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2021.06.01 20210531 月
 晴れた、爽やかな朝、6時起床。日中の天気は良くなるようだ。
 朝のうちにカキモノを済ませて、週明けの株式市況に合わせて主として売り注文を入れる。先週末には大きく値を上げたが、これからしばらくは下げ基調の潮目に入るだろうと勝手に読んでいて、買い値よりもやや高い値で数本の売りを入れていた。しかし、結果としてはそううまくはいかず、この日はどの銘柄もおしなべてメリハリなく値を下げるのを手をこまねいて見ていただけの一日となってしまった。こうなると、今後はますます動きづらい形になってしまうのだが……。

 その後は読むほうへと進んで、「第三帝国の興亡4」。
 ファシスト・イタリアがもたついているアルバニア、ギリシャ戦線にナチ・ドイツがテコ入れし、ムッソリーニが冬中かかって失敗した戦いを、ヒトラーは春の数日で勝利する。1941年4月27日にはナチの戦車隊がアテネに入城し、アクロポリスの丘に鉤十字旗が翻った。

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(アクロポリスの丘に鉤十字旗が翻った。 1941.4.27)

 しかしこのため、対ソ作戦のバルバロッサ作戦は開始が4~5週間ほど後ろにずれ込み、ドイツ全体の戦況に大きな影響を与えることになる。対ソ戦が長期化すれば、ロシアの厳しい冬がやってくることを忘れてはならない。
 この間の1941年5月10日、ナチス・ドイツのナンバー2のルドルフ・ヘスがメッサーシュミット機を駆って単独でスコットランドへと飛び、イギリスとの和平交渉をしようとして拘束される事件が起きている。
 また、ヒトラーは、独ソ戦を始める直前の同年6月6日、ソ連赤軍の捕虜のうち政治将校(コミッサール)を選別し、自ら投降したり敵対行為を行っていなかった場合を除き、捕虜収容所には入れずにその場で処刑することを命じている。(「コミッサール指令」)
 この日も23時半までに90ページを読むのが精一杯。


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(ドイツ本)

 昼食は、エソ煮干し中華で人気店になった「麺場くうが?寒河江店」が、2019年12月に店名を変えて営業している、「幸めん」へ。「麺場くうが?」時代の2018年2月以来なので、「幸めん」になってからは初訪問となる。
 天然カマス煮干し中華醤油味の大盛り、太麺チョイスの背脂無料追加で、700+100円。スープはしっかり魚の干物の味と香り。このスープを啜るだけではそれがカマスだとわかるわけではないけれども、風味はあっさり系なのに、深々とした奥行きが感じられておいしい。特定の煮干をフィーチャーして様々なダシ味を食べ比べさせる売り方は、もっとこの業界に広がってもいい。そのままだと油分が足りないが、背脂を入れるとぐんとコクが増す。
 極太くねくねの麺もわしわしとした食感で、存在感が強くていい感じ。厚切り、大面積のチャーシューが2枚、多めのメンマ、煮卵、しゃっきりネギに板海苔と、トッピングも充実。この内容でこの価格なら、高パフォーマンスの店と言っていいと思う。

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(「幸めん」の天然カマス煮干し中華醤油味)

 この日の読書は上記のほか、「沖縄 若夏の記録」を40ページ。
 読んでいる時間が長いので、目が疲れ、乾きがちになっている。

2021.06.02 20210601 火
 あまり本調子とは言えず、7時前までベッドでごろごろしてから起き出す。胃の調子がよろしくないのと、右肘の腱鞘炎症状。胃には消化に苦慮している様子が感じ取られるし、肘のほうはタオルを強く絞り過ぎたためだと原因はわかっている。
 今日から6月。朝から晴れていい気候なのだが、緊急事態宣言が延長されて、外出は控えろ、県境をまたぐなという世の中の風潮は続く。これには逆らえず、静かにしているしかないのがたいへんつまらない。

