなもんなんだぞ」
↑口下手ジュリーの気持ちを代弁する寅さん。
こんなセリフが書けるヨージ、時に上から目線がどうかと思う時があるものの、
やはりサスガに思います。
ちなみに発売中の週刊文春は年末に書いた西田敏行さん追悼とともに、
やはりお正月は寅さんだと特集。
歴代マドンナインタビューに残念ながら田中裕子様はおりませんが、
伊藤蘭はマドンナを演じた『寅次郎かもめ歌』を良かったと褒めてくれた水谷豊とその後に結婚。
『幸福の青い鳥』のマドンナ志穂美悦子(祈・アクション映画復帰)は共演後に旦那となる長渕剛と
芝居が噛み合わず撮影中ずっとバトルとあっけらかんと笑ってるのはなかなかスリリングでした。
しかし寅さん、多くのマドンナとほぼ初対面で毎回すんなりと壁を失くして仲良くなってしまうのに、
惚れられると避けてかわして自分から振ってしまうのは、
『続 男はつらいよ』で探し求めてた瞼の母が毒舌で罵倒するミヤコ蝶々だったことが、
強烈な女性不信となったことをずっと引きずっているように見えたりもします。
1/16 映画『土を喰らう十二ヵ月』 長岡上映会 2024年度 ながおかワーク&ライフセミナー
http://nagaokatsukurukai.blog.fc2.com/blog-entry-4338.html
| 未分類 | 22:43 | comments(-) | trackbacks:0 | TOP↑