ダイナースクラブ 12年 デラックススコッチウイスキー 1990年代流通 43%
DINERS12 Years old
DeLuxe OLD SCOTCH WHISKY
1990's
750ml 43%
グラス:名称不明テイスティンググラス
場所:個人宅
時期:不明
暫定評価:★★★★★(5)
【ブラインドテイスティング(お猪口)】
区分:ブレンデッド
地域:ハイランド、ローランド中心
蒸留所:不明
年数:10年程度
度数:43%
世界で5本指に入るとされる稀代の名ブレンダーにして、音楽家メンデルスゾーンの末裔、ロバート・メンデルスゾーン氏が手がけたというダイナースクラブの会員向けのウイスキーの一つ。
今回は例のお猪口のブラインドテイスティングで出題されており、テイスティングコメントは簡易的なものとなっています。
飲み口はスムーズで穏やか、ほのかな植物感に、べっこう飴やざらめを思わせる甘さと古酒感が中心のクセの少ないウイスキーで、この時代のブレンデッドに見られる存在感の強いオールドピートやスモーキーさ、熟成したハイランドの華やかなモルティーさといった要素は感じられません。
構成原酒は不明ですが、香味から受け印象は特段ライトボディという感じでもないため、ブレンド向けのローランドモルトやハイランドモルトをベースとしているのかなと。アイラモルトなど、個性の強い原酒は使われていないような印象を受けます。
当時のブレンデッドの系統の一つに見られるタイプで、自分としては物足りないですが、逆にその手のスモーキーさが苦手という方々は楽しめる要素も多いと思います。
万人向けの味と言えるかもしれません。
(テイスティングするロバートメンデルスゾーン氏。恐らくは由緒正しい方なのだと思いますが、溢れ出る胡散◯さから当ブログでは若干ネタ的に扱わせていただいております。)
ちなみに、このブレンドを手がけたメンデルスゾーン氏については、他にもプリンススコッチウイスキーなど、オールドブレンデッド愛好家や昭和の時代から飲んでいる方は見たことがある銘柄を手がけているようなのですが、上記画像を見ると妙にツボってしまうというか、違う何かが心の中に生まれてしまいます。
ただ、ここまで煽っておいて手のひらを返すようですが、完全に色眼鏡見てしまうのは早計。このダイナースクラブのウイスキーシリーズは、グレードによって熟成感などの違いはあれど、総じて同じマイルドでスムーズというベクトルにある味わい。ブームに乗じて誕生した数多ある自称名門の零細ブレンドと比べるとスジは通っており、モルトの比率も多少高い印象。企業の力かブレンダーの力量か、いずれにせよ光るものはあることも触れておきます。
コメント
コメント一覧 (2)
古い記憶ですがトニーズ・バーのマスター曰く、グレングラッサ、と口にしていた記憶があります。その時は21か25年についてのキーモルトだったかと。
真相はわからぬままです。
グレングラッサですか。確かにブレンド向けの原酒を作っていましたし、あまり個性も強くありませんでしたから、この手のブレンドに使われていてもおかしくはないと思います。
ちなみに手元の資料では5年、12年、15年、そして30年があるようです。15年から30年まで随分間があいてますので、他にもリリースがあったかもしれません。
数多ある真相不明なブレンデッドの一つですが、そういうものを前にあーだこーだと楽しむのも、ウイスキーの楽しみ方の一つですね。