 朝作業を終えて、開いたばかりの東京市場を確認しつつ、1銘柄を売ってわずかの利益を確保する。

 その後はドイツ本の読みへ。自分にしてはよく続いている。
 この日読んだところは、1941年の後半あたりからで、日本がアメリカに参戦したことで、ドイツは英・ソ・米という世界最大の工業国3つを敵に回して戦うこととなり、戦況の大いなる転機となる1942年を迎えた頃合いのところ。
 春のうちはドイツ軍の調子がよく、衛星国のハンガリー、ルーマニア、イタリアから兵力をかき集めて油田地帯のコーカサスとスターリングラード(現・ボルゴグラード)に向けて進撃する。北アフリカの砂漠でも、ロンメルが攻勢を再開し、エジプトの征服も見えてきていた。
 しかし、北アフリカには東欧方面を重視したヒトラーが兵力増強を拒み、11月にエル・アラメインでモントゴメリ将軍が率いる連合軍から大敗北を喫して、これが終わりの始まりとなる。
 そして、第二の決定機な戦いが南部ロシアの雪の雪原で始まる。1943年2月、スターリングラードでソ連軍に包囲されたドイツ軍は、降伏することなく最後の一兵まで戦えという最高司令官の冷徹な命令に従い、30万人近くの征服軍の多くが死に、命拾いをした10万人ほどが収容所送りとなって壊滅する。収容所から生きて再び祖国の地を踏めたのは、このうちたったの5千名だったという。

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(攻防終結後のスターリングラード 1943.2)

 昼食は、1年3か月ぶりに、「韓丼山形あかねヶ丘店」にて。
 オープンほどなくして入店した前回はかなり混雑していて、店員のオペレーションもひどいものだったけれども、今回はあの喧騒は去り、開店直後の11時過ぎはガラガラで、食べ終わるまで客は自分一人だった。大丈夫なのか?
 これを食べようと決めて入店した、ビビンバ+キムチ、650+90円。石焼きのメニューもあるが、何度か食べているうちにビビンバは石焼きではなくノーマルな形で味わうほうがおいしいということに、最近気づき始めたもので。
 いろいろな具材が標準装備されているが、キムチ追加は味が深まり、自分にとっては正解だった。カルビの追加は値がかさむだけなので、それは必要なし。付随のコチュジャンをこれでもかとかけ回して食べるのが自分流。ぐりぐりと混ぜれば全体に赤みが増していき、これはうまいこと間違いなしと思えてきて涎が出てくる。濃いめの味といい辛さは、下の瞼にほのかに汗を滲ませる。ボリューム的にはもう1~2口欲しいなといったところ。このぐらいにとどめておくほうが、消化器官にはいいだろう。
 去年の夏には6月半ばから期間限定で2種類の冷麺を提供していたけれども、今年もあるのかな。あったならそれも食べてみたいと思う。

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(「韓丼山形あかねヶ丘店」のビビンバ+キムチ)

 その後は、飲料などの買い物をして、母がよく散歩をしていた近くの河川公園に行ってみる。
 家に戻ったときにはそこをまた歩きたいというのが母の願望なのだが、満足に歩くことができない高齢者にとってその経路がどの程度歩くのに適した場所なのかを確認するためだ。階段こそないものの、緩やかながら長い坂があって、杖で歩くにはいいかもしれないが、歩行器で歩くのは厳しいと思う。車に轢かれる心配はないけれども、人がほとんど通らないので、一人で歩いていて何か不測の事態があったりするとまずい。それよりも、その公園まで歩いていけるかということのほうが問題かもしれない。

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(家の近くの河川公園から蔵王山系の竜山を望む。いい天気だ)

 午後、夜と、空き時間はひたすら読書をして、「第三帝国の興亡4」を90ページ余り読んで読了。読了は22時半。
 眼が疲れたしもう寝ようと、23時半消灯。

2021.06.03 20210602 水
 5時に一度目が覚めたが、次に気がついたのは6時半。もう少し寝ていようとうたた寝し、7時前にようやく起床。雲の厚い朝だ。8時台には小雨も降る。
 都心から離れた山の中にある超近代的な私立大学のセミナー棟に2週間ほど合宿して、何かを学んでいる夢を見る。集中して学ぶにはいい環境かもしれないが、都内の下宿から毎日通う気には到底なれない距離と場所で、自分なら間違いなく通学しなくなる。だが、このセミナー棟で暮らせるのならば、半年ぐらいは遊学気分でここにいてもいいかなと考えているのだった。好きな離島に長期滞在するようなものだろうという発想で。

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(okinawa-image(座間味島))

