■ 17位と降格圏の湘南ベルマーレJ1が18チーム制になった2005年以降、J2から昇格してきたチームはのべ22チームあるが、そのうち、初年度に残留できたのは、14チームである。したがって、残留できる確率は63.6%となるが、今シーズンは、昇格組の3チームが揃って苦戦を強いられている。ちょうど半分の17節を終了した時点では、昇格組の3チーム(甲府・湘南・大分)が、そのまま、揃ってJ2降格となる可能性がもっとも高いのではないか?と感じる。
ただ、そういう事態になってしまうのは、面白くない。何とか避けてほしいところであるが、3チームの中で、もっとも残留できる可能性が高いのは、チョウ・キジェ監督率いる湘南ではないかと思われる。湘南はリーグの中で最も若いチームの1つで、先日の甲府戦は、1988年生まれで25歳のMF高山とMF永木の2人が最年長で、スタメンのほとんどがロンドン世代ということもあった。とにかく伸びしろのある選手がたくさんいる。
ここまでは17位と苦しんでいるが、明るいニュースは、リオ世代のDF遠藤航が長期離脱から戻ってきたことで、彼が3バックの真ん中にいるとチームは落ち着く。フィードのできる選手で、かつ、統率力もあるので、攻守両面でプラス効果をもたらすことができるだろう。これまで、最終ラインが定まらなくて、試合ごとにメンバーが入れ替わるような状態だったが、真ん中をDF遠藤航で固定できるとメンバー選考も楽になる。
気になるのは、変に守りに入って、勝ち点を取り逃がす試合が目立っている点である。こういう順位にいるので、『勝ち点「1」でも積み上げたい。』という気持ちは理解できるが、手堅く勝ち点を得ようとすることが、逆効果になっている。守備力の高いチームではないので、時間をかけて丁寧に攻め込むことができれば、湘南から得点を奪うのは難しくない。対戦相手からすると、湘南が守りに入ってくれると戦いやすくなる。
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