OTOTOY EDITOR'S CHOICE Vol.49
OTOTOY編集者の週替わりプレイリスト&コラム(毎週金曜日更新)
ダブ・マスター、内田直之の仕事
すでに各所で話題になっているGEZANの新作『狂(KLUE)』。新たなアルバムでのサウンドの大きな変化といえば、やはりエンジニア内田直之による、アルバム全編にわたるミキシングの効果ではないでしょうか。いわゆるダブ・ミックスによるサウンドの変化は、鋭利なGEZANのサウンドをよりエッジーに際立てせています。(ダブ・ミックスとはなんぞやというのはこちらの記事を。)
レコーディング、ミックス、ライヴなどなどさまざまな形で内田直之がエンジニアとして手がけたサウンドは膨大で、こだま和文、あぶらだこ、Goma And Jungle Rhythm Section、キセル、豊田道倫、パラダイスガラージ、Little Creatures、西内徹バンド、マルコス・スザーノ、アラゲホンジ、田我流とカイザーソゼ、UA、EGO WRAPPIN'、SAKEROCK、在日ファンクなどなど、レゲエやダブはもちろん、ポップなものからハードコア、オルタナ・ロック、ワールド・ミュージックなどとにかく多岐にわたります。
今回は、そんな内田直之の仕事のなかで、エンジニアというよりもある意味でアーティスト的な、ダブ・ミキサーとしての側面をフィーチャー。DRY&HEAVY、LITTTLE TEMPO、OKI DUB AINU BANDと単なる裏方ではなく、パーマネントなメンバーとして在籍する(していた)バンドの音源、もしくはそのリミックス仕事のなかからダビーなトラックをセレクトしました。ダブ・ミックスされることによって強靱になるベース&ドラム、そしてエコー&リバーヴの空間処理、そんなすべてを司る、音楽表現としてのミキシングの妙技をお楽しみあれ!