 水曜恒例、母の入居施設に届け物。11時前に着くと、玄関のソファですでに待っている。
 言うことは相変わらずで、心筋梗塞で胸が痛いの、頭の血管が切れそうな頭痛がするだのと、自己診断に基づくイタイイタイ攻撃を仕掛けてくる。だが、どこの医者に連れて行っても、血圧、心電図、レントゲンなどの検査結果は常に良好なので、これ以上医者に行っても意味がないですよとしか、こちらは思えない。余計なことを言い足すとしたら、あちこちの身体の痛みはすべて、自分の心から生じているものだ、ということだろうか。

 何も悪いことをするのではないからちょっと玄関の外に行ってみたいと、建物から出ようとする。悪いことをしたために入っている施設ではないのです。悪事を働かなければ規則を無視して何をしてもいいわけではないのです。さあ帰ろうというこのような行動は、心身障害者福祉施設に行けば入所者によく見られることでもあったりする。

 家に持っていかれた電話を早く戻してほしいと言われる。しかしそれは、息子にではなく施設に言うべきことだ。電話を撤去したときに母が同意したのは、しばらくの間は施設の事務室で電話を預かってもらうということだったのを忘れたか。そんなことはもうすっかり覚えていず、母の頭の中では、業を煮やした息子が強引に持って帰ったきり二度と返すつもりはないということになっているようだ。
 まったく心外なことだ。筋違いな方面へは訴えず、自分で施設を説得せよ。「電話もそろそろ卒業しようかな」と言ったのは自分だったろうに。

 会って話すたびに、結果としてこちらがいやな思いをすることになるのは変わっていない。電話が無くなったために、この2週間ほどはそんな言いぶりを聞かされることが減ったので、こちらはこわばった肩の力が多少なりとも緩和されてきたが、家族に代わって毎日文句ばかりを聞かされる職員たちはもっといやな思いをしているのだろう。

 この日の昼食は炒飯と決めている。しばし検討して、桜田東の「栄幸亭」をセレクト。
 チャーハンとジャンボギョウザ、650+350円。
 チャーハンは、フライパンの上で長めの時間をかけて調理され、パラパラになって登場。卵の黄色、ネギの緑、福神漬の橙色がきれい。角切りのチャーシューの存在感も大きく、出色の出来栄えだ。塩味が強めだが、それは味がはっきりしているとも言え、個人的にはある程度歓迎すべきことだ。量もきっちりある。
 少し遅れて配膳されたジャンボギョウザは、その名のとおり大きいのが5個で、立派。餃子は点心でいいのだという他店にみられる安易な考えはさらさらない模様だ。具だくさんで、一つひとつがずっしりと重く、大きいし熱いしで一口では食べられないため途中から箸で2つに切り分けて食べる。栄幸亭で食べるならこの餃子は外せないだろう。
 というわけで、1,000円の価値は十分。ごちそうさまでした。

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(「栄幸亭」のチャーハンは出色だった)

 この日の株式取引は、持ち株ベースで言えば比較的大きな動きとなった。自動車と空運、さらには金融、電力などでの持ち株数の多い銘柄もしっかりで、全体としての評価額が2%以上アップした。この間、電通、ANA、日航の一部を売って小利益を確定する。
 この数か月間に取り組んでいるショートレンジでの売買はけっこう奏功していて、大きくはないけれども日々の小遣い銭程度なら十分に賄える利益を出している。大儲けはない代わりに長期間保有することでの損害リスクも低減され、マインド的にも負荷が少ないのがいい。幸いにして日中に市場動向を確認する時間を取れる立場にあるので、このような危険回避の小利益主義をしばらくは堅持していこうと思っている。

 夕刻の入浴ではみっちり汗をかいて、というか、いつもと同じ時間だけ湯に浸かると外気温が高いためか汗が止まらず、思惑以上の減量をすることができ、その分冷たいチューハイをおいしく飲むことができた。
 この日の最高気温は28.5℃まで上がり、暑い夜となったので、今夜から部屋着を半袖Tシャツと短パンに替えてみる。そうしても寒く感じない。もう6月なのだものな。

