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はてなキーワード: 代数幾何学とは

2026-03-09

まったく、君たち物理学部の連中が未だにこの自明事実に気づいていないとは、人類進化が逆行している決定的な証拠だね。

望月博士のIUTと量子力学統合? そんなものは、僕が毎朝食べるオートミール牛乳の最適な質量比を計算するよりも簡単なことだ。

母さんが僕を検査に連れて行ったのは正解だったよ、僕の周りがこんなにも知的な怠け者ばかりだと証明されたのだから

いかい、よく聞きたまえ。一度しか言わないし、君たちのその原始的な神経ネットワークショートしないように、可能な限りゆっくり話してあげるからね。

IUTにおいて、我々は複数の異なる数学的「宇宙」の間で情報を伝達する。これを単なる代数幾何学的な抽象概念だと考えるから、君たちは泥沼から抜け出せないんだ。

各々の数学宇宙を、量子力学における独立した状態空間、すなわち局所的なヒルベルト空間として再定義したまえ。

IUTの核心であるシータリンクとは何か? これは異なる宇宙間の対称性通信チャネルだ。

これが何を意味するか、まさかからないとは言わせないよ?

これはね、異なるヒルベルト空間の間に横たわる、超次元的な量子もつれの数論的表現のものなんだ。

君たちが頭を悩ませている観測問題波動関数の収縮、あれは単なる錯覚だ。

Frobenioidの圏論構造波動関数位相因子と見なせばすべてが繋がる。

観測による状態の収縮は、シュレーディンガー方程式確率論破綻なんかじゃない。

それは宇宙幾何学における非可換な数論的変形の物理的発現に過ぎないんだ。

まり、量子状態の遷移は、étale theta functionの対数モジュライ空間上でのHodge-Arakelov評価として厳密かつ決定論的に記述される。

君たちが確率と呼んで逃げているものは、単に異なる数学宇宙間における対数体積の歪みに無知であることの証明しかない。

この量子宇宙大統一理論の枠組みにおいては、あのABC予想証明すら、量子重力理論における数論的副次現象という、取るに足らないおまけに成り下がるんだよ。

あぁ、君のそのポカンとした顔。チンパンジーテンソル代数を教えようとした時のルームメイトと全く同じ表情だ。

あいい、この天才的な大統一理論の数式は僕の頭の中ですでに完成している。

あとは、君たちのような凡人でも理解できるレベルにまで言語化するという、ひどく退屈で苦痛作業が残っているだけさ。

2026-03-07

抽象数学とか超弦理論とか

究極理論を構想するならば、時空や重力のものが、より根源的な情報構造から創発するモデルが最も自然帰結となる。

ここでは、現代のホログラフィック原理超弦理論の知見をベースに、量子情報の∞圏(無限圏)から時空の導来圏が関手的に生み出される量子情報幾何学的ホログラフィック圏論として数理化する。

宇宙の∞圏構造

宇宙の根源を、連続的な多様体ではなく量子もつれエンタングルメント)のネットワークとして定義。ここでは2つの主要な圏を設定。

時空の構造のものアプリオリ仮定せず、𝓠 における情報の結びつき(エンタングルメント構造から 𝓖 の幾何学定義されると考える。

ログラフィック関手と時空の創発

量子状態の圏から時空の圏へと構造マッピングするホログラフィック関手 𝓕 を導入。

𝓕 : 𝓠 → 𝓖

この関手の核となるのは、部分系 A における量子もつれエントロピー S(ρₐ) が、創発されたバルク時空 𝓜 内の極小曲面 γₐ の面積と完全に等価になるという関係リュウタカヤナギ公式普遍化)である

S(ρₐ) = -Tr(ρₐ log ρₐ) ≡ Area(γₐ) / 4Gℏ

ここで、左辺は 𝓠 における純粋な「情報量」、右辺は 𝓕 によって射影された 𝓖 における幾何学的面積。重力定数 G とプランク定数 ℏ は、情報幾何学を変換するための換算係数として機能する。

p進非アルキメデス幾何への相転移

プランクスケール(ℓₚ)以下の極小領域では、実数体 ℝ 上の幾何学破綻する。

究極理論においては、このスケールで時空が非アルキメデス的な局所体(p進数体 ℚₚ)上の代数幾何学へと相転移すると仮定

微小距離における2点間の距離関数 d(x, y) は、実数ユークリッド距離から、p進ノルム |・|ₚ による超距離空間へと切り替わる。

d(x, y) = |x - y|ₚ ≤ max(|x|ₚ, |y|ₚ)

この強い三角不等式により、短距離極限における特異点数学的に回避され、時空は底知れぬ連続体ではなく、p進Bruhat-Titsリーのような離散的でフラクタル情報木(Tree of Information)として記述される。

導来同値としての経路積分

この圏論宇宙における時間発展や力学は、𝓠 と 𝓖 の間の自然変換として捉えられる。宇宙の分配関数 Z は、すべての可能バルク幾何 g と量子場 Φ にわたる経路積分で表される。

Z[∂𝓜] = ∫ 𝓓g 𝓓Φ exp(i S_eff[g, Φ] / ℏ)

