猫も杓子もYouTuberとなった現在、意外な方がチャンネルを開設してるのを見つけました。
澤田謙也チャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCO15f__vhgeJpYgxU1fJYrw「第6回長岡アジア映画祭」で上映した『鬼が来た!』の上映とともにお話しいただいた澤田謙也隊長。
演じた日本兵・猪吉隊長役で熱演・怪演し中華圏に名を轟かせたと言っていい、しかし『鬼が来た!』は長らく中国でも上映禁止となってましたが、監督兼人気俳優でもある姜 文(チアン・ウェン、またはジャン・ウェン)主演作でもあるんで闇ルートで中国の人たちはたぶん見ていたハズ。
『鬼が来た!』については出演した香川照之さんが「中国魅録: 「鬼が来た!」撮影日記」でも1冊にまとめられ、
日本では考えられない中国式というよりチアン・ウェン独自の撮影スタイルで役者を肉体的、精神的に追い詰めていく様が香川さんの文才で読ませてくれましたが、
映画祭では澤田謙也隊長の視点から、これまた捧腹絶倒のエピソードが次々と語られていき大好評だった他、
人間的にも筋を通した大変魅力のある方で密かに隊長と呼んでいます。
印象に残ったのは質問に立ったご老人が映画の感想を長々と話しながらも熱心に耳を傾け、後でその方を「人生の先輩」と敬っていたことでした。
ちなみにわざわざ九州から隊長トークに駆け付けた方もいらっしゃいました。
トークの途中でサプライズという形で香川照之さんから隊長に送られたビデオレターを流しましたが、
その中で香川さんは何度も「隊長!」と呼び敬礼のポーズを。
香川さんはじめ日本から来た俳優チームはチアン・ウェンに追い込まれていき、
隊長がいたおかげで撮影を乗り切ることができたと称賛していました。
ちなみにこのビデオレターは当時のシネマスコーレのスタッフ棚橋さんの協力で撮影、
若松孝二監督主宰のワークショップに香川さんが招かれた際に撮影されたようで、
香川さんも若松監督の手前では断れなかったように思います。
後年こちらも若松監督にヤラレてしまいましたが。
話を戻して隊長のYouTubeは隊長の魅力にハマった若いカメラマンが撮影・編集及びインタビューしているようで毎回、迷惑そうな顔をしながらも、ぶっきらぼうにやがて饒舌にエピソードを語っていく姿が大変面白いばかりか、語られる話も度を越えてて大変貴重なもの。
とはいえこのカメラマンせめて隊長の大活躍が書かれてる「中国魅録」は読んでほしいです!と力を込める。
隊長といえばジャッキー・チェン主演『デッドヒート』の悪役で注目され『新宿インシデント』でも共演、ジャッキーは来日するたびに隊長に連絡して遊んでるそうですが、二人をつないだのは西城秀樹さんという意外な話。
【大晦日特番!】ジャッキー・チェンとの出会い方&「デッドヒート」撮影裏話・#5
https://www.youtube.com/watch?v=VV67eGNKSTU『鬼が来た!』で隊長役を探してた監督チアン・ウェンは出演を渋る澤田隊長をいかに口説いたか。
【中国人民解放軍の軍事訓練 !】「鬼が来た!」で澤田は何を見たか!?・#13
https://www.youtube.com/watch?v=b9nO-Kykco4『鬼が来た!』の中国ロケ地でかつてこんな奥地まで戦いに来た若い日本兵達の心情を思い涙する、、、
【真面目回!】映画「鬼が来た!」の役作りと、戦争を憂いて涙す・#15
https://www.youtube.com/watch?v=abT0Vs3xFmQチアン・ウェンに再び呼ばれ出演した『Hiddn Man』の現場で晴天のシーンがほしいので雨雲を散らすためにロケット弾を放つチアン・ウェン、さらに本当に晴れて撮影しながらもそのシーンをカットしてしまうチアン・ウェン、、、
【驚愕!】世界のジャン・ウェンと仲良し発言!澤田が見た中国の映画事情とは!?・#12
https://www.youtube.com/watch?v=3nLK7cSpwDo等々、中国語圏で活躍する隊長にとってほんの序の口だと思い、まだまだ話したらないことが多々あるように思い更新を続けてほしいです。
http://nagaokatsukurukai.blog.fc2.com/blog-entry-2081.html↑この記事は谷垣健治さんが隊長も出演したチアン・ウェン監督・主演の『邪不圧正(Hidden Man)』で金馬奨(ゴールデンホースアワード)にて最優秀アクション監督賞を受賞した時のもの。
『デッドヒート』で隊長は10分間のジャッキーとの対決シーンにサモ・ハンアクション監督のもと、
一ヵ月も朝から晩までフラフラになりながら撮影をやり抜いたことで香港映画界に認められたことを先のYouTubeで語ってましたが、その『デッドヒート』でスタントマンだったのが谷垣さん。
その後に『新宿インシデント』『邪不圧正』では谷垣さんがアクション監督として隊長とお仕事をしているはちょっと面白い関係です。
しかし以前なら『邪不圧正』は日本公開されたものですが、未だその気配はなしかと。
エディ・ポン絡みでなんとかならないでしょうか。
話を戻して久しぶりに見た隊長は少々痩せて渋くなった印象ですが、
個人的に『地獄の黙示録』の日中戦争版でマーロン・ブランドが扮したカーツ大佐が演じたような、
戦線から離れ勝手に自分の王国を作った誇大妄想の軍人役を隊長に演じてほしいと思ってます。
『鬼が来た!』のように狂気が似合う俳優さんに思うので。
中越大地震の翌日に市民映画館をつくる会事務所に届いた隊長からの年賀状には
「下を向くな、顔を上げろ」と隊長らしい励ましの言葉が書かれていたのは今も感謝です。
ぜひまたスクリーンで。
画像は『邪不圧正(Hidden Man)』でチアン・ウェンと隊長のツーショット。
隊長の公式HPから勝手に拝借しました。読んでたらごめんなさい。
https://www.kenyasawada.com/