 午前のうちから、全5巻の最後となる「第三帝国の興亡5 -ナチ・ドイツの滅亡-」(W・L・シャイラー著、井上勇訳、東京創元社、1961)を読み始める。
 第5巻は、はじめのページから記述が暗い。ナチスが創り出そうとしていた「新秩序」なるものがいかに残酷で、身勝手で、容赦のないものであったかが、連綿と記されている。支配した地域の資源を搾取してドイツの利益のために使い、支配した住民をドイツ民族の奴隷とし、第一にユダヤ人、そして東欧の多くのスラブ族を根絶やしにするというのだった。これをこの日は60ページ。

 ほかには、「沖縄 若夏の記録」を50ページ読んで読了。1997年初版のものを2016年に文庫化したもの。なんとなく既視感があったので調べてみると、この初版を2015年の段階ですでに一度読んでいたことがわかる。

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(「沖縄 若夏の記録」の著者大石芳野と、その初版本(中央)と文庫版)

 24時前に消灯。

2021.06.04 20210603 木
 昨夜の寝つきがよくなかったためか、起きたのは7時過ぎ。外はピーカン。さあ、今日も暑くなるぞ。
 起きるのが遅いので、カキモノをしてブログの記事公開をしているうちにもう8時半。9時に開く株式市場に向けてのタマ込めをして、ようやく日頃のペースに追いつく。
 持ち株の株価はけっこう上げ下げがあり、うまくいったものとそうでないものと。早いうちにいい値で売れたのと買えたのとがそれぞれ1本ずつ、もっと上かりそうだと踏んで途中で指値を引き上げたために買えず、その結果終値では下がってしまったものが3本ほどあった。

 昼食は、6か月ぶりに鳥居ケ丘の「お食事処北海」へ。暑いので冷やし系だな。
 冷やし中華を大盛りにして、970円。平皿ではなく大盛り用のラーメンどんぶりにて登場。芥子が付いていなかったのでおばさんにお願いして小袋入りのそれを持ってきてもらう。
 一見するだけで、多い。だが、食べ始めると自家製麺がおいしく、それを大盛りで食べられるのがうれしい。キュウリ、錦糸玉子、トマト、刻み海苔、茹でモヤシ、チャーシュー、メンマ、擂り胡麻などに加えて、ひらひらの紅生姜があしらわれているあたりにキュートさを感じる。酸っぱいつゆもたっぷりあって、ついどんぶりを持って啜りたくなってしまった。さすが、北海。いい仕事をしている。

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(「お食事処北海」の冷やし中華)

 その足で実家へと向かい、久しぶりに庭の草取りをする。1時間半ほど格闘してたちまちバテてしまう。持久力が大きく落ちていることをはっきりと自覚させられる。とても一日では終わらず、今日はこの程度で勘弁してやると庭に向かって言い捨てて作業終了。たいして広い庭でもないのに、半分も片付かなかったのではないか。
 近いうちに必要な物品を揃えて再度臨む必要がある。まずは除草剤だな。ドクダミをはじめとした雑草を根絶やしにしてやろうではないか。ほかには剪定鋏と枝切り用ノコギリを持って行って、通路を塞ぎ始めている庭木の枝をバサバサと落とそう。おれはナチスのSSだ。情け容赦なく草どもを殺戮し、枝を叩き切って、実家の庭の「新秩序」を実現してやろうではないか、フフッ。ほかに、窓の隙間を塞ぐガムテープ。浴室のタイルの崩落が始まっていることに気づき、ショックを受けたが、これはどうしたらいいのだろうか。

 14時過ぎに、家に戻る。冷たい飲み物をぐびぐびといきたいところだ。よーし、それでは――。時間的に少し早いけど、こうなりゃビールしかないでしょ。明るいうちから飲めるのも、隠居組の特権だからね。
 冷蔵庫に入っていた木内酒造合資会社(茨城県那珂市)製の「常陸野ネストラガー」とアサヒの発泡酒の2本をたて続けにやっつけてしまった。ああ、んめぇっ! サイコーじゃん。
 飲み終えて缶の底を見ると、ネストラガーは賞味期限がとっくに切れていた。しかしそれでもうまかったし腹痛などもなかったから、問題はない。

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(木内酒造合資会社の常陸野ネストラガー)

 疲れた後に酔ったりしたらどうなるかは火を見るよりも明らかで、あ~あ……と、ちょこっと横になったらもう眠りへ。昼寝ってどうしてこう気持ちがいいんだ。これもまた、隠居組の特権なのだろうな。

