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2019年06月

酒育の会 Liqul(リカル)での連載について

カテゴリ:
お酒に関する正しい知識や、趣味としてのお酒の楽しみ方を発信するため、イベントやセミナー等の各種活動を行っている一般社団法人酒育の会。
同会が奇数月に発刊している機関誌「リカル」に、2019年7月号からウイスキー関連の記事を連載させていただくことになりました。

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酒育の会 LIQUAL (リカル)
※最新刊ならびにバックナンバーについては上記URL参照。ウイスキーだけでなく、コニャック、テキーラ、ラム、ワイン等様々なお酒やBAR飲みのスタイルなどが特集されています。7月号はアルマニャック特集で、7/1以降WEB公開予定。


連載に当たっては、テーマも含めて自由に決めて良いという条件を頂いており、会の目的とも照らして"オフィシャルスタンダードの再認識"にしました。
ブログを書き始めてから、特にここ1~2年は意識的にオフィシャルスタンダードも飲むようになったのですが、最近そのオフィシャルが美味しくなったという声を、自分だけでなく周囲の愛好家からも聞きます。
この機会に再勉強も兼ねて、良いと思ったリリースや、従来に比べて好ましい変化のあった蒸留所のラインナップを紹介していく企画を考えたワケです。

文字数に制限があるため、細かい部分の解説やテイスティングコメント、スコアリング等はブログで補足する整理。書くのは良い部分をざっくり程度となるため、テイスティングレビューというよりコラムに近い構成になりますが、内容やラインナップに共感して貰えたら嬉しいですね。

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記念すべき連載一回目。掲載は巻末のほうかと思いきや、隣のページは吉村さんで、しかも一番開きやすいセンター部分。例えるならプロ入り1年目のピッチャーが、ブルペンでエースと一緒に投球練習をするような心境。。。になりましたが、自分の記事がこうして紙媒体に掲載されるのは本当に感慨深いです。(プロになったこともピッチャー経験もありませんがw)

チョイスしたのは、アバフェルディ12年とロッホローモンド系列の12年クラスで、ロッホローモンドやインチマリンを想定。
アバフェルディは今も昔も普通に美味しいハイランドモルトで、コスパも素晴らしいだけでなく、上位グレードとの共通点もある佳酒であることから。そして同じハイランド地方から、かつてはダンボールと呼ばれて珍味扱いされていた蒸留所ですが、近年好ましい変化が見られたロッホローモンドを。
どちらも記事化に当たって、外せないオフィシャルボトルだと思っていました。

一方オフィシャルスタンダードと言っても幅広く、もうひとつ基準に考えているのが、1本5000円台までの価格で販売されている、エントリーグレードであるということ。
例えば同じオフィシャルでも、スプリングバンクの10年は近年文句なく良くなったボトルのひとつですが、今回使わなかったのは8000円弱という価格が他のミドルグレードと同じ区分で整理出来てしまうためです。
同価格帯からカダム15年とか、ノッカンドゥ18年とかも。。。本当は使いたいんですけどね。5000~10000円のクラス、あるいはそれ以上の価格帯にも注目の銘柄は多く、そのうち各価格帯から1本ずつという形式にシフトしても面白いかもしれません。
他方、このあたりを制限しても候補は多いので、どれを取り上げるか悩むことにはなりそうです。


今回の話は、年に2回招聘頂いている、非公開のブラインドテイスティング会をきっかけとして、同会代表の谷嶋さんから頂きました。
これまで酒育の会と特段接点のなかった自分ですが、今までの経験を微力でも同会の理念に役立てられればと思います。
先に述べたように、最初はオフィシャルで最近注目している美味しい銘柄、面白い銘柄を中心に。その上で来年からは、日本のリユース市場に一定数以上在庫があるオールドボトルについても別特集で掲載していければと考えており、企画案は提出済みです。

なお、本著述については会社の許可をとった上で実施しています。今後は許可範囲内で、自分の時間のなかで無理なく参加させていただくつもりです。
そのため、締め切り前は執筆を優先するためブログの更新が止まるかもしれませんが。。。そこは察して頂ければ幸いです。(笑)
リカルでのくりりんも、よろしくお願いします!

