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長岡アジア映画祭実行委員会!ブログ

新潟県長岡市で活動します長岡アジア映画祭実行委員会!です。

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6/22 “戦後80年を問う 沖縄” 『戦雲(いくさふむ)』 『ひめゆり』上映会

戦雲_チラシ表面画像
(C)2024『戦雲』製作委員会

“戦後80年を問う 沖縄” 『戦雲(いくさふむ)』 『ひめゆり』

日時 6月22日(日) 会場 ミライエステップ (米百俵プレイス ミライエ長岡4階)
https://miraie-nagaoka.jp/
長岡市大手通2丁目3−10

第一部 『戦雲(いくさふむ)』 (日本語字幕付き上映)

オープニングアクト 歌のおじいさん
11時30分~13時45分 『戦雲(いくさふむ)』上映

13時45分~14時30分 福本圭介氏(新潟県立大学教授)トークセッション

入替

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© 有限会社プロダクション・エイシア All Rights Reserved.

第二部 『ひめゆり』(バリアフリー字幕付き上映)

オープニングアクト 歌のおじいさん
15時00分~17時10分 『ひめゆり』上映
上映後 大兼久由美プロデューサートーク

*入場料 1作品
前売 1200円、 
当日 1500円 障害者手帳、療育手帳をお持ちの方、学生 500円

プレイガイド アオーレ長岡西棟三階ながおか市民協働センター/ら・なぷぅ/キャラメルママ/西時計眼鏡店/ハーブ談話室(長岡市)みずすまし(三条市)シネ・ウインド(新潟市)

*実行委員(ボランティアスタッフ)随時募集中。

主催 長岡アジア映画祭実行委員会! 後援 長岡市
問 電話09045204222 e-mail [email protected]
Blog http://nagaokatsukurukai.blog.fc2.com/

*『戦雲(いくさふむ)』

本当の「国防」とは何か?
圧殺されるのは沖縄の声だけではない
沖縄本島、与那国島、宮古島、石垣島、奄美大島――この美しい島々で、日米両政府の主導のもと急速な軍事要塞化が進行している。自衛隊ミサイル部隊の配備、弾薬庫の大増設、基地の地下化、そして全島民避難計画……。2022年には、「台湾有事」を想定した大規模な日米共同軍事演習「キーン・ソード23」と安保三文書の内容から、九州から南西諸島を主戦場とし、現地の人々の犠牲を事実上覚悟した防衛計画が露わになった。しかし、その真の恐ろしさを読み解き、報じるメディアはほとんどない。全国の空港・港湾の軍事拠点化・兵站基地化が進められていることをどれほどの日本人が知っているか。本当の「国防」とは何か。圧殺されるのは沖縄の声だけではない。

『標的の村』『沖縄スパイ戦史』三上智恵監督
6年ぶり、渾身の最新作
本作は2015年から8年かけ沖縄・南西諸島をめぐり取材を続けてきた映画作家でジャーナリストの三上智恵による渾身の最新レポートである。タイトルは、山里節子さんが「また戦雲(いくさふむ)が湧き出してくるよ、恐ろしくて眠れない」と歌う石垣島の抒情詩とぅばらーまの歌詞に由る。映画が映し出すのは、迫り来る戦争の脅威だけではない。過酷な歴史と豊かな自然に育まれた人々の暮らしや祭り――それらこそ、まやかしの「抑止力」の名のもとで今まさに蹂躙されようとしているかけがえのない何かであり、私たちの希望と祈りの源にほかならない。


監督:三上智恵 語り:山里節子
2024年/日本/カラー/132分/ブルーレイ/ドキュメンタリー/ 配給:東風
日本語字幕付き上映

『戦雲(いくさふむ)』公式HP https://ikusafumu.jp/
予告編 https://www.youtube.com/watch?v=nBPhfgi2CUM

*『ひめゆり』

長く沈黙を保ってきた「ひめゆり学徒隊」

第二次世界大戦末期、沖縄では住民を巻き込んだ地上戦が展開されました。15歳から19歳の女学生たちも戦場動員され、献身的な介護活動の末、多くが亡くなりました。「ひめゆり学徒隊」です。あまりにむごい体験をへて生き延びた生徒たちの多くは、戦後長く沈黙を保っていました。この映画は、彼女の体験にじっくりと耳を傾けたものです。

(チラシより)

私の一生のお願いです。「ひめゆり」を観てください。
出来れば世界中の人に観てほしいのです。
次の世代に伝えてほしい、現実を感じてほしい。
心がここに詰まっているからです。