 昼寝から目覚めたのは17時過ぎ。アレマ、早く風呂の準備をしないと。
 すでに飲んで体内に水分を蓄えているのに、昼の作業で汗をかいたからか、入浴前体重は76.2kgといつもよりも0.5kgほど少ない。でもって、暑い日なのにいつもと同じくらい湯に浸かってしまったから、入浴後体重は大幅に落ちて74.6kgとなっている。あん? でもこの体重計、ヘンなんじゃないの。いくらなんでもそれは減り過ぎだろう。なんだかこの長風呂のせいでまたもやぐったりしてしまったなぁ。

 19時半頃から改めて正規の飲み方(?)を始め、さらにくなくなになってこの日はもうつかいものにならなくなってしまう。
 ドイツ本も読めず。第4巻まではドイツ軍の電撃戦のような快速ぶりで読んできたのだが、ここに来て進撃がピタリと止まる。ドイツ軍と同じで、ソ連の厳しい冬を前にしているような感じか。
 22時半には床に入って、くったりとしているうちに眠りへ。

2021.06.05 20210604 金
 朝方に右足のふくらはぎが攣って目が覚めるが、昨日の労働の疲れが十分に取れていないことはわかっているのでそのまま眠り、起きたのは7時半と、最近にない寝坊となった。
 雲が厚くて外はどんよりしているし、強めの雨と時折舞う風も。現役時代、こんな日は仕事に行きたくなくなるのが常だったが、もう仕事には行かなくてもいいんだもんね。

 この日も昼食は冷やしラーメンでいこう。清住町の「麺陣屋六兵衞」を1年3か月ぶりに再訪して、冷たい中華そばの大盛り、720+100円。
 冷たい中華そばとは言っても、これは豚肉ではなく鶏肉チャーシューを使っているので、このあたりで言う鶏中華のカテゴリーなのかな。でも、スープのダシは鰹節や昆布の風味が強く感じられて、和風ラーメンっぽい味わいになっている。
 ぷりっとした細麺は、卓上にあった説明書きによれば酒井製麺所の無添加特注麺であるとのこと。麺量は多く、多分2玉を用いていると思う。特盛り180円を頼まないでヨカッタ。
 トッピングされていたおいしい梅干しは、寒河江市のブランド梅・谷沢梅の自家製。サイドの椎茸と切り昆布の炒りものはサービス。いろいろと材料に凝っているので単価は高めだが、それも納得できるおいしさだった。

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(「麺陣屋六兵衞」の冷たい中華そば)

 午後は、沖縄の画像収集。
 そして、ようやく午後からドイツ本「第三帝国の興亡5」の読書を再開。この巻のはじめの90ページほどはユダヤ人、スラブ人の“処分”についてのくだりが鬱々として続いていて、どうしても読み進む速度が落ちてしまう。
 オラドゥール・シュル・グラヌというフランス、リモージュにほど近い村では、1944年6月10日、ナチス武装親衛隊による大規模な虐殺が行われ、当時村にいた村民のほぼ全員が殺され、村は一日にしてゴーストタウンと化した。その廃墟は、ヒトラーの欧州新秩序の記念として今もそのまま残されているという。
 続いて、イタリアのムッソリーニの没落について。ファシスト・イタリアのドゥーチェも、1943年頃になるとすっかりヒトラーの操り人形と化しているのだった。

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(オラドゥール・シュル・グラヌ)

 母の入居施設から、今日コロナの1回目のワクチン接種が終わり、副反応もなかったとの電話連絡があった。2回目は6月25日頃になりそうだとのこと。これが終われば、母の所望している家への一時帰宅もある程度はスムーズにできるようになるのではないか。
 また、一時撤去している電話機については、戻してほしいと訴えられているが、今戻してしまうと元の木阿弥になってまたかけまくってしまうだろうから、もうしばらくは預かっておきたいとのこと。それには異存はない。どうしてもかけたいときには、撤去時の約束どおり事務室からかけるようにすればよく、そういうことはまだ一度もないのだから。そして、返せ戻せとパニックになるようなことがあれば、その時にまた考えましょうということになった。
 毎日何度もやってくる電話コールに怯えていた2週間ほど前のことを思うと、今の静かな毎日の気持ちの安らぎようといったらない。あんなひどい状態が続くのであれば、世の中から電話なんて無くなったほうがよっぽどいい。こちらだってもう、穏やかに暮らしてもいい齢になれたのだから、どうかそうさせてくださいよ。

