プロメテウスの罠 明かされなかった福島原発事故の真実

今も朝日新聞に連載されてるルポ「プロメテウスの罠」は5冊書籍化されてるようです。
「東電テレビ会議」に編集協力してる朝日新聞・木村英昭記者の「官邸の5日間」は1冊目に収めており、これをさらに膨大な注釈も含めて大幅に執筆したのが、先に紹介した「検証 福島原発事故 官邸の100時間」ではないかと思います。
全編を通して読み、いまさら気づくのは最悪の事態に末端はまず切り捨てられること。
中でも第1シリーズの「防護服の男」では浪江町の山間部で親類や見ず知らずの人も含めて、
25人の避難者を家に受け入れた女性を中心に語られ、
3月12日、政府は10キロ圏外は安全だと言ってるさなかに女性の前に現れた
二人の防護服の男の悲痛な叫び「頼む、逃げてくれ!」を巡って
避難者たちの思惑が交差していく様がスリリングに書かれてますが、
結局、後で高い線量地帯だったと知らされ悔やむ人たちの憤りが伝わってきます。
他にも内部被ばく、放射能測定について様々な立場から検証されていますが、
秀逸なルポと思う反面、それでは震災直後の朝日新聞の報道姿勢の検証はどうなのか?
という疑問も出てきましたが、それは自分が知らないだけで、
すでに行われているのかもしれません。
いづれにせよ「官邸の100時間」にもあったSPEEDIは当時の菅首相などには知らされずに、
米軍に詳細な情報が渡っていたというデタラメぶりに口があんぐりすること請け合いです。
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