「ひめゆり」の中で話してくれた方々に
心からお礼を言わせてください。
「本当にありがとう」
その想いを胸に僕も生きて行きます。感謝。

宮本 亜門(演出家)

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映画の完成を待たずに3人の証言者が亡くなっている。
ひとつひとつ私たちは失くしていく。全てを失くす前に叶えたい。
おばぁたち、待っててね、なんにも分かっちゃいない私はせめて
おばぁたちが好きだった歌をうたおう。

“忘れたいこと”を話してくれてありがとう。

“忘れちゃいけないこと”を話してくれてありがとう。

歌手 Cocco (毎日新聞「想い事。」より)

出演 ひめゆり学徒の生存者22人
監督:柴田昌平 プロデューサー:大兼久由美、小泉修吉
2007年/日本/カラー/130分/ドキュメンタリー/製作・配給 プロダクション・エイシア

『ひめゆり』公式HP https://www.himeyuri.info/

*『戦雲(いくさふむ)』上映後 福本圭介氏トークセッション

プロフィール 福本圭介(ふくもと けいすけ)
1970年、香川県生まれ。新潟県立大学教授。
昨年、あらためて自分たちの植民地主義の問題に向き合うため、仲間とともに市民グループ「沖縄の自由と平等を求める行動@新潟」を立ち上げ、共同代表をつとめる。
専門は、英語圏文学、ポストコロニアル思想。新潟市在住。

*『ひめゆり』上映後 大兼久由美プロデューサートーク

大兼久 由美(おおがねく・よしみ)
ドキュメンタリー映画・番組プロデューサー。沖縄出身。柴田昌平監督とは夫婦であり、
その作品群のプロデューサーとして共に制作を続けてきた。
初プロデュース作品『ひめゆり』は文化庁映画賞大賞他受賞。
今年で19年目の上映を続けている。
山村に暮らす老人と高校生の交流を記録した『森聞き』、
食を切り口に日本人と自然の関係を描いた『千年の一滴 だし しょうゆ』などがある。
農業をテーマにした近作『百姓の百の声』(2022,農業ジャーナリスト賞受賞)では監督と共に撮影も担当した。

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敗北を撮るということ 



2022年末の安保三文書では「南西諸島にミサイルを並べ、最悪の場合報復攻撃の戦場になるもやむなし」
という現地の犠牲を覚悟したものであることも暴露された。

http://nagaokatsukurukai.blog.fc2.com/blog-entry-3984.html
↑三上智恵監督の著書「戦雲 要塞化する沖縄、島々の記録」を読了。
マガジン9に連載してる「三上智恵の沖縄〈辺野古・高江〉撮影日記」を映画公開に合わせてまとめたシリーズの新作。

https://maga9.jp/category/mikami/

『標的の島 風かたか』以降、民意を踏みにじって、もしくは戦略的に懐柔をしながら
なし崩し的に次々と自衛隊が配備されていくともに引き裂かれてしまう住民たちの姿を記録。

山城博治、島袋文子、山里節子といった三上映画の常連ともいえる抵抗者、
そして『骨を掘る男』具志堅隆松も新たに加わり(敬称略)、
その魅力も伝えながらも、その反面、例えば狭い島の集落の中で抵抗を貫くものの、
自衛隊との共存を選んだ地域の中で次第に心を病んでしまう人物も記録し、
平穏な日常を望む者が引き裂かれて倒れてしまうことに、
こちらはまるっきり無関係なのかと問われる思いが。

「敗北を撮るということ」
最後の章のタイトルですが、この8年の記録は本当に負け続け、
声が届かないことに記録される者、記録する者、本当に辛い目に遭いながら、
なお「諦めない」者たちと、頑張れなくなった者の声を拾いながら、
「次の戦争を止めたい」という思いで記録をした思いが凝縮された1冊。

「圧殺されたのは沖縄の声だけでない。いつか助けを求める、あなたの声だ」

『標的の島』から一貫して三上監督はこの旨をメッセージとして映画に込めており、
『標的の島』を上映したからには目を背けることはできずに、
声が消されてしまうことに否の思いで
毎回、三上監督作の上映に踏み切り、今回『戦雲(いくさふむ)』に繋がります。

6/22 “戦後80年を問う 沖縄” 『戦雲(いくさふむ)』 『ひめゆり』上映会
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終わらない植民地主義と沖縄戦を終わらせるためのキャンドル集会