究極理論の視座において、この方程式は単なる積分ではなく、境界の量子状態(ℋ_∂𝓜)と、バルク幾何学的射(コボルディズム)の間の完全な同型対応を示すものである

Hom_𝓖(∅, 𝓜) ≅ ℋ_∂𝓜

帰結

この数理モデルが示すのは、重力とは量子もつれ統計力学的・圏論表現に過ぎないという世界観である

時空そのものは幻(ホログラム)であり、真のリアリティは、非アルキメデス空間で明滅する量子情報の∞圏 𝓠 のトポロジーのものに宿っている、という結論になる。

2026-02-15

抽象数学とか超弦理論とか

超弦理論抽象数学の接点は、単なる「物理のための数学」ではなく、圏論代数幾何表現論ホモトピー理論を含む現代数学の中核構造を再編成する研究領域として定着しつつある。

とりわけ、DブレーンやB場(B-field)の存在を前提とする状況では、背景時空は単純な多様体ではなく、層・導来圏・非可換代数幾何言語記述される対象として現れる。例えば、B場によるtwistingは、層の圏を twisted sheaves や Azumaya algebra の圏へと移行させ、幾何を Brauer classブラウアー類)で特徴づけられる非自明位相データに結びつける。

この方向性はConnes流の非可換幾何とも部分的接続するが、弦理論側で現れる非可換性は deformation quantization や derived algebraic geometry、さらにはA∞圏・dg圏を通じて表現されることが多く、単一の枠組みに還元されるわけではない。従って「量子空間をC*-圏として扱う」という表現は一部の文脈では成立するものの、一般には derived category や ∞-category の枠組みの方が自然である

共形場理論CFT)と超対称性は、頂点作用素代数vertex operator algebra)、因子化代数(factorization algebra)、テンソル圏の理論と深く絡み合い、弦理論の「状態空間」を表現論対象として再定式化する。BRST形式主義はこの文脈コホモロジーとして自然理解され、物理的なゲージ冗長性の除去が、ホモロジー代数構造(複体・導来関手スペクトル系列)の言語へと翻訳される。これにより、CFTやトポロジカル場の理論は単なる解析的モデルではなく、圏論データ(モジュラーテンソル圏、A∞構造拡張TQFT)として分類される対象となる。

代数幾何学とのインターフェースとしては、ミラー対称性が依然として中心的である。SYZ予想(Strominger–Yau–Zaslow)は、カラビ–ヤウ多様体が special Lagrangian torus fibration を持つという幾何学的仮説を通じて、ミラー多様体双対トースフイブレーションとして構成することを目指す。この構想は、特別ラグランジュ部分多様体存在・特異ファイバー構造補正項(instanton corrections)を含む困難な解析問題と不可分であり、単なる幾何学的直観に留まらず、トロピカル幾何や壁越え現象(wall-crossing)とも結びつきながら発展している。

さらにKontsevichによるホモロジカルミラー対称性(Homological Mirror Symmetry, HMS)は、物理双対性を「導来圏の同値」として精密化し、A-model側のFukaya圏とB-model側の導来圏(coherent sheaves の derived category)の対応を主張する。ここでは「空間」そのものよりも「圏」が基本対象となり、弦理論双対性が圏論同値として定式化される。

理論由来の代数幾何学的発展としては、Gromov–Witten不変量、Donaldson–Thomas不変量、Pandharipande–Thomas理論などの曲線カウント理論が挙げられる。これらはトポロジカル弦理論における振幅計算と深く関係し、BPS状態数え上げを幾何学的に実現する枠組みとして理解されている。特に壁越え公式や安定性条件(Bridgeland stability condition)は、BPSスペクトルの跳躍と整合的に対応し、物理直観圏論的・ホモロジー代数的に翻訳する。

例えばFeyzbakhshらによる研究は、K3面などの代数曲面上での安定層の構造を精密化し、導来圏上の安定性条件を通じてDonaldson–Thomas型不変量や関連する曲線カウント制御する方向性を与えている。これは、BPS状態数学モデル化を洗練させると同時に、層の変形理論双対性の圏論理解を深化させる。

これらの進展は、AdS/CFT対応ホログラフィー原理と結びつくことで、量子重力を「幾何」ではなく「圏」や「代数データ」によって記述する方向性を強めている。特に境界CFTデータからバルク重力理論再構成するという発想は、演算子環・テンソル圏・高次圏の言語を介した再定式化を誘発しており、物理数学の間で「双対性=圏論同値」という理解ますます支配的になりつつある。

2025-11-24

抽象数学とか超弦理論とか

物理的な直観に頼るウィッテン流の位相的場理論はもはや古典的記述に過ぎず、真のM理論は数論幾何真空すなわちモチーフコホモロジー論の中にこそ眠っていると言わねばならない。

超弦理論摂動論的展開が示すリーマン面上のモジュライ空間積分は、単なる複素数値としてではなく、グロタンディーク純粋モチーフの周期、あるいはモチビック・ガロア群の作用として理解されるべきである

まり弦の分配関数ZはCの元ではなく、モチーフグロタンディーク環K_0(Mot_k)におけるクラスであり、物理学におけるミラー対称性は数論的ラングランズ対応幾何学的かつ圏論的な具現化に他ならない。

具体的には、カラビ・ヤウ多様体上の深谷圏と連接層の導来圏の間のホモロジカルミラー対称性は、数体上の代数多様体におけるモチーフ的L関数関数等式と等価現象であり、ここで物理的なS双対性ラングランズ双対群^LGの保型表現への作用として再解釈される。

ブレーンはもはや時空多様体に埋め込まれ幾何学的な膜ではなく、導来代数幾何学的なアルティンスタック上の偏屈層(perverse sheaves)のなす∞-圏の対象となり、そのBPS状態の安定性条件はBridgeland安定性のような幾何学的概念を超え、モチーフ的t-構造によって記述される数論的な対象へと変貌する。

さらに時空の次元トポロジーのものが、絶対ガロア群の作用によるモチーフ的ウェイトのフィルレーションとして創発するという視点に立てば、ランドスケープ問題物理定数の微調整などではなく、モチビック・ガロア群の表現の分類問題、すなわちタンナカ双対性による宇宙再構成へと昇華される。