ロッホローモンド 12年 2016年リニューアル後 43%

カテゴリ:
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LOCH LOMOND 
AGED 12 YEARS 
SINGLE MALT WHISKY 
700ml 43%

グラス:テイスティンググラス
時期:不明
場所:BAR LIVET 
評価:★★★★★(5)

香り:オリーブやハーブを思わせる軽い植物感。バニラ、和紙、乾いたウッディネスはオーキーなニュアンスも含む。奥には柑橘を思わせるフルーティーさも。

味:ややスパイシーで干し草を思わせるドライな口当たり。バニラ、柑橘やパイナップルシロップ、ケミカルなフルーティーさが続いてくる。
余韻は軽いピートを伴い、ほろ苦くトーンの高い刺激。張り付くような質感がありスパイシーで長く続く。

やや粗削りな味わいだが、この蒸留所が以前から持っている癖に加え、アイリッシュのような好ましいフルーティーさが感じられる新しい時代のロッホローモンド。スチルの形状の関係か、やや3回蒸留に近いトーンの高さと刺激がある。少量加水すると和らぎマイルドに。香りの開き具合もよい。

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2016年頃にリニューアルしたロッホローモンドのオフィシャルボトル。
紙感やハーブ、白い花のような植物系の要素が全開だった旧ボトルのインチマリンや、ダンボールっぽさの強かった旧ロッホローモンド名義のボトルに比べ、ケミカルなフルーティー系の要素を感じやすいのが、近年のロッホローモンド蒸留所の特徴となっています。

ただ、その特徴が出ているのは現行ラインナップでは12年まで。諸々のリリースから逆算して見ると、2002年ないし2003年以降の蒸留に見られる特徴のように感じられます。
それより古い原酒が使われている、例えばオフィシャル18年等は、旧世代の特徴が強く。該当する期間に蒸留所で何があったかについては現在調べていますが、蒸留時期の違いに加え、上位グレードはフルーティーさの出やすいバーボン樽ではなく、シェリー樽の比率が高いことも影響しているのかもしれません。

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(ロッホローモンド蒸留所の代名詞であるローモンドスチル。今は無きリトルミル蒸留所から受け継がれるレガシーは、ネック部分にしきりをいれることで、原酒の酒質に変化を与えることが出来るという。その構造は、現在いくつかのクラフトディスティラリーで導入されているハイブリットスチルの元祖でもある。)

さて、今回のテイスティングアイテムであるロッホローモンド12年は、先に触れたように新世代のロッホローモンドが持つアイリッシュ系のケミカルなフルーティーさを個性のひとつに備えているボトルです。
樽構成は、リフィルシェリー、リチャード、バーボンの3種類の樽が主に使われているそうで、フルーティーさはバーボン樽が。それ以外のビターなニュアンスや紙っぽさと干し草のようなウッディさは、リフィルシェリーとリチャードカスクがそれぞれ後押ししているようにも感じます。

個人的には、同じ蒸留所で生産されているインチマリン12年のほうがフルーティーさが分かりやすく好みですが、その基準は個人個々でしょう。どちらにしてもハウススタイルに歓迎すべき変化が起こっているのは間違いありません。

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(同じロッホローモンド蒸留所でスチルを調整して生産されている、インチマリン。ロッホローモンド12年に比べると、少々ケミカルなキャラクターは強めだが、合わせてフルーティーさもはっきりとある印象。飲み比べてみるのもオススメ。)

一方、過去の珍味系というか個性的な味わいから、同蒸留所のリリースは名前だけで警戒されることも多くあります。
それは食指が伸びないだけでなく、飲んだときに該当するイメージを探しに行ってしまう人も、少なくないのではないかと。海辺で熟成されてるモルトに、潮の香味を探すのと同じですね。
ですが、キャッチーな要素があるのは事実であり、先日開催された東京ウイスキー&スピリッツコンペティションでは、ブラインドテイスティング審査の結果同12年が金賞区分に入ったという出来事が、それを裏付けているように思います。

恐らくですが、飲んでみたら案外楽しめるモルトで、何かと思ったらロッホローモンドだったと。。。
こういう積み重ねで、将来好きな蒸留所はと聞かれて「ロッホローモンド」と答えても違和感がなくなる時代がくるのでしょうか。
新世代のロッホローモンドの個性が、今後更に開花していくことを楽しみにしています。


ジンを和食と楽しむ ~季の美 京都ドライジン~

カテゴリ:
最近、ジンの売り上げが急増し、日本でもブームの兆しがあると聞きます。
実際、ジンフェスティバルなどのイベントも開催されるなど、これまでは一般にメインではなかったスピリッツが注目を集めています。