6月22日(日)『戦雲(いくさふむ)』長岡上映後、トークセッションを開く福本圭介先生が共同代表を務める、
「沖縄の自由と平等を求める行動@新潟」が戦後80年の沖縄慰霊の日・6月23日(月)18時30分より、
“終わらない植民地主義と沖縄戦を終わらせるためのキャンドル集会”を新潟駅南口・駅前広場で開催されるのでご紹介します。

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6月23日(月)午後6:30~7:30に新潟駅南口の駅前広場で、「終わらない植民地主義と沖縄戦を終わらせるためのキャンドル集会」を開催します。
手作りの小さなキャンドル集会で、誰でも参加できます。
今年は「戦後」80年ですが、本当の「戦後」を実現するために、私たちヤマトの市民は、自分たち自身が抱えた問題に向き合います。

https://www.facebook.com/events/1398063874825656/?acontext=%7B%22event_action_history%22%3A[%7B%22mechanism%22%3A%22search_results%22%2C%22surface%22%3A%22bookmark_search%22%7D]%2C%22ref_notif_type%22%3Anull%7D

6/22 “戦後80年を問う 沖縄” 『戦雲(いくさふむ)』 『ひめゆり』上映会
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*『戦雲(いくさふむ)』上映後 福本圭介氏トークセッション

プロフィール 福本圭介(ふくもと けいすけ)
1970年、香川県生まれ。新潟県立大学教授。
昨年、あらためて自分たちの植民地主義の問題に向き合うため、仲間とともに市民グループ「沖縄の自由と平等を求める行動@新潟」を立ち上げ、共同代表をつとめる。
専門は、英語圏文学、ポストコロニアル思想。新潟市在住。

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らこって 2025年6月号

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ながおか市民協働センター発行の情報誌“らこって”のチラシ組み作業に参加しました。
https://nkyod.org/racotte-list/330128

今回、えっ!?と驚いたのが作業後に残った各団体がイベントのアピールをするお茶会にて、
行政からの参加者の方に某公共施設の地下に大きな看板がある某部署との関係はあるんですか?
という問いをしたら、その公共施設は近々撤収されてしまうとのこと。
大変お世話になってる部署が今も幾つかあったりするので、
移転先はどこになるのか?と尋ねたら、
来年新しくできる大手通りの米百俵プレイスの東棟ならまだしも、
さいわいプラザに引っ越したら、思いっきり不便になってしまうので非常にマズイと。
何よりアオーレが出来る前からこの公共施設に出入りし、
もちろん今も行ってたりして愛着を感じるほどなので、
無くなったらホントに寂しくなるなぁ、
確かに行くたびに歯抜けになっているので、
かつての賑わいを知ってるだけに錆びれていくように思ってました。
他にもすでにおなじみの施設も移転するようで、
おそらく米百俵プレイス東棟の絡みの再開発なんだろうと。

時々、このような驚く情報が入ったりするのに、
毎回、半分くらいの団体が、このお茶会に参加せず帰っちゃうのは勿体ないよな、と思ってます。

ちなみにアピール時間に当然、『ひめゆり』と『戦雲』について話しましたが、
普段ボーッとしてる担当者しか知らない人が見たらやけに饒舌に思うんじゃないかと。

今回、組んで「らこって」とともに各地へ配布される各団体のチラシは↓

*長生橋フォトコンテスト
主催 長生橋を愛する会
問 0258470757
https://chouseibashi.net/

*40代・50代 婚活
7月6日(日)13時~17時
会場 杜のかたらい
主催 長岡市 企画運営 ソラヒト日和
問 08067181838
https://sorahitobiyori.site/

*大地の会 2025年度総会記念講演会
2024~2025年冬季の天気・天候について
講師 気象予報士 熊倉俊郎氏
7月5日(土)16時~
会場 「トモシア」多目的ホール
主催 新潟県越路 大地の会/長岡市越路公民館
申し込み 0258925910

*ナガオカアロハフェスティバル2025
7月5日(土)~6日(日) 10時~17時
会場 アオーレ長岡
主催 長岡アロハクラブ
https://www.facebook.com/nagaokaloha/?locale=ja_JP

*第10回 青空ママフェス
6月28日(土) 10時~16時
会場 アオーレ長岡
主催 青空ママフェス実行委員会
https://www.instagram.com/aozoramamafes/

*箏 ことコンサート
6月15日(日) 15時~
会場 朝日酒造株式会社エントランスホール
主催 筝曲雅友会 有志
問 09015320308
https://nkyod.org/event-list/330115

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君の立場になれば君が正しい、 僕の立場になれば僕が正しい