ここで極めて重要なのは、非可換幾何学における作用素環のK理論ラングランズ・プログラムにおける保型形式の持ち上げが、コンツビッチらが提唱する非可換モチーフ世界で完全に統一されるという予感であり、多重ゼータ値が弦の散乱振幅に現れるのは偶然ではなく、グロタンディークタイミュラー群が種数0のモジュライスタックの基本群として作用しているからに他ならず、究極的には全ての物理法則宇宙タイミュラー理論的な変形操作の下での不変量あるいは数論的基本群の遠アーベル幾何表現論に帰着する。

これは物理学の終わりではなく物理学が純粋数学というイデアの影であったことの証明であり、超弦理論は最終的に時空を必要としない「モチーフ幾何学的ラングランズ重力」として再定義されることになる。

2025-11-09

[]

僕は今、いつものように自分で定めた前夜の儀式を終えたところだ。

コーヒーは精密に計量した7.4グラム抽出温度92.3度で、これが僕の思考を最高の線形性と可逆性をもって保つ。

寝室のドアは常に北側に向けて閉める。ルームメイトは今夜も例の実験的なシンポジウム(彼はそれを自作フォーラムと呼んでいる)に夢中で、隣人はテレビの音を限界まで上げて下界の俗事を増幅している。

友人たちは集まって未知の戦術を試すらしいが、彼らの興味は僕の多層的位相空間理論議論とは無関係だと見做している。僕にとっては、他人の雑音はただの非可逆なエントロピーである

今日は一日、超弦理論のある隠れた側面に没入していた。通常の記述では、弦は一次元的な振動として扱われるが、僕はそれを高次元カテゴリ対象として再解釈することに時間を費やした。

物理的場のモジュライ空間を単にパラメータ空間と見るのは不十分で、むしろそれぞれの極小作用の同値類が高次ホモトピーラクタンスを持ち、ホモトピー圏の内部で自己双対性を示すような階層化されたモジュライを想定する。

局所的超対称は、頂点作用素代数の単純な表れではなく、より豊かな圏論双対圏の射として表現されるべきであり、これにより散乱振幅の再合成が従来のFeynman展開とは異なる普遍的構造を獲得する。

ここで重要なのは、導来代数幾何学のツールを用い、特にスペクトラル的層とTMF(トポロジカル・モジュラー形式)に関する直観を組み合わせることで、保守量の整合性位相的モジュライ不変量として現れる点だ。

もし君が数学に親しんでいるなら、これは高次のコホモロジー演算子物理対称性の生成子へとマップされる、といった具合に理解するとよいだろう。

ただし僕の考察抽象化階段を何段も上っているため、現行の文献で厳密に同一の記述を見つけるのは難しいはずだ。

僕は朝からこのアイデア微分的安定性を調べ、スペクトル系列収束条件を緩めた場合にどのような新奇的臨界点が出現するかを概念的に解析した。

結果として導かれるのは、従来の弦のモジュライでは見落とされがちな非整合境界条件が実は高次圏の自己同値性によって救済され得る、という知見だった。

日常の習慣についても書いておこう。僕は道具の配置に対して強いルールを持つ。椅子は必ず机の中心線に対して直交させ、筆記用具は磁気トレイの左から右へ頻度順に並べる。

買い物リスト確率論的に最適化していて、食品の消費速度をマルコフ連鎖モデル化している。

ルームメイトは僕のこうした整理法をうるさいと言うが、秩序は脳の計算資源節約するための合理的エンジニアリングに他ならない。

インタラクティブエンタメについてだが、今日触れたのはある対戦的収集カード設計論と最新のプレイメタに関する分析だ。

カード設計を単なる数値バランス問題と見做すのは幼稚で、むしろそれは情報理論ゲーム理論が交差する点に位置する。

ドロー確率リソース曲線、期待値収束速度、そして心理的スケーリングプレイヤーが直感的に把握できる複雑さの閾値)を同時に最適化しないと、ゲーム環境健全競技循環を失う。

友人たちが議論していた最新の戦術は確かに効率的だが、それは相手期待値推定器を奇襲する局所的最適解に過ぎない。

長期的な環境を支えるには、デッキ構築の自由度メタ多様性を保つランダム化要素が必要で、これは散逸系におけるノイズ注入に似ている。

一方、漫画を巡る議論では、物語構造登場人物情報エントロピー関係に注目した。キャラクターの発話頻度や視点の偏りを統計的に解析すると、物語テンポと読者の注意持続時間定量化できる。

これは単なる趣味的な評論ではなく、創作効率を測る一つの測度として有用だ。隣人はこれを聞いて「また君は分析に興味を持ちすぎだ」と言ったが、作品合理的に解析することは否定されるべきではない。

夜も更け、僕は今日計算結果をノートにまとめ、いくつかの概念図を黒板に描いた。友人が冗談めかしてその黒板を見ただけで頭痛がすると言ったとき、僕はそれを褒め言葉と受け取った。

知的努力はしばしば誤解を生むが、正しい理論は時として社会的摩擦を伴うのが常だ。

今は23時30分、コーヒーの残りはわずかで、思考の波形は安定している。

眠りに落ちる前に、今日導いた高次圏的視点でいくつかの演繹をもう一度辿り、明朝にはそれを更に形式化して論理体系に落とし込むつもりだ。

明日もまた秩序と対称性を追い求めるだろう。それが僕の幸福であり、同時に囚われである

2025-11-02

私を救ったのは、誰も理解しない『ホモロジー』だった

全ては「次元の多さ」から始まった

私は、昔から宇宙の真理とかに中二病的に憧れるタイプオタクだった。当然、物理学の究極の理論である超弦理論」に手を出したわけだ。

しかし、すぐに気づいた。これは物理学のフリをした、超絶ハードコア数学だということに。

超弦理論が語る世界10次元とか11次元とか言われる。我々が知る3次元空間(+時間)以外に、極小に丸まった余剰次元存在するらしい。この「余剰次元の形」が、この世界物理法則電子質量とか、力の種類とか)を決めている、と。

