指揮者の井上道義さん(お兄ちゃんがいつも見ていたEテレのクラシック番組で私も時々見ていたのですが、名前を覚えられなかった頃私はヴォルデモートとよんでいました。ごめんなさいm(_ _;)m)が今年の12月で指揮者を引退してしまうということ、
そして服部百音さん(曽祖父 服部良一さん、祖父 服部克久さん、父 服部隆之さん)のヴァイオリンだということ、
お二人が愛するショスタコーヴィチをやるということ
これは行っておくべきだと思いチケットを買ったのが1月。
「徹子の部屋」におふたりが出演されたのが4月。
その時、おふたりとも身体をこわして大変だったので6月の公演でどちらかがダメになると公演もだめになるかもしれないけれど6月はなんとかできそうだとおっしゃっていました。
6月29日(土) サントリーホールに行ってきました。
これで井上さんとN響の共演は最後(実際は翌30日の大阪フェスティバルホールで最後)。
なんと黒柳徹子さんも聴きにいらっしゃっていました。

コンサートマスターは昨年4月に特別コンサートマスターに就任した「まろ」こと篠崎史紀さんだったのも嬉しい。
ショスタコーヴィチ∶ヴァイオリン協奏曲 第1番 イ短調 作品77
服部さん素晴らしかったです。
遠くから聞こえてくる口笛のような儚げな高音に感心。
石田組の石田泰尚さんとはまた違った音でこれも良かった。
演奏が終わった時、拍手の中しばし魂が抜けたような放心状態のような百音さんの姿に
全身全霊で演奏しきったのを感じました。
20分の休憩。
ロッシーニ∶歌劇「ブルスキーノ氏」序曲
これは井上さんが入れたかったらしい。
この曲の間、百音さんは少し休まれたでしょうか、衣装を変えて再び登場。
ショスタコーヴィチ∶ヴァイオリン協奏曲 第2番 嬰ハ短調 作品129
これも素晴らしかったです。
また弾ききった、というのを感じました。
演奏後の挨拶のときは写真撮影OKだなんて会場で聞くまで知らなかったから(撮影禁止としか書かれていなかったので)デジカメ持っていかなかったのが残念。
このスマホは前の機種よりも写真がだめになってるから(T_T)
せっかくバッチリの席だったのにぼやけた写真しか撮れず・・・
この日はアンコールはなかったのですが、
楽団員もほぼ退場し、観客も帰っていく中、黒柳さんも私の前を通って出口へ向かって歩いていってしまわれた時
(実はまだ残っている人の中で拍手は続いていたのです)
百音さんがヴァイオリンを持たずにひとりで椅子だけになった舞台に戻ってこられて大歓声があがりました。
そして百音さんはしばらく両手で顔を覆って泣いてしまいました。
「徹子の部屋」で話されていたように、もしかしたら体力的に限界でアンコールに応えたかったけれど応えられなくてせめてもう一度挨拶をと思ったのかもしれないと勝手に思い、精一杯拍手をしました。
続けて翌日は大阪ですから無理をしないでどうぞゆっくり休んで欲しいと思いました。
余談ですが、オーケストラの椅子にシート(座布団のような)を用意している団員さんはヴィオラとチェロに3〜4人いらっしゃいましたが、
背中にも枕のようなクッションをつけていたのは「まろ」さんだけでした。
やはりずっと座って不自然な姿勢で演奏をするのは腰にくるのだと思います。
実は来月もまた井上さんにはお会いする予定です。
今度は石田泰尚さんと一緒です(^^)