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アオーレ長岡大型ビジョンの放映について

2つの映画の予告にテロップを入れた映像を流すのではなく、
「“戦後80年を問う 沖縄”上映会」の日付や会場等、上映会そのものに関する情報のみを静止画で放映させていただきたいと思います。
(イメージとしては、掲示しているポスターのイメージです。)
予告編を放映することは、市民の方は市が映画そのものを宣伝しているような印象を受けるという理由から、できかねるという結論になりました。

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予想外の返事をいただき呆然としたのが正直なところです。
これまで長岡市から後援をいただいた上映会でアオーレ長岡市民交流ホールAで開催してたものはほぼ予告編をながしてきました。

中には市民から内容についてクレームがあった予告編があったとは聞きましたが、

市民の方は市が映画そのものを宣伝しているような印象を受けるという理由から

↑こんな市民がこれまでいたことは聞いたことがありません。
それとも何かしらあったのでしょうか。
これまでアオーレ側に何かあったらこちらに知らせてほしいと伝えており、
今のところ市が映画そのものを宣伝しているという旨のクレームは伝わっていません。

正直、『戦雲』についてはダメだしがくるかと思っていましたが、
『ひめゆり』もダメというのは沖縄戦で身近な友を亡くす等悲惨な体験をし、
口を閉ざしていた生存者たちが平和の大切さを次の世代に伝えるために、
体験を語った学徒隊の皆さんの思いを、
“市が映画そのものを宣伝しているような印象を受ける”と言うのであれば、
長岡市は無碍にするように思います。
長岡空襲の戦災から非核平和都市宣言を掲げる長岡市の看板に関わると思いました。

せっかくの申し出ですが、やはり予告編にある「ひめゆり学徒隊」の生存者の語る姿が、
(今はもうほとんどの方が亡くなりました)
観た方に強烈なインパクトを与えるので静止画のみというのは、
自分があそこで流れるのを見上げることになるのは力不足を悔やむ、
戦火を生き延びながら平和を伝える使命で口を開いた
学徒隊の皆さんに申し訳ない気がするので控えさせていただきます。

率直に今回、アオーレでなくミライエでの開催になったので皆様の手を煩わせてしまい申し訳なかったです。
あまり言うと、今後一切後援は得られないとなりかねないので自粛いたします。

そのぶん上映会に来てもらうことに一層力を注ぎたいと思います。

引き続きよろしくお願いいたします。

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アオーレ長岡の大型ビジョンでの予告編放映。
これまでアオーレ長岡以外の会場でも長岡市の後援を得れば放映していただけましたが、
昨年より会場がアオーレ以外のものは流さない方針に。
ただし長岡市主催のイベントは可。

正直、納得できないものの従わざる負えないと思い、
今回の「“戦後80年を問う 沖縄”上映会」はミライエステップなので放映は諦めていたところ、
他団体の方から後援申請した部署からアオーレに申請すれば可能かもと教えてもらい、
ダメ元でこちらが申請し後援承諾を得た部署に要望を伝え検討をお願いしたところ、
冒頭のお返事が届き、まったく予想外だったので、
幾分、紅潮しながらこちらの意見をお伝えしました。

そもそもアオーレがいくら長岡市の後援を得ても、
アオーレ以外のイベントは基本的に放映しないと謎の方針転換をして、
お互い振り回されたようなものですが、
それでも“予告編を放映することは、市民の方は市が映画そのものを宣伝しているような印象を受ける”という考えは変に思ってます。

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『火垂るの墓』のようなものが戦争を食い止めることはできないだろう。

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昨日、『火垂るの墓』が今夏8月15日に金曜ロードショーで放映されると書いて思い出したのが、

「『火垂るの墓』のような作品では次の戦争は止められない。
あなたがつくっているような映画が、次の戦争を止める。だから、あなたはもっと頑張りなさい」

↑高畑勲監督はこの言葉を三上智恵監督に送ったことでした。

その後、2017年4月7日、『標的の島 風かたか』のトークイベントで三上監督と高畑監督の対談が実現。
先の言葉について付け加える形で三上監督へ高畑監督は話してました。