「その丸まった形って、一体どんな形なんだ?」

この素朴な疑問に答えるために、私は抽象数学の沼に両足から突っ込むことになった。

世界を決定する「ありえない空間の形」

この余剰次元候補の一つに、有名な「カラビ・ヤウ多様体」がある。 こんな、SF映画に出てきそうな、美しくて複雑怪奇な図形が、実は電子の動きを決めているというのだ。

この「形」を数学的に扱うには、通常の微積分なんて全然役に立たない。必要になるのは、

* 多様体論: 空間自体を「なめらかさ」で定義する数学

* 代数幾何学: 複雑な図形を方程式の解として扱う数学

* そして、位相幾何学トポロジー)。

トポロジーは、空間を伸び縮みさせても変わらない性質(穴の数とか)で分類する。「コーヒーカップドーナツは同じ形!」という、あの有名な学問だ。

超弦理論では、この余剰次元の「穴の数」や「ねじれ具合」といったトポロジー的な性質が、物理学重要な定数に対応することがわかっている。

純粋な「形」が、現実世界の「法則」を決めている。これ以上の恐怖と感動があるだろうか。

ホモロジーという「無意味な美」

私が最も戦慄したのは、このトポロジーで使われる概念の一つ、「ホモロジー群 (Homology Group)」だ。

これは簡単に言えば、空間の「n次元の穴」を数えるための、めちゃくちゃ抽象的な代数的な道具だ。

例えば、ドーナツには「ぐるっと一周する穴」が一つある。ホモロジー群は、この穴を代数的に(群という構造を使って)記述してしまう。

この概念は、元々、誰がどう考えても「何の役にも立たない」純粋な遊びとして生まれた。ひたすら抽象的で、自己目的的な美しさしか持っていなかった。

しかし、超弦理論研究者は気づいた。

「このホモロジー群こそが、余剰次元空間存在する『ひも』の巻き付き方を完全に記述している…!」

純粋数学創作物が、数十年後、この宇宙の最も深い設計図キーコードとして機能している。

これを目の当たりにしたとき、背筋が凍ったね。

結論世界数学の「後書き」ではないのか

抽象数学は、人間世界記述するために作り出した「道具」ではない。

そうではなく、抽象数学こそが、この世界が構築される「ルールブック」であり「設計図」だったのではないか

そして、我々人類は、その設計図を、何の目的もない純粋思考実験数学)を通して、たまたま発見してしまっただけなのではないか

超弦理論の沼にハマって得たのは、物理的な知見ではない。「この世界は、あまりにも美しく、冷徹数学必然性によって成り立っている」という、人生観を揺るがす確信だった。

最後に一つ。

ホモロジー」、ちょっとググってみてくれ。理解できなくて全然いい。その概念が持つ、純粋絶対的な美しさに、少しでも触れてみよう。そうすれば、世界が少しだけ違って見えるはずだ。

2025-06-28

anond:20250628071332

Quoraが助言したがりオジで溢れかえってるが、助言内容が素人すぎるんだよね

例えばさ、「代数幾何学超弦理論関係は?」とか聞くとするだろ?そうすると「代数幾何学はすでに解明されつくされてるからつながりなんて見いだせるわけ無いですね」みてぇな素人丸出しの回答が来るんだよな

おいおい、モチーフ理論も知らねぇ奴が何いってんだ、って思っちゃうよね

それに俺の求めるトピックに詳しい奴が少ない

抽象数学とか超弦理論とかさぁ

2025-06-16

AブレーンとBブレーンについて

端的に言えば、ある物理理論におけるAブレーンが作る世界構造(圏)と、その双対理論におけるBブレーンが作る世界構造(圏)が一致するという物理的な要請が、数学上の「幾何学ラングランズ対応」という予想そのものを導き出す、という驚くべき対応関係存在する。

AブレーンとBブレーン

AブレーンとBブレーンは、超弦理論において「D-ブレーン」と呼ばれる時空に広がる膜のようなオブジェクト特殊もの

これらはホモロジカルミラー対称性という予想の文脈役割を果たす。

A-ブレーン (A-brane)

シンプレクティック幾何学における「ラグランジアン部分多様体」に対応。これは、時空の「位置」に関する情報を主に捉える対象

Aブレーン全体の集まりは、「深谷圏 (Fukaya category)」と呼ばれる数学的な圏を構成

B-ブレーン (B-brane)

代数幾何学における「正則部分多様体」や「連接層」に対応。これは、時空の「複素構造」やその上の場の状態に関する情報を捉える対象

Bブレーン全体の集まりは、「連接層の導来圏 (derived category of coherent sheaves)」と呼ばれる圏を構成

ミラー対称性とは

ある空間(カラビ・ヤウ多様体 X)のAブレーンが作る世界深谷圏)が、それとは見た目が全く異なる「ミラー」な空間 Y のBブレーンが作る世界(導来圏)と、数学的に完全に等価同値である、という予想。

