聞き書き ちょっと青空
マサヒロさんが映画の中で「しいたけ しいたけ」と叫ぶのは、とてもおかしいんだよね。でもその裏にはおかあさんに「しいたけ」って言葉が伝わらないおかしさなんだけれども、同時にマサヒロさんがい言ってることが社会には伝わらないっていう悲しさも含んでるわけなんだよね。笑いと悲しさはいつも表裏にある。
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大崩のご主人の稲刈りに参加しました。
いつも以上に役立たずを自覚してしまいましたが、
作業を終えご主人宅に一晩泊まらせてもらいました。
大変な読書家でもあるので本棚にはずらりと農業から哲学書までが並ぶ中で見つけたのが「聞き書き ちょっと青空」
先日上映した小林茂監督作『ちょっと青空』の主人公・佐藤マサヒロさんを中心に
両親やヘルパーさん、小林監督から見たマサヒロさんの姿を聞き取りし一冊にまとめた本です。
こんな本があるとは知らなかったので貸してもらい読みました。
冒頭に書いた小林監督の言葉は秀逸な映画論で人生論でもあると思ったので抜粋しましたが
映画完成に合わせて2002年に発刊された本作はマサヒロさんの『ちょっと青空』にたどり着くまでの人生を
映画と同じくさらけ出して語っており、
特に自身の恋愛体験から障がい者の性について考察していくのは、
タブー視されてるものを自身から解き放っており、
今はセックスボランティアという言葉を目にするようになりましたが
2002年の当時ではかなり踏み込んだものではないかと思いました。
マサヒロさんは若い日は障がいがあっても自身で身支度もトイレもできていたのが、
病状の進行とともに全面介助として支援を受けなければ生活できなくなりながらも、
自ら行動することによって仲間が集い、その人生経験から発信していく姿に改めて畏敬の念を覚えたりしました。
上映会の前に読みたかったという思いがありますが、
逆に映画を思い出しながら読んでみて得るものが多々あったと思いました。
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