「『火垂るの墓』のようなものが戦争を食い止めることはできないだろう。それは、ずっと思っています。戦争というのはどんな形で始まるのか。情に訴えて涙を流させれば、何かの役にたつか。感情というのはすぐに、あっと言うまに変わってしまう危険性のあるもの。心とか情というのは、人間にとってものすごく大事なものではあるけれども、しかし、平気で変わってしまう。何が支えてくれるかというと、やはり『理性』だと思うんです。戦争がどうやって起こっていくのかについて学ぶことが、結局、それを止めるための大きな力になる」

https://lite-ra.com/2017/04/post-3070.html

その元になると思われる2015年元旦付けの神奈川新聞へのインタビューで語っていたので掲載します。

火垂るの墓は反戦映画と評されますが、反戦映画が戦争を起こさないため、止めるためのものであるなら、あの作品はそうした役には立たないのではないか。そう言うと大抵は驚かれますが。

1988年公開。太平洋戦争末期、空襲で母と家を失った14歳の兄清太と4歳の妹節子の物語。食糧事情悪化につれ、身を寄せた親戚からうとましがられ、2人は防空壕(ごう)で暮らすようになる。周囲の大人も手を差し伸べることはなく食料が尽き、やがて命も尽きる。原作は野坂昭如さん。高畑さんは「人は悲惨な目に遭うと人情というものが働かなくなるということを伝える話だ」と語る。

-原爆をテーマにした「はだしのゲン」もそうですが、日本では平和教育にアニメが用いられた。もちろん大きな意義があったが、こうした作品が反戦につながり得るかというと、私は懐疑的です。攻め込まれてひどい目に遭った経験をいくら伝えても、これからの戦争を止める力にはなりにくいのではないか。

なぜか。為政者が次なる戦争を始める時は「そういう目に遭わないために戦争をするのだ」と言うに決まっているからです。自衛のための戦争だ、と。惨禍を繰り返したくないという切実な思いを利用し、感情に訴えかけてくる。

-「戦争をしたとしても、あのような失敗はしない。われわれはもっと賢くやる。70年前とは時代が違う」とも言うでしょう。本当でしょうか。私たちは戦争中の人と比べて進歩したでしょうか。3・11で安全神話が崩れた後の原発をめぐる為政者の対応をみても、そうは思えません。成り行きでずるずるいくだけで、人々が仕方がないと諦めるところへいつの間にかもっていく。あの戦争の負け方と同じです。

再び戦争をしないためには、あの戦争がどのように進んでいったかを学ばなければならないと思うのです。

私が戦争中のことをどれだけ知っているかと聞かれれば、大したことはない。でも、安倍晋三首相よりは知っています。

集団的自衛権の行使を認めるということは、海外では戦争ができない国だった日本が、どこでも戦争できるようになるということです。政府は「歯止めをかける」と言うが、あの戦争を知っている者にとっては信じられません。ひとたび戦争が始まれば歯止めなどかかるものではありません。

そもそも日本人は戦前から米国が好きだった。ジャズや野球、映画といった文化に親しんでいた。その国と戦争をするとは誰も思わなかった。やっても勝てないと思っていた。

ところが、真珠湾の奇襲作戦が成功して戦争になってしまったら、あとは日本が勝ってくれることだけを皆が願い始めた。それはそうでしょう。負けたら悲惨なことになるに決まっているんですから。

息子の兵役を逃れさせたり、戦争に反対して逮捕されたりした人もいたが、ごく少数。始まってから反対の声を上げるのは難しい。いやいや戦争に協力させられたのだと思っている人も多いけれど、大多数が戦勝を祝うちょうちん行列に進んで参加した。非国民という言葉は、一般人が自分たちに同調しない一般人に向けて使った言葉です。

「空気を読む」と若者が言うでしょう。私はこの言葉を聞いて絶望的な気持ちになります。私たち日本人は昔と全然変わっていないんじゃないか、と。周りと協調することは良いことですが、この言葉は協調ではなくて同調を求めるものです。歩調を合わせることが絶対の価値になっている。

日本人は昔から意見の対立を好まない。皆を仲間内にして、和気あいあいとして争いを避ける。寄り合いも全員一致主義で、どうしても駄目なら村八分にする。個を確立し、意見が異なっている人との違いを認め、その上でうまくやっていくという努力を好まない。議論を戦わせない。古くからあるこの体質によって日本は泥沼の戦争に踏み込んでいったのです。私はこれを「ズルズル体質」と呼んでいますが、「空気を読む」なんて聞くと、これからもそうなる危うさを感じずにはいられません。

だからこそ憲法9条の存在が大事だと思うのです。これこそが「ズルズル体質」を食い止める最後の歯止めです。

戦後の平和をつくってきたものは何かといえば、9条です。基地の負担を押し付けられている沖縄の犠牲を忘れてはなりませんが、米国が戦争を繰り返す中、9条のおかげで日本人は戦争で命を落とすことも人の命を奪うこともなかった。政権の手足を縛ってきたのです。