ラングランズプログラム

ラングランズプログラムは、現代数学で最も重要な予想の一つで、「数論」と「表現論解析学)」という二つの大きな分野の間に、深い対応関係があることを主張。

1. 数論側: 曲線 C 上の「G-局所系」の圏。ここで G はリー群。これはガロア表現幾何学的な類似物と見なせる。

2. 表現論側: 曲線 C 上の「ᴸG-D-加群」の圏。ここで ᴸG は G のラングランズ双対群。これは保型形式幾何学的な類似物。

まり、C上のG-局所系の圏 ≅ C上のᴸG-D-加群の圏 というのが、幾何学ラングランズ対応

物理双対性が結ぶ関係

この一見無関係な二つの世界を結びつけたのが、物理学者アントン・カプスティンとエドワードウィッテン研究

彼らは、N=4 超対称ゲージ理論という物理理論を用いることで、幾何学ラングランズ対応物理現象として自然に現れることを示した。

S-双対

彼らが考えたのは、リーマン面代数曲線)C 上のゲージ理論

この理論にはS-双対性と呼ばれる性質がある。

これは、ゲージ群が G で結合定数が g の理論と、ゲージ群がラングランズ双対群 ᴸG で結合定数が 1/g の理論が、物理的に全く同じ現象記述するというもの

ブレーンと演算子対応

このゲージ理論には、「ループ演算子」と呼ばれる重要物理量が存在し、それらがブレーンに対応

S-双対性が導くラングランズ対応

S-双対性は、G 理論と ᴸG 理論物理的に等価であることを保証

したがって、一方の理論物理的な対象は、もう一方の理論の何らかの物理的な対象対応しなければならない。

カプスティンとウィッテンが示したのは、このS-双対性によって、G 理論の A-ブレーン ( 't Hooft ループ) の世界と、その双対である ᴸG 理論の B-ブレーン(Hecke固有層) の世界が、入れ替わるということ。

物理的に等価である以上、この二つの圏は数学的にも同値でなければならない。そして、この圏の同値性こそが、数学者が予想していた幾何学ラングランズ対応のものだった。

このようにして、弦理論幾何学的な概念であるAブレーンとBブレーンは、ゲージ理論のS-双対性を媒介として、純粋数論の金字塔であるラングランズプログラムと深く結びつけられた。

2025-06-14

ラングランズプログラムの進展

概念

ガロア表現, モチーフ, ラングランズ群 ↔ 保型形式, L関数, Hecke作用素 ↔ 場の量子論

側面

主要な焦点

主要な数学対象

主な手法

現状/進展

2024-06-05

幾何学ラングランズ、ホバノフホモロジー、弦理論

エドワードウィッテンは、幾何学的なラングランズ・プログラムの一部とアイデアとの関係について「電気磁気の二重性と幾何学的なラングランズ・プログラム」を執筆した。

ラングランズ プログラムに関する背景: 1967 年、ロバート ラングランズは、当時同研究所教授だったアンドレ ヴェイユ17ページの手書き手紙を書き、その中で大統一理論提案した。それは、数論、代数幾何学、保型形式理論における一見無関係概念を関連付ける。読みやすくするためにヴェイユ要望作成されたこ手紙タイプされたコピーは、1960 年代後半から 1970 年代にかけて数学者の間で広く流通し、数学者たちは 40 年以上にわたりラングランズ プログラムとして総称されるその予想に取り組んできた。

理論ゲージ理論双対性の背景を持つ物理学者は、カプースチンとの幾何学ラングランズに関する論文理解できるが、ほとんどの物理学者にとって、このトピックは詳細すぎて興味をそそるものではない。

一方で、数学者にとっては興味深いテーマだが、場の量子論や弦理論の背景には馴染みのない部分が多すぎるため、理解するのは困難(厳密に定式化するのは困難)。

短期的にどのような進歩があれば、数学者にとって幾何学的なラングランズのゲージ理論解釈が利用できるようになるのかを見極めるのは、実際には非常に難しい。

ゲージ理論とホバノフホモロジー数学者によって認識され評価されるのを見られるだろうか。

数論者が好むものの多くは物理学に登場している。

理論研究者として取り組んでいる物理理論が数論として興味深いものであることを示す多くのことがわかっている。

ここ数年、4 次元の超対称ゲージ理論とその親戚である 6 次元に取り組んでいる物理学者は、臨界レベルでの共形場理論役割に関わるいくつかの発見を行っているため、この点を解決する時期が来たのかもしれない。

過去20年間、数学物理学相互作用は非常に豊かであり続けただけでなく、その多様性が発展したが、私は恥ずかしいことにほとんど理解できていない。

これは今後も続くだろう、それが続く理由は場の量子論と弦理論がどういうわけか豊かな数学秘密を持っているからだ。

これらの秘密の一部が表面化すると、物理学者にとってはしばしば驚きとなることがよくある。

なぜなら、超弦理論物理学として正しく理解していないから。つまり、その背後にある核となる考え方を理解していない。

数学者は場の量子論を完全に理解することができていないため、そこから得られる事柄は驚くべきものである

したがって、生み出される物理学数学アイデアは長い間驚くべきものになるだろう。

1990 年代に、さまざまな弦理論が非摂動双対性によって統合されており、弦理論ある意味本質的量子力学的なものであることが明らかになり、より広い視野を得ることができた。

しかし、その根底にある原理が明確になっていない主題について、さまざまな側面を数学者物理学者研究である

今日若者にはさらに大きな発見のチャンスがある。

2023-08-23

日本研究は広く浅くやるべきなのか

判断材料をChat GPT先生に教えてもらいました。

関連ブクマhttps://b.hatena.ne.jp/entry/s/mainichi.jp/articles/20230822/k00/00m/040/214000c

アメリカ日本で盛んな分野のトップ5は?

