駒ヶ岳 7年 2013-2021 for Bar ICHINANA #1717 60%
KOMAGATAKE
(Heavy Peated Malt)
Aged 7 years
Distilled 2013
Bottled 2021
Cask type American White Oak #1717
For Bar ICHINANA 7th Anniversary
700ml 60%
評価:★★★★★★(5-6)
香り:土っぽさの感じられる丸みを帯びたピート香、焚火のようなスモーキーさ。乾いた麦芽、柑橘、微かに蜂蜜。青菜の漬物を思わせる酸と合わせて、もみじおろしのような辛さと爽やかさが鼻腔を刺激する。和的な要素を連想するアロマ。
味:麦芽の甘みとピーティーでどっしりとした主張。スモーキーな含み香に、香り同様土っぽさ、オレンジ、オークの削りカス、徐々に乾いたウッディさへ。余韻は重みのあるピートフレーバーに微かに金属や根菜系のニュアンス、スパイシーな刺激を伴う。
このカスクはキラキラと華やかでわかりやすい味わいではない。ピートも樽感もどこか垢抜けなく、逆に言えば地味な感じで、地酒という表現がしっくりくる。近い傾向としてはスコットランド・アイランズ地域のいくつかの蒸留所があるが・・・香味にあるスパイシーさ、刺激は西洋的ではない和的な辛さで、この蒸留所の個性を強烈に伝えてくる。
少量加水するとスモーキーなアロマが引き立つが、独特のスパイシーな刺激は残る。
信州は長野県伊那市にある、BAR ICHINANAさんの7周年記念プライベートボトル。
カスクナンバー1717という、BARの店名にも繋がるチョイス。そしてBARは店主が織りなす個性ある空間を楽しむ非日常の場所とするなら、このウイスキーもまた個性を楽しめる仕上がりであり、非常にユニークな1本だと思います。
そのウイスキーに彩りを加えるラベルに写るは、グラビアモデルの桜田茉央さん。それを写真界の巨匠・立木 義浩さんが撮影という、中身以外にも目が行くボトルです。
当ブログはウイスキーブログであり、ウイスキーにとって重要なのはウイスキーそのもの、ということで中身にフォーカスして紹介していきますが、昨今増えてきたコラボラベルの1つとして、ファンにとっては堪らない1本でもあるのだと思います。
さて、このボトルですが、マルスウイスキー・信州蒸溜所の原酒…といっても、現在のそれから見て2世代前に当たる原酒です。
同蒸留所は1985年に信州で稼働、その後1992年に操業を休止。
2011年に19年ぶりに再稼働し、2014年にポットスチルを入れ替え。
2020年には蒸留所全体のリニューアルも実施しており、鉄製の発酵槽等古い設備が入れ替えられて現在に至ります。
つまり、今回の原酒が蒸留された時期である2013年は再稼働直後にあたり、旧時代の設備で作られていた時代の原酒ということになります。
昨今稼働の増えているクラフトウイスキーは、現在のトレンドに合わせてか、あるいは設備がそうした需要に合わせられて調整されているためか、洗練されて綺麗なニューメイクが作られることが多くあるところ。この原酒はそうした設備の影響を受けているのか、外観だけでなく個性としてもユニークなボトルに仕上がっています。
要素を一つ一つ見ていくと、まず若さという点ではそこまで目立ちません。
ヘビーピート仕様でピートフレーバーは内陸系ですが、オレオレと強く刺々しく主張するタイプではなく、どっしりとした重厚さがあり、若さを感じさせない要素の1つとなっています。
樽はアメリカンホワイトオークとのことですが、最近のバーボン樽のようなキラキラと華やかな主張ではなく、蜜っぽい甘みと穏やかなウッディさが加わっている。マルス蒸溜所にたまにある「昔から使い込まれてなんの樽かわからないけど、アメリカンオークであることは間違いないからアメリカンオーク」かもしれません。
そして最大の個性は、香りにある「もみじおろし」のような爽やかなスパイシーさにあると感じています。
余韻にもこうした和的な刺激が混じりますが、なぜこうした要素があるのか。知人に重症重度のマルス愛好家が数名いるので話を聞いたところ、これは2019年まで使われていた「鉄製の発酵槽」によるものではないか、とのこと。
これらの要素が織りなす味わいは、地的というか和的というか、どこか田舎っぽさがあり、他のクラフトには見られない個性であると思います。
そのため、本リリースは通好みというだけでなく、好みがはっきり分かれるリリースとも言えるわけですが。。。
万人向けで表情の見えない、量産されたようなキラキラモルトより、多少垢抜けなくてもこれくらい尖った個性のあるモルトのほうが、個性を楽しむシングルモルトと言えるのかもしれません。
最後にBAR ICHINANA様、月並みかつだいぶ遅いですが、7周年おめでとうございます。