これを完全にひっくり返すのが安倍政権です。それも憲法改正を国民に問うことなく、憲法解釈の変更という手法で、です。

消費増税を先送りし、アベノミクスの是非を争点に据えた昨年暮れの総選挙で圧勝した自民党。安倍首相は集団的自衛権の行使容認に踏み切った昨夏の閣議決定を踏まえ、安全保障法制の整備にも「国民の信が得られた」と意欲をみせる。自衛隊法の改正などの審議が国会で始まる。

隣国との対立が深まり、不穏になっているからといって不戦の理想の方を変えるのはどうかしています。9条を大事にしているということは、武力で解決するつもりはない、というメッセージになる。東アジアに戦争の記憶が残る中、戦争をしないというスタンスはイニシアチブになるはずです。「普通の国」なんかになる必要はない。ユニークな国であり続けるべきです。

戦争ができる国になったら、必ず戦争をする国になってしまう。閣議決定で集団的自衛権の行使を認めることによって9条は突如、突破された。私たちはかつてない驚くべき危機に直面しているのではないでしょうか。

あの戦争を知っている人なら分かる。戦争が始まる前、つまり、いまが大事です。始めてしまえば、私たちは流されてしまう。だから小さな歯止めではなく、絶対的な歯止めが必要なのです。それが9条だった。「最小限の武力行使」「戦争をやるとしてもうまくコントロールしてやる」なんて、そんな能力を私たち日本人が持っていると思わない方がいい。安倍首相だけが特別無自覚というわけではないと思います。私たちはこの70年で基本的な体質が変わることはなかったのです。

【神奈川新聞】

https://www.kanaloco.jp/news/social/entry-55048.html

2015年、戦後70年の節目ということで取材されたようですが、安倍政権の横暴にも危惧を抱いてたことがわかります。
今振り返るとあの方は諸悪の根源としか言いようがありませんが。
それはともかく高畑監督は2018年に死去、このインタビューでも「沖縄の犠牲を忘れてはいけない」とあり、
存命ならば「民意を踏みにじって中国との戦争は西南諸島で」という国家の横暴を記録した『戦雲(いくさふむ)』をどんな思いで観ただろうかと。
いづれにしても7年ぶりという『火垂るの墓』の地上波放映に刮目したいです。
しかしこのインタビュー、読み返すほど今の時代に向けて放たれてるかのようです。

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cocoon〜ある夏の少女たちより〜



『映画 ひめゆり』でエゴサするとジブリ風のアニメ『cocoon〜ある夏の少女たちより〜』が頻繁に登場します。
あちこちまたネットで検索した大まかな結果、今日マチ子先生という漫画家の「ひめゆり学徒隊」を題材にした
漫画『Cocoon』をアニメ化したようで、今春にNHK-BSで先行放映され、
8月にはNHK総合でおそらく戦後80年の位置づけで放映されるようです。

https://www.nhk.jp/g/blog/k716noh7wkw2/
↑公式サイトはこれしかないようですが、、、

実際にスタジオ・ジブリの元スタッフがアニメーション・プロデューサーを担当、
声優に伊藤万理華(『悪い夏』にたまげました)といつの間にか大女優の満島ひかりなのも要注目。
切り抜き動画が結構出てるので、
あのジブリのあのキャラクター?と思わせたネタバレも目にしてしまい、
見たことを後悔したりしましたが、
「ひめゆり学徒隊」なので当然、流血シーンがありそれを花びらで表現しているのはファンタジーとしても、
踏み出しすぎているのでは?
などと思ったものの、本編を見ないことには。
今夏、地上波で放映されたら若い世代にも「ひめゆり学徒隊」を知る大きなきっかけになるように思います。

ところでジブリといえば今年の8月15日、高畑勲監督『火垂るの墓』が金曜ロードショーで放映が決定。
反戦アニメの名作が最近は放映したら自己責任として炎上してしまいテレビ放映は封印されたかのようで、
高畑監督が危惧してたとおりの世界の中に戦後80年の要の日に放映を決断した人たちに拍手を送りたいです。

6/22 “戦後80年を問う 沖縄” 『戦雲(いくさふむ)』 『ひめゆり』上映会
http://nagaokatsukurukai.blog.fc2.com/blog-entry-4484.htm