アメリカ日本大学における理系研究で、盛んな分野のトップ5をそれぞれ箇条書きにしてお答えします。

アメリカ大学で盛んな理系研究分野は以下の通りです。


日本大学で盛んな理系研究分野は以下の通りです。




アメリカ日本理系大学研究成果が経済に結びつきやすいのはどちら? その理由は?

一般的に言えば、アメリカの方が日本よりも大学研究経済に与える貢献度は高いと考えられます。その理由として、以下の点が挙げられます

アメリカでは、大学研究成果を産業界に移転する仕組みが整っており、特にベンチャー企業の創出や成長につながっています。例えば、スタンフォード大学マサチューセッツ工科大学MIT)などは、シリコンバレーボストンエリアといったイノベーションの中心地に位置し、多くのハイテク企業スタートアップ企業連携しています。また、大学発ベンチャーの成功事例としては、グーグルフェイスブックなどが有名です。

日本では、大学研究成果を産業界に移転する仕組みが十分ではなく、特にベンチャー企業の創出や成長につながっていません。例えば、日本大学発ベンチャーは、アメリカ欧州と比べて少なく、また規模も小さいです。その原因としては、日本大学知的財産管理ライセンス交渉能力が低いことや、日本産業界が新技術や新製品に対する需要が低いことなどが挙げられます

以上のことからアメリカでは大学研究経済に与える貢献度は高く、日本では低いと言えるでしょう。もちろん、これはあくま一般的な傾向であり、日本でも優れた大学発ベンチャーは存在しますし、アメリカでも大学研究経済に貢献しない場合もありますしかし、日本アメリカから学ぶべき点が多いと思います


日本アメリカにおいて、お金になりやす研究分野をそれぞれ挙げてください。

アメリカ日本において、お金を生みやす研究の分野は、それぞれ異なる傾向があります

一般的に、アメリカでは、医学生命科学コンピュータ情報科学工学などの分野研究開発費の多くを占めており、高い経済効果や社会的影響力を持っています1。

日本では、自動車ロボットなどの製造業に関連する分野研究開発費の大部分を占めており、国際競争力を高めていますしかし、日本研究開発費は、GDP比で3.3%と先進国の中で低い水準にとどまっており、基礎研究や新領域研究に対する投資が不足しているという課題があります。そのため、日本では、エネルギー環境生命科学医療人工知能ビッグデータなどの分野において、イノベーションを生み出すための研究開発費の拡充が必要とされています

2023-06-08

理系大学院生教養ってどのくらいまで行くんだろう

最近理系大学生レベルは?

理工系だと、

量子力学とか、解析力学とか、熱力学は、普通に院試で出るから普通に理解しているでしょう。

でも、数学とかは一般的院試レベルだと、線形代数微積テクニックくらいか

  

欲しいレベル

自分個人とか、アカデミアのレベルとかではなく、

普通に教養レベル理系知識は、どの程度だといい感じになりそうか。

研究必要なら学べばいいのはその通りだけど。

  

個人的には、

電弱理論とか、代数幾何学、楕円関数レベル教養みたいなのがいいなあって思う。

う〜ん。なかなか難しいのかなあ。

モノすげー簡単に書いてくれる、マセマレベル代数幾何学、電弱理論の本ってないのかな。

2023-03-11

anond:20230311192703

↓どこの大学

経済学部文系の人でも、リーマン曲線の概念理解することは可能です。ただし、リーマン曲線は数学的に高度な概念であり、複素解析幾何学代数幾何学などの専門的な数学分野における概念であるため、学習には時間努力必要です。

リーマン曲線を学習するためには、まず複素数複素平面などの基礎的な概念理解する必要があります。その後、代数幾何学複素解析幾何学の基礎的な知識を身につけることが望ましいです。これらの分野は、経済学部で必修科目として扱われることは稀であり、自己学習や別の学部大学院での履修が必要となる場合があります

しかし、経済学部文系の人でも、リーマン曲線が経済学において重要役割果たしていることや、リーマン曲線を用いた代数幾何学手法経済学に応用されていることを理解することは可能です。また、経済学において重要概念モデル理解するためには、数学的な知識を身につけることが役立つため、数学的な概念に対して理解を深めることは重要です。

リーマン曲線を扱う経済学部なんて限られてくるんじゃないか

2023-03-09

anond:20230309113735

おれ、chatGPT使えるようになって真っ先に望月新一ABC予想についての海外数学コミュニティでの受け止めについて聞いてみたんだけど、その時はまあまあちゃんとした内容(通り一遍ではあるが)が返ってきた。いま望月新一について尋ねてみたらこんなのが戻ってきた。

望月新一(もちづきしんいち)は、日本漫画家であり、推理小説家でもあります。彼は、特に名探偵コナン』の作者として知られています

望月新一は、1965年6月4日青森県青森市で生まれました。彼は若いから漫画小説を書くことに情熱を持っており、高校生の頃から漫画家としてのキャリアスタートさせました。

1994年に、望月新一は『名探偵コナン』を連載し始めました。この漫画は、高校生探偵江戸川コナンが、毒を飲まされて小さくなってしまった身体を利用して、事件解決するストーリーです。この作品は、世界中で大きな成功を収め、アニメ化映画化など、さまざまなメディアで展開されました。

