非常に興味深いテーマを取り扱った本なのですが、編集が悪かったような気がします。
本書の構成は以下の通り。
このうち第1章~第3章にかけては都市の機能にフォーカスを当て、歴史上の都市を西洋、イスラム、中国、日本を問わず城壁、住居、道路などの都市機能を比較、分析しています。
一方、第4章~第7章にかけては主に西洋の都市をその設計思想から分析して行くことになります。
もちろん、完全に機能と設計思想が分離しているわけはなく、当然、両者が絡み合いながら都市はつくられていくわけですが、どうもその両者の絡み合いを本書ではうまく説明しきれなかった感があります。
後半のバロック都市や社会改良主義の都市の都市計画の思想など読み応えのある部分もありますが、前半の都市機能の部分は少し煩雑すぎます。全体で350ページ以上あるのでもっと削っても良かったでしょう。
また、図版も多いのですが都市の配置図が中心で、実際の写真が少ないので、都市の具体的な姿を想像しにくいという欠点があります。
このあたりは編集の力でもう少し何とかなったと思うので、もったいない気がします。
都市計画の世界史 (講談社現代新書 1932)
日端 康雄

本書の構成は以下の通り。
第1章城壁の都市
第2章都市施設と住居
第3章格子割の都市
第4章バロックの都市
第5章社会改良主義の都市
第6章近代都市計画制度の都市
第7章メトロポリスとメガロポリス
このうち第1章~第3章にかけては都市の機能にフォーカスを当て、歴史上の都市を西洋、イスラム、中国、日本を問わず城壁、住居、道路などの都市機能を比較、分析しています。
一方、第4章~第7章にかけては主に西洋の都市をその設計思想から分析して行くことになります。
もちろん、完全に機能と設計思想が分離しているわけはなく、当然、両者が絡み合いながら都市はつくられていくわけですが、どうもその両者の絡み合いを本書ではうまく説明しきれなかった感があります。
後半のバロック都市や社会改良主義の都市の都市計画の思想など読み応えのある部分もありますが、前半の都市機能の部分は少し煩雑すぎます。全体で350ページ以上あるのでもっと削っても良かったでしょう。
また、図版も多いのですが都市の配置図が中心で、実際の写真が少ないので、都市の具体的な姿を想像しにくいという欠点があります。
このあたりは編集の力でもう少し何とかなったと思うので、もったいない気がします。
都市計画の世界史 (講談社現代新書 1932)
日端 康雄
