5月にNHKBSプレミアムで放送された「愛と胃袋と」という番組について記事を書いたのですが
その時に井上荒野さんの分が放送されなかったので
(???)ってなっていたところ2ヶ月経って今月15日に放送されたんです。
その時も朝気付いて録画するのに慌てました。
多分、一番最初に私が観た時も井上荒野さんの分は別にやっていてきっと見逃していたんですね。
5月の時の記事でも書きましたが、やはりスタッフやイタリアのピエモンテの人々とお話しをしている井上さんを見ていて
この4人の女性直木賞作家には何か共通した話し方があるとあらためて思いました。
井上さんの小説には食事のシーンが多いとよく言われるそうで、
それは何を食べてきたのか、どんな食べ物を好むのかでその人間を推し量るような父親(井上光晴)をもったことがその理由の1つだと思うと言っています。
なんでも光晴氏は「本気で作っていない」という食べ物に関して非常に怒る人だったらしい。
ラーメン屋さんでも一口食べて出て行ってしまうのだとか。
でもそのお父様である光晴氏の基準というのが荒野さんのお母様つまり奥様が作るお料理が一番美味しいというのですから素敵じゃないですか。
結婚するまで全然お料理をしたことがなかったというお母様は他の家事はだめでも
もともと食べることが好きだったということもあり家族のためということもありお料理だけは鉄人のようになったというからこれも素晴らしい。
そんなご両親のもとで育ち荒野さんも食事に関してとても大事にするようになったそうです。
天ぷらを揚げたら揚げたてをすぐに食べて欲しいのに、旦那様が何かしていてなかなか食べてくれないと冷めてしまうことが悲しくて泣いてしまうのだとか。
上記URLの過去記事も含めてこの4人の女性直木賞作家が、
それぞれの国でそこに暮らすFamilyと食事を共にしながら作り上げた小説を
そして、その小説から作られたドラマを
それぞれの取材を受けた人々は読んだのでしょうか?観たのでしょうか?
自分たちの生活、お話がモデルとなってどんな物語になったのか。
その感想も聞きたいなぁと思いました。
数日間の取材旅行で何かを得て、すぐに物語にしてしまうなんてすごいなぁと思います。
はじめから決められた時間の中で、経験の中で、
ホテルの部屋での待ち時間の間にもう書き出しの部分はできている、タイトルも決まった・・・と。
井上さんの取材メモは出会った人の似顔絵がそれぞれ描いてあって、特徴や印象に残った言葉などが書いてありました。
似顔絵を描くっていうのはいいなぁ、なるほどふむふむ・・・って小説を書くわけではないけれど。
私なんて顔を覚えられない人なので(服装などもよく見ていない)目撃者になった時困るなぁなんてよく思うので^m^ こんな風にちょっと意識して物事を見つめていく癖をつけるのもいいかもしれません。
余談 その①
井上荒野さんは今私が読んでいる新聞に小説を連載中ですが、井上さんの前に連載していたのは、
先日「海の見える理髪店」で直木賞を受賞した荻原浩さんでした。
余談 その②
井上さんの小説の中にも出てくることになったミネストローネ。
ちょうど風邪をひいた娘のために作りたくなって野菜たっぷりのラタトゥイユとミネストローネスープの中間のようなスープを作りました。