『佐々木、イン、マイマイン』
「五泉市で生まれ、18歳まで亀田に住んでいました。
この映画は僕が新潟にいた頃の思いが入ってます」
それに加えて故郷を出た人、故郷に残った人の思いも、
確か要約するとこんなことを内山拓也監督が上映前、
俳優さんを脇にこんなことをコロナ禍で凱旋できないのでビデオレターで話していました。
イオンシネマ県央で『佐々木、イン、マイマイン』を最終日に観賞。
この劇場で公開前に本作のチラシを手にしたものの、
誰もが知ってるスターの名前は無く(辛うじて井口理か)、監督も知らない人だったので
一体どのような経緯でイオンシネマ県央で公開されるのか謎に思ってましたが、
次第に監督が新潟出身と知り、それだと亀田のイオンシネマ新潟南で公開は納得ながら
なぜイオンシネマ県央なんだろうか?はやはり謎に思いながらも、
新潟出身監督作は気になるので観賞。
田舎から俳優目指して上京したものの、
日雇い派遣で糊口を凌ぎ理想と程遠い生活をしてる主人公が、
ふとしたことから高校時代の風変わりな親友“佐々木くん”のことを思い出す。
佐々木くんは周囲の佐々木コールが巻き起こるといつも全裸となってしまう
溢れんばかりの生命力を持ち、彼の言葉を受けて俳優になろうと決めた自分と、
今のパッとしない自分を対比させながら、
佐々木くんとの眩しい青春時代を振り返っていく。
残酷に思ったのはおそらく佐々木くんが東京に出れば、
異彩ぶりから相応のナニモノかになってただろうに、
故郷に残ってる佐々木くんの日々はパチンコとカラオケという
田舎の沈鬱な日常にすっかり慣らされていたこと。
それだけにカラオケで中島みゆき様の「化粧」を歌う女の子と仲良くなる件は、
観ていて微笑ましく、ほっとさせられ好きなシーンとなりました。
好きなシーンがあるだけで、イイ映画だと。
そしてクライマックスはやはり書くことはできません。
あとあと舞台の演出家役になるのか『冬のアルパカ』の主人公・伊藤公一さんが登場。
原田裕司監督の常連俳優で『壁女』のオタクから『冬のアルパカ』の借金取りとして、
雪の山古志にバイオレンスな風を巻き起こしながらも最後にヒロインを受け止めていた俳優さん。
ググッたら映画に舞台と活躍をしているようで、とても嬉しく思いました。
内山拓也監督は伊藤公一さんがお気に入りのようで自作の三作品全て伊藤さんにオファーしているそう。
『冬のアルパカ』も観てくれてるのだろうかと。
今回、コロナ禍で凱旋できなかった内山監督はいずれ、
映画撮影を新潟の地で撮ることを期待します。
『佐々木、イン、マイマイン』公式HP https://sasaki-in-my-mind.com/
| 未分類 | 23:59 | comments(-) | trackbacks:0 | TOP↑