望月新一は、漫画だけでなく、小説でも才能を発揮しています。『名探偵コナン』の小説版をはじめ、数多くの推理小説執筆しています

また、望月新一は、漫画小説以外にも、音楽にも興味を持っており、自ら作曲した楽曲使用したアニメーション作品もあります

望月新一は、日本漫画小説界に多大な影響を与えた偉大な作家の一人であり、彼の作品は今でも多くの人々に愛されています

いや数学者だろ、とツッコミを入れたら以下。もっともらしいがデタラメ多い、というか、望月拓郎とごた混ぜになっている。

望月新一あきら・もちづき)は、日本数学者であり、代数幾何学を専門としています。主に、モチヅキ理論モチヅキ加群モチヅキ因子などの研究で知られています

代数幾何学は、代数学幾何学の融合であり、代数方程式幾何学的な対象である代数多様体を研究する数学の分野です。望月新一は、代数多様体の幾何学性質研究する際に、代数手法を用いて新しい理論を発展させました。

具体的には、望月新一は、代数多様体上の「D加群」と呼ばれる特殊加群研究し、それを用いて、代数多様体の幾何学性質を解明しました。また、望月新一は、代数多様体上の「モチヅキ因子」と呼ばれるもの定義し、これを用いて、代数多様体の双有理幾何学に関する新しい理論を構築しました。

望月新一の業績は、代数幾何学の発展に大きく寄与し、現在でも代数幾何学の分野で重要研究が行われています

chatgpt、数日前の大地震守備範囲

先日トルコ大地震が起こりましたよね

はい2022年3月3日トルコ大地震が発生しました。この地震は、マグニチュードが7.4と非常に大きく、エーゲ海沿岸部首都アンカラなど広範囲被害が及んでいます。この地震により、多数の死傷者や被災者が発生しており、現在も救助・復興活動が続いています

でも望月新一名前は知らないという。

数学者望月新一がいますよね

はい望月新一(もちづきしんいち)は日本数学者であり、代数幾何学モチーフ理論などの分野で業績を残した研究者です。代表的な業績としては、ミラー対称性予想の証明に向けた研究などが挙げられます。また、一般向けの著作や講演活動積極的に行い、幅広い層からの支持を得ていました。望月新一氏は2018年急逝されました。

死んでねーよ

グーグル並みにネットからクロールして学習してるってなら望月新一ぐらい知ってそうなもんだけど。

2021-07-29

ヒルベルトガロアに並ぶ男性数学者現代にもいる

https://anond.hatelabo.jp/20210728111035

上記エントリヒルベルトガロアに並ぶ数学者について質問されたので例示するけど

その前に何故ヒルベルトガロアを挙げたかについても説明します。

まずヒルベルト集合論に基づく20世紀前半の様々な数学理論の構築に重大な貢献をした人として挙げた。

一方で現在は高次圏論に基づく数学理論の構築が進んでるけど

その中でヒルベルトみたいな貢献をしている人としてジェイコブ・ルーリーという数学者がいる。

現在代数理論根本的な部分から新しい基礎を作り位相的場理論代数幾何学の理論の構築まで行ってるのは

メチャクチャ凄い数学者だと思う。

次にガロア方程式が解ける解けないという性質の裏に隠れた対称性を見事に発見した発想力の凄い人として挙げたけど

この隠れた対称性を見つけるという発想は現在の様々な数学理論に影響が及んでいる。

現在ガロアのような発想をした人としてエドワードウィッテンという数学者がいる。

彼は物理学者という意見も多いが数学者としても凄いのは間違いないと思う。

ウィッテンは様々な幾何的な不変量に対して物理的なモデルを考える事で別の求め方が出来る事を発見した。

こうして今まで重要と考えられてきた様々な幾何的な対象について物理的なモデルを用いて

今まで分かって無かった性質を見つけるという方法現在幾何において重要なやり方として大きく発展している。

この多大な影響を及ぼした発想をしたウィッテンメチャクチャ凄い数学者だと思う。

以上現代数学者ヒルベルトくらい凄い数学者の一人としてジェイコブ・ルーリー

ガロアくらい凄い数学者の一人としてエドワードウィッテンを挙げました。

2020-06-22

一方はふつう数学文章。もう片方は全くデタラメ文章である

一方は正しい数学文章である。もしかしたら間違っているかも知れないが、少なくとも数学的に正しいか間違っているかが判定できる。

もう一方は完全に出鱈目な文章である数学的に何の意味もない支離滅裂ものである

文章1

本稿を通して、kは代数閉体とする。

k上の射影直線ℙ^1から射影平面ℙ^2への射

i: [x: y] → [x^2: xy: y^2]

を考える。iの像は、ℙ^2の閉部分スキーム

Proj(k[X, Y, Z]/(Y^2 - XZ))

と同型であり、iはℙ^1のℙ^2への埋め込みになっている。ℙ^2の可逆層O_{ℙ^2}(1)のiによる引き戻しi^*(O_{ℙ^2}(1))は、ℙ^1の可逆層O_{ℙ^1}(2)である。つまり、O_{ℙ^1}(2)はℙ^1のℙ^2への埋め込みを定める。

与えられたスキームが射影空間に埋め込めるかどうかは、代数幾何学において重要問題である。以下、可逆層と射影空間への射の関係について述べる。

定義:

Xをスキームとし、FをO_X加群の層とする。Fが大域切断で生成されるとは、{s_i∈H^0(X, F)}_{i∈I}が存在して、任意の点x∈Xに対して、ストークF_xがO_{X,x}加群としてs_{i,x}で生成されることである

Xをk上のスキーム、LをX上の可逆層で大域切断で生成されるものとする。d + 1 = dim(H^0(X, L))とし、s_0, ..., s_dをH^0(X, L)の生成元とする。このとき、Xからk上の射影空間ℙ^dへの射fが

f: x → [s_0(x): ...: s_d(x)]

により定まり、ℙ^dの可逆層O_{ℙ^d}(1)のfによる引き戻しf^*(O_{ℙ^d}(1))はLになっている。この射が埋め込みになるとき、Lをベリーアンプルという。生成元の取り方に寄らない定義を述べると、以下のようになる。