しかしそうは言っても、ジンはカクテルベースのイメージが強く、クラフトジンとか興味はあるけどどう飲んでいいかわからない。
オーソドックスな飲み方であるジントニックも、ライムやトニックウォーターを準備しておくのが手間。っていうかめんどくさい。そう考えてなかなか食指が延びない人も少なくないのではないでしょうか。(実際、私がそうでしたw)
そんなウイスキー愛好家各位に是非おすすめしたいのが、ジンをロックで、食中酒として楽しむ飲み方です。

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今からちょうど1年前、とあるメーカーの方と「ジンを一般家庭に普及させるにはどうすればいいか」というディスカッションをする機会がありました。
カクテル前提では手間がかかる。1STEPで済ませたい。柑橘感が和食に合いそう。焼酎をロックで飲むイメージで晩酌に使えるんじゃないか。。。
と話が繋がり、その場でじゃあやってみようと近所のスーパーに駆け込んで、天ぷら、唐揚げ、炒め物、そしてまず初見では合わせないだろう和食の代表格"お刺身"などの惣菜を買い込み・・・ジンも複数種類用意して、実際にトライしてみたわけです。

結果、揚げ物などは問題なく普通に合わせられるのですが、意外だったのが刺身。白身系はもちろん、赤味、あるいは〆鯖などの青魚も問題なかったこと。
むしろ爽やかなジンの香気と、ロックで飲むことで高めの酒精が、口内に残る魚介のネガティブな部分を打ち消す感じもあり、これは探求のしがいがある組み合わせだぞと思わせてくれました。

ただ、いざ売り場を見てみると多くのジン銘柄がリリースされており、なかには原料が違ったり、特定のフレーバーに特化されているものもあるなど、どれを選んだら良いか・・・という声も聞こえてきそう。
これに関して、上記ディスカッションをきっかけにスタンダード品からオールドまで色々試すなかでは、オーソドックスなドライジンタイプの方が間違いはないということ。
そして、現行品のなかでオススメは日本のクラフトジン、ならびにプレミアムジンの先駆けとも言える、季の美。今回のレビューアイテムです。

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(ジンの種類の例。スウェーデン、ヘルノジンのイベントでの1枚。値段は少々高いが丁寧な作りを感じる実に旨い銘柄。一口にジンといってもドライジン、ハイプルーフ、オールドトム、スロージン、ジュネバー。。。そして独自のフレーバー配合などで多くの種類がある。)

季の美は米を原料としたライススピリッツをベースにしていることもあり、口当たりに柔らかさがあるだけでなく、フレーバーも日本人好みの味付けがされているように感じます。
各種ボタニカルが織り成す華やかで爽やかなアロマは、柑橘系のニュアンスのなかに微かに青みがかった甘みと針葉樹やハーブのニュアンス、スパイシーさ。。。ですがクドさのない仕上がりで、ジントニックはもちろん、ロックやソーダで割っても口当たり柔らかくほのかな甘味が残るので、使いやすい印象なのです。

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食事に合わせる場合、生食系の時はロックやキンキンに冷やしてストレートで。揚げ物がメインなら、ロック、あるいは油をさっぱりと流す目的で、ソーダで割ってジンソーダあたりがオススメ。(季の美については水割りも美味しいのですが、スポーツドリンク的な味わいで、単体で飲むようなイメージ。)
今回レビューに当たって調べてみると、サントリーさんが「和食とRokuのジンソーダ」の記事が公開されていて、さすがかつて二本箸作戦で寿司屋にオールドを売り込んだ元祖。やはり展開されていました。
ですが、サントリーさんがやられているなら、もうこれは太鼓判な組み合わせということですね(笑)

東京ミッドタウン「ロク ミッド パークラウンジ 緑に囲まれた小川で夕涼み クラフトジンや和食を提供(2019/6/20)
https://www.fashion-press.net/news/51082

ジャパニーズクラフトジンROKUに合う創作料理を提案(2018/9/21)
https://mobile.suntory.co.jp/area/kinki/d/9188/?transfer=pc_to_mobile


なお、関連するイベントに参加していると、ウイスキー好きのハートを射止めているものに、スロージンがあります。
要するにすももをジンに浸した果実酒みたいなものなのですが、爽やかでありながら甘酸っぱく、杏子酒や梅酒のようなニュアンスもある。まさに食後酒。
ストレートで適度にドライ、爽やかな味わいは食前酒から食中酒、そしてスロージンでデザートまで・・・実はジンって万能な酒なんです。

自分にとって、ジンは経験が少なかったのと、食中酒としてハイボールを使うのが若干飽きてきていたこともあって、食事との組み合わせは本当に新鮮でした。
梅雨でじめじめした日々が続いていますが、それをジンの爽やかさで打ち消して、おいしいご飯を食べてみてはいかがでしょう!

