現代ぷろだくしょん
今回の『一粒の麦 荻野吟子の生涯』長岡上映会は以前、長岡出身・東條政利監督『地の塩 山室軍平』を
山田火砂子監督率いる「現代ぷろだくしょん」で制作するため
山田監督作『筆子・その愛』の上映会を2016年に開き売上金すべてをカンパしたことがあり、
その時に上映会に来た現代ぷろだくしょんの上野プロデューサーがこちらを覚えており、
新作『一粒の麦 荻野吟子の生涯』を長岡で上映会を開きたいと相談を受けたもの。
長岡上映会の会場として中之島文化センターを挙げていましたが、
そこは長岡の中心地から離れているので浸透してないのではと意見を言い、
アオーレ長岡市民交流ホールAやトモシアはどうかと挙げたものの、
キャパが少ないのが不満なようで、それならばリリックホールはどうかと伝えた後に、
電話したら8月30日はすでに押さえられていたとのこと。
その後はコロナ禍に入って、こちらはそれどころではなくなって、
そういえばあの話はどうなっただろうと思った頃に上野プロデューサーから電話があり、
長岡市立劇場大ホールで上映することにしたと話して、こちらはかなり驚いた次第です。
それで8月30日14時から上映ということで1時間半前に現地入りしたところ、
まだ先方のスタッフはおらず、ぼちぼちとお客さんが集まっている状況。
担当者はなるべく早めに会場入りして、
準備をして開演前に余裕があったら休んだりという、こちらのやり方とは違うことを認識したら、
山田監督はじめスタッフの皆さんが13時前にロビーに到着。
とはいえ山田監督、上野プロデューサー、その娘さん、映写技師の4人。
映写技師さんは試写に行くし、山田監督は車椅子だし、
上野プロデューサー(女性)と中学生の娘さんでこのお客さんたちの対応するのかと。
すでにロビーには当日券を求めるお客さんが結構いて、
さらにこれは長岡市立劇場の要請なのか、万が一のコロナ感染のため、
お客さん一人一人に名前と連絡先を書いてもらうと。
その準備も手付かずのまま、こちらは手伝いに来たとはいえ段取りがわからずにいて、
13時になってともかく言われるままに手始め長机を運んだりと、
ついにはお客さんに名前を書いてもらう係となって呼びかけをすると、
すでに書き終えた方から、いつになったら当日券が買えるのか?と次第に険悪な雰囲気に。
開場予定は13時半だけど、まだ結構時間があるし並んでもらうと立ちっぱなしなんで、
さらにキツイことも言われましたが、
まぁ、こちらも自主上映会を長いことやっているので、
たいがいのクレームの対応はわかっていると、次第にいつもの上映会をなぞればいいと思いました。
ただ今回はこちらが主催じゃないので、やり方が違うだけだと。
最もこの現代ぷろだくしょん作品は劇場公開作もあるとはいえ、
多くが上映を希望する団体へ作品を貸す自主上映会での上映。
と、思っていましたがこんな風に自らの作品を持って全国を巡回上映すると今回知り、
いわば自主上映の百戦錬磨なので、こちらが開場を待ってるお客さんのイライラを肌で感じながらも、
上野プロデューサーは何も動じず当日券や物販の販売準備に勤しんでいるのを目にして、
こちらはまだまだだな、と思いました。
最も面識ある長岡市立劇場の副館長が心配したのか会場整理の応援に駆け付け、
話を聞くと事前に下見をせずに映写も含めてぶっつけ本番だそうで、
これは慣れているからだろうけど、こちらは出来ないなと思ってみてました。
当日券販売など諸々の準備も試写も終わってようやく13時30分頃に開演となり、
上野プロデューサー、娘さん、映写技師さんも駆けつけて入場となり
こちらもチラシを配りながらお客さんの熱を感じていました。
その多くがご年配の女性客でしたが。
主な宣伝は新潟日報に上映会の記事が掲載されたことと、
前日に新聞の折り込み広告にチラシを挟んだのみで、
それが来場するまでになったお客さんが匂いを感じ取ったのか、
荻野吟子さんを求めていたのか、こちらの予想以上にお客さんが入ってて、
ある意味、それだけの宣伝でこれだけお客さんが来るのかと、
こちらの無力感も感じたりしていました。
ちなみに上野プロデューサーは山田監督の娘さんであり、
その娘さん、つまり山田監督のお孫さんももぎりやチラシ配りや入場整理に駆け巡ってて、
これはホントに家内制手工業なんだと。
このお孫さんは綺麗なおべべを着てセリフのある役で登場していたので、
もしかしたら未来の女優さんになるんだろうかと。
長岡市立劇場の座席も映画館と同じく一席飛ばし、
さらに今回は前方の半分を入場規制していたので、
結構埋まってるように見えながら、久しぶりとなる市立劇場での映画を観賞。
さらに入場から開演までの流れを一通り見て、
いづれこちらも上映会の再開を考えているので今回参加をして参考になったことがたくさんありました。
そして改めて長岡市立劇場でまた上映会を開きたいという思いも再燃。
これから来年一月まで全国30か所をこうして主催で上映会を開き、
それにすべて山田監督が同行して舞台挨拶をするというのは、
もはや全国ツアーと言っていいレベル、あわせて次回作の支援もお願いするようなんで、
改めて映画監督というのはまず体力勝負じゃないかと思い頭が下がりました。
山田監督の次回作は三浦綾子原作で『われ弱ければ―矢嶋楫子伝』
来年撮影し2022年、三浦綾子生誕100年の年に公開を目指すとのこと。
反戦、とともに女性の地位向上を映画でもって訴えようと山田監督は考えてるようで、
次回作が公開予定の2022年は山田監督90歳。
ますます意気込んで映画製作ののめりこんでいるように思いました。
現代ぷろだくしょん公式HP https://www.gendaipro.jp/
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