夏は黄色

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昨日の涼しさの余韻残る木曜日。今朝は涼しくて、動いても額に汗が浮かばぬ快適な空気に満ちていた。でも、知っている。昼には気温が上がることを。仕方のないことなのだ、何故ならもうじき7月なのだから。だから涼しげで、気分が明るくなるような色の衣類を選んで家を出た。木曜日、大好きな金曜日の一日手前は元気が出る色がいい。

夏場は白と黄色が好きだ。それから白と紺が好き。明るい緑も好きで、時にはサーモンピンク。冬場は黒や紺、グレーが多い私も、夏は思い切り明るくなる。私が黄色を身につけたら夏、と言ったのは相棒だ。確かに、彼はよく見ている。付き合いが長いだけあって。それで今日は白と黄色の組み合わせだった。黄色は太陽の色。向日葵の色。ビタミンの色。黄色を身に着ける人はあまり見かけないから、余計に黄色が好きなのだ。
そういえば黄色は昔から好きだった。母が縫ってくれた袖なしのワンピース。あれは確か、あの頃季刊誌だったミセスの子ども服という名の雑誌に載っていた写真が気に入って、母が苦心しながら縫ってくれたものだった。4歳と7か月上の姉とお揃いだった。近年姉は私と揃いの服を着るのが嫌だったと告白したが、私はそれが嬉しくてならなかった。何しろ姉は私の自慢だったから。大人から信頼されて、何をしても優秀で、近所の子供たちが皆姉を慕っていた。兎に角姉と揃いの黄色のワンピース。それを身に着けて叔母の家に泊まりに行ったり、奥多摩へ泊りに行ったり。今でもはっきり思い出すことが出来る。暑ければ暑いほど、黄色が美しく映えた。成長してあの黄色のワンピースがきつくなってしまった時の悲しみ。泣く泣く教会のバザーに送り出し、あっという間に買い手がついて目の前から消えていった。あの頃から私は黄色に心を奪われる節がある。多分これからも、ずっと。

風ひとつ吹かぬ静かだ晩。空を見上げたら美しい月。来週月曜日の満月に向けて毎日少しづつ膨らんでいる月。久し振りに月を見て、幸せ。どんなに忙しくても、どんな事があっても、月がいつも見守ってくれているから大丈夫。口数は少ないけれど、時々姿を現さないけれど、月は私の親友なのだ。





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