コンパスボックス フレイミングハート 6thリリース 48.9%

カテゴリ:
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COMPASS BOX 
FLAMING HEART 
BLENDED MALT SCOTCH WHISKY  
LIMITED EDITION 6th 
700ml 48.9% 

グラス:テイスティンググラス
時期:開封直後
場所:BAR Main Malt
暫定評価:★★★★★★(6ー7)

香り:しっかりとスモーキーで、角のとれた酸とアイラ要素を伴うピート香。蜂蜜レモンやグレープフルーツ、奥にはローストした麦芽や焦げた木材。熟成を感じる膨らみのある香り立ち。

味:粘性とコクのある口当たり。しっかりとピーティーだが、奥には洋梨のピューレやワクシーな麦芽風味、オレンジママレードを思わせる甘味と柑橘感も伴う厚みのあるフレーバー。
余韻はスモーキーでほろ苦く、適度にオーキーなウッディネスを伴いつつ長く続く。

アイラモルトのなかに内陸っぽいモルティーさ。上手く融合してひとつの香味のベクトルを作っている。パッと見は熟成したアイラだが、時間経過でワクシーなニュアンス、加水するとピートが弱まりハイランドモルトを思わせるいくつかのキャラクターが表面に出てくる。そのままで充分バランスの良いブレンデッドモルトであり、ストレートで楽しみたい。

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ウイスキーは”アート”であると、時に今までにない手法も取り入れ、最高のブレンド作りを志すコンパスボックス・ウイスキー社。
不定期にリリースされるブランドのひとつが、フレイミングハートです。

満足の行く原酒が揃ったか、あるいは納得のブレンドが出来た時のみリリースされるという位置付けなのでしょうか。前回の5thリリースも良い出来でしたが、昨年発表された6thも負けず劣らず良い出来です。
その印象を一言で言えば、熟成したアードベッグっぽさのあるカリラ。おっ、新しいの出たのかと、ブレンド比率もわからず注文しましたが、コクのあるボディにしゃきっと尖ったピーティーさが程好く馴染んで、レベルの高いブレンデッドモルトに仕上がっています。

原酒構成と比率はカリラ39%、クライヌリッシュ17%、ディーンストン29%・・・と言うざっくりした情報が日本の主な酒販サイトで公開されていますが、詳細なレシピは以下の模様。

・カリラ19年 39.5%
・ディーンストン15年 28.7%
・クライヌリッシュ15年 10.9%
・クライヌリッシュ23年 5.7%
・ハイランドブレンデッドモルト9年 7.7%※
・ハイランドブレンデッドモルト10年 7.5%※※

※ブレンデッドモルト9年内訳:クライヌリッシュ60%、ダルユーイン20%、ティーニニック20%
※※ブレンデッドモルト10年内訳:グレンオード、ベンリネス、アルターベーンが含まれている。比率不明。

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(海外ウイスキー情報サイトより引用。各原酒のキャラクターと、使われた樽等の情報はこの図を参照のこと。比率の表記は多少ざっくりめ。)

前作、フレイミングハート5thでは30年熟成のカリラを60%以上使っていて、もうほぼカリラじゃないかという味でしたが、今回カリラは全体の約40%。比率が下がったということもあってか、前作よりもブレンデッドモルトっぽさは感じやすくなったように思います。
しかしピーティーかつアイラ要素は全面に感じる仕上がりであり、ブレンドモルトの若さは目立たない。むしろクライヌリッシュとディーンストンのワクシーでフルーティーな原酒が、上手く全体をボリュームアップさせている。
クリアなカリラというより、どちらかと言えば15~20年程度熟成させたアードベッグやラガヴーリンベースのキャラクターにも近いと感じました。

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(フレイミングハート5thエディション。コンパスボックス・ウイスキー社の15周年を記念してリリースされた。3年前のリリースだが、今考えると非常に贅沢な原酒構成で味も文句なし。)

