カフェ

ボローニャ旧市街をぐるりと取り囲む環状道路を背にstrada maggiore を歩く。この道を真っ直ぐ歩いていくと街の中心の2本の塔に辿り着く。もう何度も歩いた道、何処に何の店があるか思い浮かべることが出来るくらいだ。暫く歩いているとこんなカフェを見つけた。あれ、見覚えがないな。そう思いながらと通り過ぎて、また後ろを振り向いた。最近出来た店だろうか、それとも店はあったけどポルティコの下にテーブルを出していなかったから気が付かなかっただけなのか。思い巡らしてみたが、記憶の欠片ひとつなかった。私はぼんやりした人間なのだ。色んなものを見ているようで、実は何も見ていない。ところが、人生にあまり役立たなそうな小さなことだけはよく観察していて、脳みその小さな手帖に書き留めているから、時々周囲を驚かす。いや、しかし本当につまらないことしか覚えていないので自慢にはならないのだけれど。兎に角私の脳みその小さな手帖にこのカフェの存在は書き留めていなかったわけである。strada maggiore には興味深いカフェが幾つかある。面白いことに50mの間に幾つものカフェが立ち並んでいて、私はそれらのカフェの前を通り過ぎる度に、どうして彼らはこんなに近くにカフェを営むようになったのだろうか、と不思議に思うのだ。しかし皆良い味を出している。三人三様。そんな言葉がピッタリで、互いの色を競っているかのようだ。何処もそれなりに客が入っていて旨く経営しているようだ。そこから少し離れた道の向こう側にこのカフェはあった。客は、いない。ああ、やはり新しいカフェなのかもしれない。まだ馴染み客がいないのかもしれない。しかし近いうちにこの店も人が居ついてポルティコの下の席は一杯になるであろう。私が思うにボローニャの人達はカフェで過ごす時間とお金を惜しまない。そこで過ごす時間を大切にしているかのようでもある。そして私が思うにそれは多分、ボローニャに限らずイタリア、そして世界に共通していることかもしれない。

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ゆっか

こちら北海道もやっと暖かくなってきました。
この春から、やっと自分の時間が持てるようになりました。
のんびりカフェで時間を使うのもきっと気分がいいわね♪
来週は、6年ぶりに1人で街へ出てみます。
  • URL
  • 2008/04/27 10:40
  • Edit

yspringmind

ゆっかさん、こんにちは。北海道もやっと暖かくなってきたそうですね。イタリアは南欧と言われているので温暖なイメージがあるけれど、ボローニャは緯度が高くて東北地方に値するんですよ。しかし夏の暑さといったら東北地方どころではないけれど。
この春から自分の時間が持てるようになったんですね。それはとても素敵なこと。一人で街に出るの、楽しみですね。ひとりってたまにはいいですよ、感性が発達すると私は思っているんです。たまにはカフェでどうぞ。

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