2018年 今年も大変お世話になりました
今年も後わずかとなりました。
2018年のウイスキー活動を振り返ると、
ブログは約300記事とほぼ毎日更新、累計1000万アクセス&1000レビューを達成しただけでなく、密かに目標としているオールドブレンデッドのレゾネ作りも、レビューの充実で確実に前進したと思います。
課題であるテイスティングスキルの向上としては、まだ穴はありますが頂いたサンプルや交流会におけるブランドテイスティングで納得のいく成果を出せているだけでなく、その考え方も記事化して整理出来たことが大きな一歩でした。
お酒を楽しむという点では、清里など行ってみたかったBARや所縁の地を訪問できたのは勿論、クラウドファンディング企画の参加や、ウイスキーを軸にシェリー、ワイン、リキュール、ラムなど他のジャンルに視野を広げることも出来た。
ブログを通じた繋がりもさらに広がり、いつも応援いただいている皆様の協力もあって実りの多い一年でした。
(私自身のキャパシティ不足で処理しきれていない話なども出てしまっていますが、本当に申し訳ありません。)
※ブラインドテイスティングの考え方について
※当ブログでのクラウドファンディングの紹介と追跡調査
※BAR訪問、Perch、サンドリエ、お酒の美術館
(今年最後のブラインド出題頂いたのはこちらのボトル。古酒ですがバチバチと強い刺激があり、GMスミスリベットのオールドハイプルーフに似てると思いきや、正解はグラント。。。なんとも締まらないw)
日本のウイスキー愛好家全体の動向としては、シングルカスクのウイスキーではなく、シングルモルトやバッテッド、ブレンデッドで安定したリリースが見直され、大手オフィシャル再評価の動きも加速したように思います。
作り手としてはクラフト系に引き続き活気があり、いくつかの蒸留所からは素晴らしい原酒も産まれています。スコッチだとキルホーマン、日本では三郎丸など、今後が楽しみな蒸留所の代表例です。来年さらなる動きがあることを期待しています。
一方、人気ブランドの終売や値上げ、あるいはバイヤーの参入等による競争率の高さで、希望するボトルを手に入れられないなど、体感ではいい話の方が少なく、殺伐とする空気が漂うこともあったのではないでしょうか。
ジャパニーズウイスキーブームも極まって、これが当たり前のように錯覚しすら感じてきましたが、ブームに伴う影響が良いことばかりではありませんでした。
逆に言えばウイスキーとはこれだけ多くの人を引きつける魅力を秘めていて、やっとそれが認知されたという訳ですが、来年も一部ブランドの終売があるようですし、今後しばらく愛好家にとっては我慢の時代になるのかなと感じています。
そんな中でいち情報発信者として思うのは、日本という国の持つ特色を活かしたお酒の楽しみ方を発信したいということです。
日本は輸入、販売、物流、あるいは専門的なBAR等の充実で、世界で1番、安価かつ手軽に多くの酒類を楽しめる環境が整っているといっても過言ではありません。
また現行品以外に一部のオールドボトルは、高度経済成長とバブル期の遺産でとんでもない数のストックが国中にあり、これほど手軽に飲める国はそうない状況です。
ウイスキーを捨てて、他の酒に逃避しろということではありません。
例えばスコッチウイスキーは様々な樽を使う訳ですが、シェリー樽熟成のウイスキーを知っていても、シェリーのことを知っている飲み手はどれほどいるでしょうか。バーボン樽のベースとなるバーボンはどうか、ワインはどうか。。。
ウイスキーを軸として、さらに広いジャンルを楽しめる環境が日本にはあり、その経験はウイスキーを理解する上で無駄にならない。ガイド役となる方々もいるのですから、関連する酒類に視点を向けてみることで、我慢の時代にあっても楽しみ方は多様にあると思うのです。
(年末に飲んだワインやコニャックの一部。ワインは木苺やクランベリーを思わせる甘酸っぱさがあり、タンニンも程い。コニャックは素晴らしい熟成香にうっとりとさせられる。どちらもウイスキーを軸にして見ることが出来る味わい。お酒の世界はまだまだ広く、出会いと可能性に満ちている。)
来年は元号が変わるとされており、平成は不況とウイスキーブーム終焉で始まり、それらはどちらも盛り返して終わるということになります。(ウイスキーについては盛り返しすぎた感がありますがw)
来年はさらに視野を広げられる1年にしたい。経験を積みつつ、前向きにお酒を楽しむ1年にしたいと思います。
皆様、本年も大変お世話になりました。
来年も引き続き、くりりん及びくりりんのウイスキー置場をよろしくお願いします。