「今、私たちはヤマトンチュとしてヤマトンチュにどう向き合うべきか?」
昨晩、『沖縄、再び戦場(いくさば)へ』(仮)スピンオフ作品 長岡上映会 が無事に終了しました。
お越しいただきました方々、ありがとうございます。
そしてお手伝いいただいた方々、本当にお疲れ様でした。
この作品、エゴサすると会議室みたいなホールでよく上映してるようなのですが、
今回、客席はひな壇のみにしたので、スクリーンいっぱいに画角を拡げ 結構な迫力となって
観賞者の胸を打ったのではないかと、その点は全国でも貴重な上映会になったのはと自画自賛します。
上映後にすぐさま講演をお願いした福本圭介先生は自己紹介の後に、
「今、私たちはヤマトンチュとして沖縄にどう向き合うべきか?」 を演題に話そうと思って来たが、
皆さんと一緒に観たことで「今、私たちはヤマトンチュとしてヤマトンチュにどう向き合うべきか?」と変えて話をしたいと述べ、
映像の中では沖縄に米軍基地や自衛隊の基地を押し付けてる本当の加害者は登場していない、
と謎掛けのように話し始めました。
事前に福本先生にDVDを送って作品を見ていただいたのですが、
お客さんと一緒に観たことで演題を変えるというのはまさにライブならではだと思い聴講を続けると、
「本土」という意味の「ヤマトンチュ」だが、
沖縄では「怒りと悲しみの感情とともに、日本人の加害責任を告発する言葉」として紹介。
作品の中で沖縄の人が声を上げる
「沖縄は二度と捨て石にされたくない、(戦争を)やるんだったら自分のところでやりなさいよ」を取り上げ、
今「捨て石」にしているのは誰か、されてるのは誰か?と問いかけ、
自民党でもアメリカでもなく、基地を押し付けているのは私たち、
沖縄を知るだけではなく自分のことを理解し、
大多数の日本人が変わらないと沖縄の問題はずっと解決できないという旨で話されました。
究極のところ沖縄の問題を考えれば考えるほど、結局自分に突き刺さってしまうこととなり、
真剣に向き合えば向き合うほど、容赦なく自分を問い詰めることになる。
おそらく福本先生はそれをずっと考え考え続けて自分と向き合ってキツイ思いを重ねてきたのだろうと。
もちろんここに書ききれないことが多々あり、
客席ではメモを取りながらずっと耳を傾けてるお客様が多数見受けられました。
最後に自分の話は聞いて良かった、楽しかった、で終わらせないことを意識して、
なんだかモヤモヤした思いが残るように、心がけてると笑いながら先生は話していましたが、
多分、皆さんモヤモヤしたまま、ある意味知ってしまったからには、
これからも折に触れて沖縄について、
そして沖縄と向き合う自身について否応なしに考え続けるのではないかと思います。
それは主催者側の狙い以上の成果と言っていいかと。
講演を終えてお客様と質疑応答の時間となり、
印象に残ったのは長岡造形大に学ぶ学生が、
このような問題に触れながら先生は学生達とどのように接してるのか、
自分の考えと併せて先生にぶつけていたことで、
覇気のある若者を真正面から受け止め、
自身の学生の頼もしいエピソードを挙げながら、
この若者からの問いかけを喜びながら応えていたように思いました。
改めて福本先生、貴重な時間となり本当にありがとうございました。
モヤモヤは刺激でもあるかと思い、お客様もモヤモヤしつつ来て良かったハズだと思います。
それを確信したのが、この夜、はるばる松之山から駆け付けた木暮さん夫妻が帰り際にこちらを見つけ、
「先生の話も映画も本当に良かった、来て良かった」と言っていただいたことでした。
木暮さんとは小林茂監督『風の波紋』の主人公。
松之山に移住する前は報道カメラマンとして世界を股にかけて活躍、
今も沖縄を注視してるようで三上智恵監督作の上映会に何度か観に来てくださいましたが、
21時終了だから、その時間から当然、車で松之山に帰ることになるので、
ある意味、そこまで思いがあるのか、モヤモヤしたであろうけど良かったと言っていただき本当に嬉しく思いました。
あと三条や魚沼から観に来た方が、自分たちのところでも上映をしたいので、
先にどんな作品なのか観に来たと話され、こんな形で拡がるのも良いことだと。
もちろん、またの機会に福本先生に協力を仰ごうと思います。
| 未分類 | 22:51 | comments(-) | trackbacks:0 | TOP↑