 どうも喉が渇いていけねえ。デスク上にあるペットボトルのドリンクの減りが速い。では今夜は、いつもよりも多めに缶チューハイを飲もうか。ストロングの350mlを2本。サッポロチューハイ99.99は酸味が強調されていて、もっと甘いほうが自分は好きだ。まあ、これで十分に酔えてしまうのだから、お安くできている。
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(今夜はサッポロチューハイ99.99のレギュラー2本)

 この日の読書は、「第三帝国の興亡5」を50ページと、「早春 その他」(藤沢周平著、文春文庫、2002)を読み始めて20ページ。これでは少ない。
 23時半、就寝。

2021.06.06 20210605 土
 6時45分起床。もう土曜日の週末か。日が経つのが速いな。

 静かに活動を始めて少し経った9時半頃に、施設から電話が入る。右の大腿部に赤い斑点状の湿疹ができて痒がっているので、母を皮膚科に連れて行ってくれとのこと。また医者か。施設から行けと言われれば素直に行くが、どうせ前回と同じ乾燥肌なのだろう。
 というわけで連れて行くのだが、誰かの支えなしではほぼ歩けず、家の近くの河川公園を散歩したい、スーパーに買い物に行きたいなどの願望は到底叶えられそうにない。大きくもない個人病院内を一人で歩くのも無理。タッチ式自動ドアの開け方やエレベーターの乗り方がわからず、暗い迷路のようだと立ち竦む。
 話していても、以前言ったことは覚えていない上に、内容は必ずしも現状と合っているとは限らず、聞いているほうは何を信用していいのかわからなくなる。たとえば、目薬が切れそうだから病院からもらって来てくれと書かれた3日前のメモのことを確認すると、目薬はまだある、そんなメモは入れた覚えがないと言う。こうなればもう、言うことに従って右往左往するよりも、すべて聞き流してしまうのが正解だと思えなくもない。

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(okinawa-image)

 厄介な用務から解放されたのは12時半。腹が減ったな、どこでもいいから混雑を避けて腹を満たしたい。ということで、そういうときの強い味方、「松屋山形深町店」を7か月ぶりに訪問。
 王道、牛めしの大、430円。牛肉の脂のしつこさがしっかりと堪能でき、大盛り、味噌汁付きでこの価格なら安いと言っていい。熱々だし、味は卓上の七味やバーベキューソースなどを使って調整できるし、好物の紅生姜は好きなだけ使っていいしと、お得感も随所にある。他店の半値程度なので懐にもやさしいし、これで十分満足できちゃうな。

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(「松屋山形深町店」の牛めし大)

 夜は、飲みながら東京五輪に向けたサッカーU-24国際親善試合のガーナ戦を観る。
 堂安、久保、相馬、上田、三苫の華麗なシュートがビシビシと決まり、観た甲斐がある。ガーナを相手にこのレベルのゲームメイクができるのであれば、本番の五輪ではいいセンいくのではないか。

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(U-24のガーナ戦。久保建英がこの日2点目のゴールを決める)

 遅ればせながら酔いが醒め始めた頃からドイツ本の読みを本格化させ、23時半まで読んで、「第三帝国の興亡5」を70ページ。
 就寝は日が替わってからとなる。

2021.06.07 20210606 日
 疲れが取れている感じがせず、怠惰に眠りを貪って、7時45分起床。このだるさは何なのだろう。

 今日6月6日は、1944年に連合軍によるノルマンディー上陸作戦が行われた、77周年の日だ。最終的に200万人近い兵員がドーバー海峡を渡ってフランス・コタンタン半島のノルマンディー海岸に上陸したもので、歴史上最大規模の上陸作戦とされている。

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(ノルマンディー上陸作戦 1944.6.6)