カスクナンバー1717という、BARの店名にも繋がるチョイス。そしてBARは店主が織りなす個性ある空間を楽しむ非日常の場所とするなら、このウイスキーもまた個性を楽しめる仕上がりであり、非常にユニークな1本だと思います。
そのウイスキーに彩りを加えるラベルに写るは、グラビアモデルの桜田茉央さん。それを写真界の巨匠・立木 義浩さんが撮影という、中身以外にも目が行くボトルです。
当ブログはウイスキーブログであり、ウイスキーにとって重要なのはウイスキーそのもの、ということで中身にフォーカスして紹介していきますが、昨今増えてきたコラボラベルの1つとして、ファンにとっては堪らない1本でもあるのだと思います。
さて、このボトルですが、マルスウイスキー・信州蒸溜所の原酒…といっても、現在のそれから見て2世代前に当たる原酒です。
同蒸留所は1985年に信州で稼働、その後1992年に操業を休止。
2011年に19年ぶりに再稼働し、2014年にポットスチルを入れ替え。
2020年には蒸留所全体のリニューアルも実施しており、鉄製の発酵槽等古い設備が入れ替えられて現在に至ります。
つまり、今回の原酒が蒸留された時期である2013年は再稼働直後にあたり、旧時代の設備で作られていた時代の原酒ということになります。
昨今稼働の増えているクラフトウイスキーは、現在のトレンドに合わせてか、あるいは設備がそうした需要に合わせられて調整されているためか、洗練されて綺麗なニューメイクが作られることが多くあるところ。この原酒はそうした設備の影響を受けているのか、外観だけでなく個性としてもユニークなボトルに仕上がっています。
要素を一つ一つ見ていくと、まず若さという点ではそこまで目立ちません。
ヘビーピート仕様でピートフレーバーは内陸系ですが、オレオレと強く刺々しく主張するタイプではなく、どっしりとした重厚さがあり、若さを感じさせない要素の1つとなっています。
樽はアメリカンホワイトオークとのことですが、最近のバーボン樽のようなキラキラと華やかな主張ではなく、蜜っぽい甘みと穏やかなウッディさが加わっている。マルス蒸溜所にたまにある「昔から使い込まれてなんの樽かわからないけど、アメリカンオークであることは間違いないからアメリカンオーク」かもしれません。
そして最大の個性は、香りにある「もみじおろし」のような爽やかなスパイシーさにあると感じています。
余韻にもこうした和的な刺激が混じりますが、なぜこうした要素があるのか。知人に
これらの要素が織りなす味わいは、地的というか和的というか、どこか田舎っぽさがあり、他のクラフトには見られない個性であると思います。
そのため、本リリースは通好みというだけでなく、好みがはっきり分かれるリリースとも言えるわけですが。。。
万人向けで表情の見えない、量産されたようなキラキラモルトより、多少垢抜けなくてもこれくらい尖った個性のあるモルトのほうが、個性を楽しむシングルモルトと言えるのかもしれません。
最後にBAR ICHINANA様、月並みかつだいぶ遅いですが、7周年おめでとうございます。
※以下、本リリース関係者参考情報※
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販売元:Liquor Shop TMC
https://liquor-shop-tmc.stores.jp/-------------------------------------------
立木 義浩(たつき よしひろ、1937年10月25日 - )
日本の写真家。徳島県徳島市出身。
1980年NHKの朝の連続テレビ小説『なっちゃんの写真館』のモデルとなった立木写真館3代目・立木香都子の次男。
1958年、東京写真短期大学(現・東京工芸大学)を卒業。
「アドセンター」設立と同時に、写真家として活動を開始する。
作品は多岐に渡るが、主に人物を撮影するのを好む。
今のグラビアの撮影の草分け的存在。
エリザベス女王が来日した際の撮影も行う。
黒沢明にも信頼され黒沢作品のスチール撮影も担当。
特にウィスキーに造詣が深く「世界ウィスキー紀行: スコットランドから東の国まで」などの、撮影のみならず寄稿も行う。
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桜田茉央(さくらだ まお、1997年10月22日)
2019年3月に芸能事務所に所属。 就職活動を行う中、21年間ずっとなりたかった女優への道も模索し、人生の一発逆転を狙うために「ミスマガジン2019」のエントリーシート提出。この時点では反対されるだろうと、父に相談も報告もしていなかった。 2019年8月に「ミスマガジン2019 審査員特別賞」を受賞
大学時代は建築デザイン科。現在二級建築士の資格取得の為に猛勉強中。
それが、縁で日建学院の全国CMに出演中。
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