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『ひめゆり』は日本語字幕付きデジタルリマスター版で上映

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映画『ひめゆり』は2007年と2008年に計3回、長岡で上映されましたが、いづれも素材はDVD上映。
その後もポレポレ東中野で毎年6月23日に合わせてリバイバル上映されているので、
上映素材も時代にあわせてデジタルリマスター版を作成し、劇場を中心に上映されているそうです。

ちなみに「第12回長岡アジア映画祭」で上映した際、
舞台裏のモニターで冒頭のシーンを目にして、
「きれい」と見入っていたのが『酒井家のしあわせ』上映でお招きした呉美保監督でした。

今回、6月22日の長岡上映は『戦雲(いくさふむ)』が日本語字幕付きで上映するので、
『ひめゆり』はありませんか?と尋ねたら日本語字幕付きのデジタルリマスター版は希少なので、
DVD版なら確実に送れるとお返事いただき、
昨年、このミライエステップで『ヒロシマナガサキ』をDVDで上映したところ、
作品の紹介をいただいた今泉光司監督が一緒に観て、
とても綺麗に映写されていたとプロジェクターを称賛したことを思い出し、
DVD版でも構わいませんとお伝えしたところ、
先日、大兼久プロデューサーより
長岡でもデジタルリマスター版のブルーレイを送れることになったと連絡が。
勿論、日本語字幕付きの上映素材です。

デジタルリマスター版は1場面、1場面ごと柴田昌平監督がチェックを重ねて完成、
凝り性の柴田監督だけに膨大な時間をかけたと想像しますが、
破格に綺麗になってるそうなので、併せてご注目ください。

ポレポレ東中野での6月23日に合わせての『ひめゆり』リバイバル上映は6月21日から27日に決定。
連日、柴田昌平監督の舞台挨拶も決まったようです。
詳細はこちら↓を。
https://www.himeyuri.info/howto.html

6/22 “戦後80年を問う 沖縄” 『戦雲(いくさふむ)』 『ひめゆり』上映会
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~彼には諦めるという選択肢がない~ 畠山澄子講演会

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↑こちらで紹介した“畠山澄子講演会「ピースボートから見る憲法9条」”を聴講しました。

冒頭、共同代表を務めるピースボートについて
「東京の居酒屋で気分よく酔ってトイレに行ってドアを閉めたらピースボートのポスターが貼ってある」
などと自虐的に話していましたが長岡でも同じと居酒屋などでいつもポスターチェックをしてるこちらは頷いてました。

担当者はピースボートというとン十年前に友達がピースボードに乗船、
世界各地の土産話をしてくれた中でメキシコに寄港したら、
船内にリングが組まれてプロレスが行われたと。
それも“ルチャ・リブレのスーパースター”、ウルティモ・ドラゴンが登場したそうで、それは凄いと。
最も友達はウルティモ・ドラゴンがどんな存在かいまいち把握してないようでしたが。

それはともかく今回の講演で印象に残ったことを幾つか。
高校時代にイタリアに留学、世界80カ国から留学生が集まる学校で、
「戦争を考える」という企画で戦争体験者の話を聞こうということになり、
聞いてたこちらの感覚だと、それこそひめゆり学徒隊や広島・長崎の被爆者、長岡空襲の被災者など、
第二次世界大戦のことで、そういった世代から聞くのかと思ったら、
同世代のイラクやガザからの留学生からだと。
勿論、当たり前なことですが、確かに世界規模でみると戦争を体験した若者は珍しくなく、
それに気づかされてこちらは思いっきり恥ずかしくなりました。
最もイラクやガザからの留学生は「何がわかるのか」と一蹴されたそうですが。

ピースボートは以前はガザにも訪問したものの、
現在は当然、行けるハズもないものの、
畠山さんの友達は今もガザに。
しかしイスラエルの空爆で新居が破壊、奥さんも娘さん二人も爆死という目に。
「ひどい現実を前に抗うことを諦めるという選択もあるが、
彼には諦めるという選択肢がない」という旨で話し、
「彼と私を分け隔てるのは何かと考えたらガザに生まれたか、日本に生まれたか、ということしかない」と。
報告の中では年明けの束の間の停戦で瓦礫の中で笑う男性と娘さんの写真を紹介してましたが、
これ以上ない悲しみと怒りを経てのその笑顔に、人間はなんて強い生き物なのかと感動を覚えておりました。

