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長岡アジア映画祭実行委員会!ブログ

新潟県長岡市で活動します長岡アジア映画祭実行委員会!です。

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『サマリア』



2020年12月11日、新型コロナウイルス感染症のため訪問先のラトビアで死去。59歳没。ラトビアに自宅を購入して移住する計画を立てており、同年11月20日から同地を訪問していたが、12月5日に連絡が途絶え、その後、新型コロナウイルスに感染し現地の病院に収容されていたことが判明している。

スキャンダル
2017年、キムは『メビウス』に出演予定だった女優から告訴された。訴えによれば、キムは撮影中にこの女優に対して頬を殴るなどの暴力を振るったうえ、予定になかったベッドシーンを強要し、この女優は作品を降板した。キムは役作りのために必要だったことで暴力ではないと主張したが、裁判所は暴力があったことを認めて罰金500万ウォンの略式命令を下した。

その後、#MeTooの運動が韓国にも広まった2018年3月に、文化放送の番組『PD手帳』に出演した2人の女優が、キムからセクシャルハラスメントや性的暴行を繰り返し受けたと訴えた。キムは番組が報じた内容を否定し、逆に女優2人や番組関係者を名誉毀損などで告訴した。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%82%AE%E3%83%89%E3%82%AF

韓国の鬼才 キム・ギドク監督がコロナウィルスに感染してなぜかラトビアで客死の訃報、
確実に何本かの作品に打ちのめされた好きな映画作家だっただけに訃報は衝撃とともに、
手放しで哀悼の意を示すことができない複雑なものがあります。
先のウィキにあるようにセクハラと暴行については詳しく知れば知るほど全く擁護できないタチのもの。
じゃぁ、作品を観て確かに感動した自分は否定できるのかと逡巡。

ただ訃報を知って以来、改めてキム・ギドクの足跡を辿ればもはや作家として抑止できない狂気の果ての
これは自滅のような気がしてます。

一番、好きな作品はやはり「第10回長岡アジア映画祭」でも上映した『サマリア』
二人の女子高生が廃墟でこちらを挑発し見つめてるポスターを目にしただけで期待が高まり、
女子高生の援助交際というこれ以上、俗でキワモノになりかねないテーマを
友情を横糸に、父娘の情を縦糸に織り込め
性と暴力がスパークしながらラストにただただヨロヨロ車を運転するシーンだけで
繊細な情感で深い余韻に包み込むという離れ業を駆使して呆れるほど感激させてくれました。
今もって奇跡のような美しいラストシーンだと思ってます。

フィルモグラフィを振り返れば本作を含めた2000年からの5年間が紛れもなく絶頂期ではないかと。
以後、毀誉褒貶を繰り返し、最近は追いかけるのも辛かったのが正直なところでした。

でも、確かにあの時は『サマリア』に感激しキム・ギドクの新作を常に心待ちしておりました。

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