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長岡アジア映画祭実行委員会!ブログ

新潟県長岡市で活動します長岡アジア映画祭実行委員会!です。

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ぼくと、ぼくらの夏



1988年発表の樋口有介の青春ミステリー『ぼくと、ぼくらの夏』
フィリップ・マーロウのような一人称で高校生が同級生の謎の死を巡って、
様々な人と出会い苦い真相に辿りつき、
とても切ない「ぼくと、ぼくらの夏」を体験するとても読み応えのある1冊。
何よりもう戻らないある夏の甘酸っぱいというか切ない青春模様が描かれてるのに、
しばらく幸福な読後感を得ることができました。

それが『タイガース・メモリアル・クラブバンド ぼくと、ぼくらの夏』という謎のタイトルがついて1990年に映画化。
全編に懐かしのGSサウンドが流れるほか、
GSの主要なメンバーからジュリーやシローやムッシュなどが顔見せで出演、
まぁ、テキヤの親分として怪演するジュリーは楽しめるものの、
最後までなぜGSなのか?という疑問符がつきまとうならまだしも、
ミステリーじゃなくなってたので、
原作ファンからすればサギだと思った1作。
原作通りに少年版フィリップ・マーロウにすれば傑作になってたかもしれず、
当時の日本映画の悪例に数えられ、
ほとんど話題にならなかったのも仕方ない出来ですが、
それでも和久井映見の主演第1作として辛うじて今は価値があるんじゃないかと。

ちなみに土曜ワイド劇場でドラマ化。
『真夏の女子高生連続殺人 甘くてあぶないぼくとぼくらの夏』という題名なのはいかにもですが、
脚本が『福田村事件』の佐伯俊道先生と知り、俄然興味を抱きました。

その後も樋口有介先生は何冊か読んでましたが、
いつの間にか離れてて今回ジュリー出演作を思い浮かべてたら、
本作を思い出し、併せてネットで調べてたら3年前に亡くなっていたとは。
そういえば、その頃に新聞の訃報記事を読んだ記憶があった他、
離れてる間に「ピース」という作品がかなり評判となったようなので機会があったら読んでみようと。
あと“小さな巨人”グラン浜田と高校の同級生だったことも驚きました。

1/16 映画『土を喰らう十二ヵ月』 長岡上映会 2024年度 ながおかワーク&ライフセミナー
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