20世紀に経済学・政治哲学などの幅広い分野で活躍したハイエクの思想を紹介した入門書。
著者の池田信夫は、その博識とNHK勤務の経験、そしてラディカルな意見で有名なブロガーですが、この本は入門書としてあまり偏った解釈をせずに素直にハイエクの思想を紹介していると思います。
ハイエクはフリードマンと一緒くたにされ、「新自由主義」のレッテルを貼られるケースが多いですが(そして批判されるか、マルクスを葬り去った人物として持ち上げられる)、そういった粗雑な解釈に対しては、きちんと両者の違いを説明していますし、後年の思想も紹介することで「楽天的な自由至上主義者」というような誤解もされないようなっています。
ですから、「ハイエクという名前を知っているけどどんなひとかはわからない」という人にはお薦めできる入門書だと思います。
ただ、ハイエクの本をある程度読んだことのある人に取っては物足りないでしょう。
200ページほどの短い新書なので仕方がないですが、著者の新しい解釈や新しい発見というものは特にないので、ハイエクの本を読んだことある人は特に読む必要はないかもしれません。
ハイエク 知識社会の自由主義 (PHP新書 543)
池田 信夫

著者の池田信夫は、その博識とNHK勤務の経験、そしてラディカルな意見で有名なブロガーですが、この本は入門書としてあまり偏った解釈をせずに素直にハイエクの思想を紹介していると思います。
ハイエクはフリードマンと一緒くたにされ、「新自由主義」のレッテルを貼られるケースが多いですが(そして批判されるか、マルクスを葬り去った人物として持ち上げられる)、そういった粗雑な解釈に対しては、きちんと両者の違いを説明していますし、後年の思想も紹介することで「楽天的な自由至上主義者」というような誤解もされないようなっています。
ですから、「ハイエクという名前を知っているけどどんなひとかはわからない」という人にはお薦めできる入門書だと思います。
ただ、ハイエクの本をある程度読んだことのある人に取っては物足りないでしょう。
200ページほどの短い新書なので仕方がないですが、著者の新しい解釈や新しい発見というものは特にないので、ハイエクの本を読んだことある人は特に読む必要はないかもしれません。
ハイエク 知識社会の自由主義 (PHP新書 543)
池田 信夫