その後、核兵器禁止条約の締結を画期的なことだと紹介、
それには国際会議に何度も出席し、時に会議は失敗だと言われながらも、
粘り強く被爆体験を話して核廃絶を求めた被爆者団体の地道な積み重ねがあったこと、
核兵器禁止条約の実現に奔走をしたオーストリアの外交官が、
そういった被爆者の体験を聞いて「核兵器はダメだと」思ったからだと話したことをあげ、
頑張ってきた先人たちを受け継ぐように諦めないで平和への活動を続けていく旨で話してました。

おそらく世界各地の人々と交流しながらも困難な状況を目の当りにしてるぶん、
多くの絶望を味わったのではないかと想像しましたが、
それでもなおガザの友人を念頭に「諦めない」ことを掲げるのは、こちらの糧にしたいと思いました。

畠山さんは「サンデーモーニング」のコメンテーターとして毎回、「これだけは言いたい」と力を込めて発信しているそうで、
これは今後はより注目したいと思いました。
そして8月からまたピースボートに乗船するそうです。

以上、大まかに印象に残ったことを挙げました。

あと毎度のことながら、お客様に『戦雲(いくさふむ)』『ひめゆり』のチラシを組んで配布していただき、
冒頭、主催団体共同代表の小林茂監督より、上映会の紹介もしていただきました。
ありがとうございます。

6/22 “戦後80年を問う 沖縄” 『戦雲(いくさふむ)』 『ひめゆり』上映会
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6/22 『ひめゆり』上映会に大兼久由美プロデューサー来場決定!!

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6月22日(日)15時よりミライエステップでの『ひめゆり』上映会に大兼久由美プロデューサーの来場が決定しました。
沖縄出身の大兼久プロデューサーは柴田昌平監督の奥様であり、
柴田監督作の全てにプロデューサーとして支え二人三脚で活躍してきました。

柴田監督の方は毎年6月23日に合わせてのポレポレ東中野での『ひめゆり』リバイバル上映で、
舞台挨拶があるだろうから、
大兼久プロデューサーにお越しいただけないか以前から打診をしていたところ、
長岡にお越しいただけることになりました。
映画『ひめゆり』をどんな思いで制作したか、
そして沖縄の女性として映画『ひめゆり』について、上映後にお話しいただこうと思っています。

実は2008年にも『ひめゆり』上映で長岡にお招きしお話しいただきました。
その時も戦災資料館をご案内し、当時の館長から直々に長岡空襲について聴講していました。
http://tsukurukai.blog103.fc2.com/blog-entry-256.html
特に館長が「ひめゆり平和祈念資料館」を訪れた際に目にした学徒隊の遺影に影響を受けて、
戦災資料館にも長岡空襲で亡くなった方々の遺影を並べて展示をし、
大兼久プロデューサーは熱心に目を向けておりました。

あれからもう17年になり戦後80年の今年、
沖縄も長岡も変わった中で再び『ひめゆり』を上映し
大兼久プロデューサーをお迎えできる事に大変感慨深いものがあります。

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ひめゆり平和祈念資料館

「ひめゆり」とは、沖縄師範学校女子部と第一高等女学校のふたつの学校の愛称です。
沖縄戦で学校は消失しました。戦争で失くした友への想いを抱えながら戦後を生きてきた生存者たちは、やがて「体験を語り平和の大切さを次の世代に伝えることが、亡くなった学友への鎮魂になる」と考えます。全国の同窓生が一般からの寄付を募って、戦後40年余り経った1989年に、ひめゆり平和祈念資料館を建設しました。国や県の助成金に頼らず入館料で運営しています。2021年4月には、若い世代にも伝わるようにイラストを多く使った展示にリニューアルオープンしました。コロナ禍で入館者が激減した厳しい状況を乗りこえ、運営を続けています。沖縄に行く機会があれば、ぜひ資料館を訪ねてみてください。

プロデューサー 大兼久 由美
https://www.himeyuri.info/

大兼久 由美(おおがねく・よしみ)
ドキュメンタリー映画・番組プロデューサー。沖縄出身。
柴田昌平監督とは夫婦であり、その作品群のプロデューサーとして共に制作を続けてきた。
初プロデュース作品『ひめゆり』は文化庁映画賞大賞他受賞。
今年で19年目の上映を続けている。
山村に暮らす老人と高校生の交流を記録した『森聞き』、
食を切り口に日本人と自然の関係を描いた『千年の一滴 だし しょうゆ』などがある。
農業をテーマにした近作『百姓の百の声』(2022,農業ジャーナリスト賞受賞)では監督と共に撮影も担当した。

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6/22 “戦後80年を問う 沖縄” 『戦雲(いくさふむ)』 『ひめゆり』上映会
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