 その時のことをちょうど昨夜から読んでいて、この作戦によって敗勢が明らかとなったドイツでは、ヒトラー暗殺未遂事件が起きている。
 7月20日、東プロイセンの総統大本営ヴォルフスシャンツェ会議室において、シュタウフェンベルク大佐が爆弾を忍ばせた鞄を机の下に置き、爆発させた。室内の数名が死亡したものの、ヒトラーは軽傷を負ったのみで助かった。
 ベルリンの国内予備軍司令部ではオルブリヒト大将らが「ワルキューレ」作戦を発動させ、国防軍首脳部の人事刷新、戒厳令を発表し、各地の軍部隊にSS、ゲシュタポの逮捕を指令した。ベルリン中心部は陰謀側が一時占拠し、パリやウィーンでもSS将校が逮捕されたが、ヒトラーの生存が確認されると首都警備大隊長が鎮圧側に回ったことなどによってクーデターは失敗に帰した。――というあたり。
 この日は朝からその「第三帝国の興亡5」を読み始めて、70ページ。

 昼メシは熱くないうどんがいい。チェーン店がいろいろあるけれども、近場でいいやと「はなまるうどん山形鉄砲町店」へ。温玉ぶっかけ(中、冷)にちくわ磯辺揚げを合わせ、JAF割引クーポンを使って、430+110-50=490円。初夏にはこういうのがいいんだよな。
 速いのが取り柄のうどんなのに、麺が茹で上がるまで席で待っていてねと5分以上待たされ、ようやく配膳。ほう、爽やかそうで美しいのう。お盆ごと持ってカウンターへと戻り、天かすをたっぷりと、胡麻、七味を施し、天ぷらには醤油をかけてカスタマイズ。あ、擂り生姜を忘れた。
 茹で立てのうどんにはものすごい弾力があって、美味。温玉に切れ目を入れて黄身を溶かせばぐっと味がまろやかになっておいしい。生まれも育ちも東国の田舎者にとっては、出汁はやはり薄めに感じられ、こっちにも醤油を回しかけてくればよかったかもしれない。
 ボリューム的には麺2玉の「中」が適量で、3玉の「大」だと口飽きがしてくると思う。「中」に合わせる天ぷらは1個、多くても2個までかな。

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(「はなまるうどん山形鉄砲町店」の温玉ぶっかけ(中)+ちくわ磯辺揚げ)

 午後は、アマゾン・プライムで映画「ナチス第三の男」(2017、1h59m)を観る。
 第二次世界大戦中、その冷徹極まりない手腕から「金髪の野獣」と呼ばれナチス親衛隊No.2となったラインハルト・ハイドリヒを描いた映画。
 ハイドリヒ(1904.3.7~1942.6.4)は、SS(ナチス親衛隊)の大将にして、SD(保安隊、国家保安本部)の初代長官で、ハインリヒ・ヒムラーに次ぐ親衛隊の実力者。ユダヤ人問題の最終的解決計画の実質的な推進者で、戦時中にはベーメン・メーレン保護領(チェコ)の副総統。
 父は音楽家、母は宮廷の音楽研究者の娘。海軍時代には、のちに国防軍諜報部司令官となるカナリスととても親密な間柄であったという。また、1931年には軍属の娘との交際のもつれから軍法会議にかけられ、海軍を不名誉除隊するが、その軍属は海軍総司令官となるレーダー提督の姻戚だったという。

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(北欧人種系、金髪碧眼、長身のハイドリヒ(右))

 海軍の兵士だったハイドリヒが不名誉除隊を余儀なくされ、党員だった妻の奨めでナチ党に入党。ナチ運動に怒りのはけ口を見つけた男は諜報活動で頭角を現して党幹部へとのしあがり、150万人を超えるユダヤ人虐殺の首謀者として、絶大な権力を手にしていく。
 一方、この抑止不能な男の暴走を止めるべく、チェコ亡命政府によって選抜された2人の若き兵士が、闇夜に紛れパラシュートでプラハに潜入する。待つこと数ヶ月、1942年5月、遂に決行の朝はやってくる。ハイドリヒを乗せたメルセデスが市街地に入り、路面電車の後から姿を現した――。

nazis 3rd man 2 2017
(映画「ナチス第三の男」のワンシーン)

 今夜も増量レベルで飲む。締めは、つれあいが食べたくなって買ってきたうなぎの蒲焼きを載せた小どんぶりで、これがうまい。中国産の養殖物か何かだろうが、山椒の香りが芳しく、穴子めしあたりではその足元にも及ばないだろう。うなぎを食べながら何だけれども、名古屋のひつまぶしが食べたくなった。

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(名古屋で食べた「ひつまぶし稲生エスカ店」の上ひつまぶし 2021.4.17)

 「早春 その他」を20ページ読んで、24時前就寝。