細かいことを言えば、モルト100%なのと色々な樽が使われているのもあって、各フレーバーの繋ぎ部分で若干の粗さを感じるところもあります。
ですが、主に感じられる樽の要素はリフィルのアメリカンオークホグスヘッドやバレルのそれ。過度に主張しすぎない樽香が酒質由来の香味を引き立てており、逆に言えば一体感がありつつも、それぞれの個性を拾うことが出来るバランスであると言えます。

これは確かにアート、作り手の高い技術のうえに成り立つ作品です。
ごちゃごちゃしていると感じる飲み手もいれば、自分のように厚みがあって個性を楽しめると感じる飲み手もいると思います。
一方、近年のアイラモルトのリリースは短熟や若い原酒主体のNASが増えているなかで、ミドルエイジ以上のアイラシングルモルトを擬似的に再現しているようなブレンデッドであることや、価格も押さえられているのが嬉しいところ。
この熟成感のピーテッドアイラモルトは、今やオフィシャルでもボトラーズでも12~13kじゃ買えません。。。

フレイミングハート以外では、昨年リリースされたアードベッグ主体のノーネームも良かったですし、コンパスボックス社の上位ブランドは軸となる原酒の個性を伸ばして奥行きも備えさせるような、ブレンドとしての分かりやすさがありつつレベルが高いのが特徴。ウイスキーはとにかく味が一番という趣向の方にはオススメの1本です。

ニッカ コーンベース 1980年代流通 特級表記 43%

カテゴリ:
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NIKKA WHISKY 
CORN BASE
(Aged over 8 years)
1980's
500ml 43%

グラス:国際企画テイスティンググラス
時期:開封後1ヶ月程度
場所:お酒の美術館 神田店
評価:★★★★★★(6)

香り:ややドライで溶剤っぽさを伴う香り立ち。スワリングでメロー、メープルシロップの艶やかさとパウンドケーキを思わせる穏やかな甘さ。微かにポプリのようなフローラルな要素も伴う。

味:スムーズでメロー、そしてウッディでドライな口当たり。オレンジジャムのような粘性、薄めたメープルシロップ、徐々に焦げた木材のビターなフレーバー。
余韻はウッディでドライで干し草、ビターで長く続く。

要するにバーボン。穀物由来のメローな甘味が強く、そこに柑橘系のニュアンスやビターなウッディネスも備わっている。セメダイン系の刺激もノージングで比較的感じられるため、好みを分けるかもしれないが、当時のバーボンとして飲むならこれはこれで面白い。

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1987年、バーボンウイスキーブームが起こっていた日本市場にニッカが投入したアメリカンウイスキータイプの風味を持った2種類のリリース。コーンを主原料とした原酒のコーンベース、そしてライ麦を主原料とした原酒のライベース。
上記箱裏の説明文を読むと何となく伝わってきますが、ようするに・・・このコーンベースは、アメリカから買い付けた8年熟成以上のアメリカンウイスキー原酒を使ってリリースしたと推察されるものです。(※ライベースは"カナダの"表記。)

文章をどこで切るかによって、意味が異なる書きぶりに確信犯的なものを感じますが、きっと当時の消費者のほとんどは、なんの疑問もなく「日本でアメリカ産の原料を使って作ったウイスキー」と認識したのではないでしょうか。でもニッカにビアスチルなんてありましたっけ?という疑問点はさておき、こういうのも今飲むと中々面白いですね。

詳細なレシピや、日本で蒸留された原酒がどの程度使われているかはわかりませんが、輸入原酒にブレンドされているのは恐らくグレーン。少なくともモルトではないと考えられるメローな香味のバランスです。
これが結構良くできていて、目をつぶって飲んだら間違いなくバーボンだと答えてしまいそうなのです。


仮に輸入原酒を使ったとして、その原酒をニッカはどこから買い付けてきたのか。どの蒸留所のものが使われているのか。
以下は仮説ですが、当時ニッカはギルビー社と技術提携をしており、日本向けギルビー・ジンの生産を行うなど繋がりがあったことは別記事でも触れた通り。
このギルビー社は1972年からグランドメトロポリタン傘下であると共に、アメリカ方面ではNational Distillers社と同様に技術提携をしていました。同社はオールドグランダッドやオールドテイラー、またオールドオーバーホルト等をリリース。ここから推察すると、コーンベースには上記バーボン銘柄と共通する原酒が使われているのでは・・・と予想しています。

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