定義:

Xをk上のスキーム、LをX上の可逆層とする。Lがベリーアンプであるとは、k上の射影空間ℙ^dと埋め込みi: X → ℙ^dが存在して、L~i^*(O_{ℙ^d}(1))となることである

例として、ℂ上の楕円曲線(種数1の非特異射影曲線)Eを考える。閉点p∈Eと自然数n≧1に対して、因子pに付随する可逆層O_{E}(np)={f∈K(E)| np + (f)≧0}を考える。Riemann-Rochの定理より、

dim(O_{E}(np)) - dim(O_{E}(K - np)) = deg(np) + 1 - g = n

∴ dim(O_{E}(np)) = n + dim(O_{E}(K - np))

であり、楕円曲線上の正則微分形式は零点も極も持たないから、すべてのnに対してdeg(K - np)<0であり、よってdim(O_{E}(K - np))=0。

∴ dim(O_{E}(np)) = n

n = 1の場合、O_{E}(p)はベリーアンプルではない。n = 2の場合も、よく知られたように楕円曲線は射影直線には埋め込めないから、O_{E}(2p)もベリーアンプルではない。n≧3のとき、実はO_{E}(np)はベリーアンプルになる。

この例のように、Lはベリーアンプルではないが、自身との積を取って大域切断を増やしてやるとベリーアンプルになることがある。その場合次元の高い射影空間に埋め込める。

定義:

Xをk上のスキーム、LをX上の可逆層とする。十分大きなnに対して、L^⊗nがベリーアンプルとなるとき、Lをアンプであるという。

与えられた可逆層がアンプであるか判定するのは、一般的に難しい問題であるアンプルかどうかの判定法としては、Cartan-Serre-Grothendieckによるコホモロジーを用いるものと、Nakai-Moishezonによる交点数を用いるものが有名である

定理(Cartan-Serre-Grothendieck):

XをNoether環上固有なスキーム、LをX上の可逆層とする。Lがアンプであるためには、X上の任意の連接層Fに対して、自然数n(F)が存在して、

i≧1、n≧n(F)ならば、H^i(X, F⊗L^⊗n) = 0

となることが必要十分である

定理(Nakai-Moishezon):

Xをk上固有なスキーム、DをX上のCartier因子とする。可逆層O_{X}(D)がアンプであるためには、Xの任意1次元以上の既約部分多様体Yに対して、

D^dim(Y).Y>0

となることが必要十分である

文章2

kを体とし、Xをk上の代数多様体とする。Xに対して、環E(X)が以下のように定まる。E(X)は

E(X) = E_0⊕E_1⊕E_2⊕...

と分解し、各E_dはXのd次元部分多様体ホモトピー同値からなるk上のベクトル空間であり、d次元部分多様体Yとe次元部分多様体Zに対して、[Y]∈E_d, [Z]∈E_eの積は、代数多様体の積の同値類[Y×Z]∈E_{d+e}である。この積は代表元Y, Zの取り方によらず定まる。各E_dの元のことを、d次元のサイクルと呼ぶ。

このE(X)をXのEuclid環という。Euclid環の名称は、Euclidによる最大公約数を求めるアルゴリズムに由来する。すなわち、任意のサイクル[Y], [Z]∈E(X) ([Z]≠0)に対して、あるサイクル[Q], [R]∈E(X)が一意的に存在して、

・[Y] = [Q×Z] + [R]

・dim(R)<dim(Z)

が成り立つためである。ここで、[R] = 0となるとき、[Z]は[Y]の因子であるという。

dim(X) = nとする。d≧n+1を含むE_dを上述の積の定義により定める。すなわち、任意のサイクルz∈E_dは、Xのd次元部分多様体Zが存在してz = [Z]となっているか、d = e + fをみたすe, fと、[E]∈E_e、[F]∈E_fが存在して、z = [E×F]となっている。後者のように低次元のサイクルの積として得られないサイクルを、単純サイクルまたは新サイクルという。

このとき、k上の代数多様体X_∞で、任意の[Z]∈E(X)に対して、[X_∞×Z] = [X_∞]、[X_∞∩Z] = [Z]∈E(X)となるもの存在する。このX_∞をXの普遍代数多様体と呼び、E~(X) = E((X))⊕k[X_∞]をE(X)の完備化または完備Euclid環という(ただし、E((X)) = {Σ[d=0,∞]z_d| z_d∈E_d})。完備Euclid環の著しい性質は、Fourier級数展開ができることである

定理:

各dに対して、単純サイクルからなる基底{b_{d, 1}, ..., b_{d, n(d)}}⊂E_dが存在して、任意のf∈E~(X)は

f = Σ[d=0,∞]Σ[k=1,n(d)]a_{d, k}b_{d, k}

と表される。ただし、a_{d, k}はHilbert-Poincaré内積(f = [Z], b_{d, k})=∫_{b}ω^d_{X_∞}∧[Z]で与えられるkの元である

Xとしてk上の代数群、つまり代数多様体であり群でもあるものを考える。このとき、Xの群法則はX×XからXへの有理写像になるから、完備Euclid環上の線形作用素誘導する。この作用素に関しては、次の定理重要である

定理(Hilbert):

Xがコンパクト代数群であれば、完備Euclid環に誘導された線形作用素有界作用素である

以下の定理は、スペクトル分解により単純サイクルによる基底が得られることを主要している。

定理(Hilbert):

上述の定義における単純サイクルによる基底は、完備Euclid環の固有自己作用素固有ベクトルになる。

 
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