『おじいちゃんはデブゴン』 in シネ・ウインド

チャーリー・チャップリン、バスター・キートン、ウッディ・アレン、そして北野武。
水道橋博士は「週刊文春」のコラムで舞台出身で監督、俳優としても大きな功績を遺した4人として、この名を挙げており、それは全く異論がないものの、できたらそこに京劇から映画とジャンルを横断したジャッキー・チェン、そしてサモ・ハン・キンポーの名前も加えてほしかったと。
80年代にジャッキーとサモ・ハンが互いに切磋琢磨してフィルムに収めたアクション映画の数々は今から思えばチャップリンやキートンが作り上げたサイレント活劇を己の技と肉体とともに復活させた、まさに‟借り物の土地、借り物の時間“の香港が産んだ偉大な文化大革命(語弊があるか)でした。
長いフリになりましたが20年ぶりとなるデブゴンことサモ・ハン監督作『おじいちゃんはデブゴン』が明日よりシネ・ウインドで公開されます。
担当者は香港バカということで、この映画の宣伝ミーティング参加しないかと支配人から誘われましたが、時間の都合がつかずこのブログで紹介しますと逃げてしまった負い目があるのでようやく紹介できます。
あらすじにはサモ・ハン版『グラン・トリノ』+『レオン』とありますが、香港三銃士の中で年を重ねるたびに渋さを増し、最近の(と言ってももう12年前になるのか)『SPL』ではその渋さと貫禄からラスボスとして‟宇宙最強“ドニー・イェンと激闘を繰り広げてこちらのクンフー魂を再燃させてた頃より、さらにイイ顔になりながらも認知症というヘビーな役柄に、かつての『ファーストミッション』のマッシュルームカットの無邪気な姿を思い浮かべたりと、イイ形で年を重ねながら昔ながらのクンフーの腕前を披露することに、かつて物心就いたころにサモ・ハンやジャッキー、ユン・ピョウに映画の面白さを教えてもらった世代はたぶん感涙の予感と、サモ・ハンの雄姿に自身の年を重ねて観た後に明日も頑張ろうと背中を押してくれそうな作品ではないかと思います。
個人的に昔も今もカンフーなどと一段も二段も下に見てる勧める気はサラサラありませんが、
シネコンが乱立する前の近所の映画館でサモ・ハンに手に汗握ってた方、香港三銃士に胸をときめかせてた方々にこそ観てほしいと思いました。
誰が言ったか忘れましたが
「映画ファンは映画スターとともに年を取る」
絶対悪いことではないと思います。
しかし予告編のアンディ・ラウは驚異的に若いよなぁと。
あと80年代のシネシマシティを支えたカール・マッカ、ディーン・セキ、ツイ・ハークが、同時期にゴールデンハーベストの稼ぎ頭だったサモ・ハンと爺さんになって並んでるのも何やら感慨深いと。
『おじいちゃんはデブゴン』予告編
https://www.youtube.com/watch?v=KwvBj_FplrE
『おじいちゃんはデブゴン』公式HP
http://sammohungisback.com/
『おじいちゃんはデブゴン』 シネ・ウインドで8月26日~9月1日まで19時35分より上映されます。
https://www.cinewind.com/
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