今春、一番のメロウ本命盤! asuka andoのビター&スウィートなラヴァーズ・ロック・レゲエ——ファースト・アルバムを独占ハイレゾ配信
レゲエのメロウ・サイド――ラヴァーズ・ロック・レゲエやロックステディのスウィートなグルーヴを従えた女性シンガー・ソング・ライター、asuka ando。すでにアプリ・フル試聴でお楽しみいただけた方も多いと思うが、彼女のファースト・アルバム『MELLOWMOOOD』が春風とともに到来。
アルバムには、LITTLE TEMPOや川上つよしと彼のムードメイカーズ、KEN2D SPECIAL、Reggaelation IndependAnce、Tuff Session、cro-magnonといったバンドのメンバーや、エマーソン北村など、レゲエをはじめとするさまざまなジャンルの腕利きのアーティストたちがバックを固めている。
すでにアプリ・フル試聴で話題の本作を、OTOTOYではハイレゾ版の独占配信を開始。表情豊かな彼女の歌声、そして辣腕ミュージシャンたちの演奏の細かなタッチ。これこそハイレゾで楽しむべき音源ではないだろうか? ちなみにアプリ・フル試聴は4月15日まで。買うかどうかお悩みの方はぜひ聴いてみてください!
また彼女の初期代表曲「Jiri Jiri」を収録した、現在では入手困難なミニ・アルバム『dream of you』も同時配信開始。
>>『mellowmoood』がフル試聴ができるOTOTOYアプリのダウンロードはこちらから! <<
待望のファースト・アルバム
asuka ando / MELLOWMOOOD(24bit/48kHz)
【販売価格】
ALAC / FLAC / WAV(24bit/48kHz) / AAC : まとめ購入 2,160円 単曲 250円(税込み)
【Track List】
1. darlin' [intro] / 2. / 3. 月下美人 / 4. TROPICAL DISTANCE / 5. BABY MY LOVE [Extended] / 6. 煙の中のマーメイド / 7. in your pocket [skit] / 8. くすりをたくさん / 9. とにかく / 10. いいのに! / 11. ロマンティックあげるよ / 12. 宝物 / 13. everybody loves the...[outro]
入手困難なミニ・アルバムも同時配信!
asuka ando / 入手困難なミニ・アルバム
【販売価格】
ALAC / FLAC / WAV / AAC / mp3 : まとめ購入 1,296円 単曲 200円(税込み)
【Track List】
1. Jiri Jiri / 2. always fell you / 3. そらのした / 4. Jiri Jiri(summer vacation dub) / 5. always fell you(everyday mambo dub) / 6. そらのした(much more dub)
INTERVIEW : asuka ando
まさに待望とも言えるタイミングで届いた、asuka andoのファースト・アルバム『MELLOWMOOD』。ビター&スウィートなメロディと歌詞、そして足場となるレゲエのリディムは力強くタイトだが、その身のこなしはエレガントだ。淡くも美しい色彩でラヴァーズ・ロック・レゲエを響かせている。
それはどこか昨今のシティ・ポップ・リヴァイヴァルをレゲエを足場に展開したかのような、そんな雰囲気もある。
極上のメロディ、それを描く歌声に捕らえれたが最後、その歌詞も大人の味、また味わい深い。ちょっとばかしあなたの心を「あの日」へと連れていく。さて、あなたはこれを聴いて、誰を思ウ?
インタヴュー&文 : 河村祐介
幸せなときにいい歌かけないタイプなのよね
――まずはサウンドはアプリのフル試聴で聴いてもらうのが一番だとおもうんだけど。全体を通して聴いた感想、まずは歌詞なんだけど、全体的にラヴ・ソングだけど“終わった”恋の歌で、「これからウキウキ」みたいな歌はないよね(笑)。こういうと暗い感じがするけどもちろんそうでもなくて、サバサバしているというか妙な達観もあったりで。
asuka ando(以下、ando) : シンガーの友だちとも話すんだけど「恋を終えていい歌を書きたい」というのはあります。「恋が終わると女性は美しくなる」とかあるじゃない? あれは次の恋に行く時、助走がつくからいいっていう。「絶対きれいになってやる(TBC)」的な自分磨きをしたりする、アレですね、古いですね(笑)。
――アレですか。で、その助走に押されて出たきた言葉のほうがおもしろいと。女性にしろ男性にしろ、いつもキラキラしてるかすげー落ちてるわけじゃないと思うから、そう意味ではすごいリアルっていうか。
ando : 逆にドリカムの「うれしい! たのしい! 大好き!」みたいな歌をわざわざ私が歌わなくていいかなって気もするのよね。
――ストレートなラヴ・ソングでもないし、失恋のどん底とか病んでる系とかでもない。そのどっちでもない達観つうかさ。
ando : うんうん、そこは私じゃなくていいかなと。まわりの女友だち、いまはみんな結婚して子供もいたりする子も結構いるんだけど、いまだに「それは絶対に幸せになれないでしょ」という恋をしている子も本当に多くて。
――ダハハハ。
ando : その人たちの気持ちを…。
――代弁したい?
ando : 成仏させたい(笑)。勝手にね。
――歌にして成仏ね、”いたこ”の口寄せみたいよね。
ando : お寺とかに入りたいもん。いろんな話を聞いて、その思いを歌にして成仏させてあげたい。
――女駆け込み寺、瀬戸内寂聴スタイルだ。じゃあ、意識的にそういう”終わった”恋の歌がアルバムの収録曲、として多くなったの?
ando : うーん、それよりもできたらこうなっちゃうって方かな。昔は「いっしょにずっといようね」みたいなポジティヴな恋の歌も作ってたの。今回のアルバムも新旧いろんな歌があるから、(デモ段階で)そういう曲を一応歌ってみたら、なんか全然乗らなくて。
――でもさ、さっきも言ったけど、終わった恋で成仏っていうけど、怨念がましくもないよね。「心は痛いけど、この痛みもまた恋のいいところかも」っていうかさ。
ando : そうそう。本当にそれなのよね。立ち止まっててもしょうがないから。幸せなときにいい歌かけないタイプなのよね。
――心に秘めて「つらいけど、しょうがないわ」的な感じでおしゃれに済ます悲恋の歌、そのあたりに1980年代の日本のポップスとか歌謡曲のあたりの匂いを感じてしまう。って、ごめん俺が知らないだけで、いまのJ-POPにもあるのかもしれないけど、言葉使いとかそっちの系譜を感じる。
ando : 「恋に落ちて」(小林明子)とかね。子供のときに火曜サスペンス劇場のエンディング・テーマが、それこそ竹内まりあの「駅」とか高橋真梨子の「ごめんね…」とか、自分が過ちおかしている歌とかだったりとか、そういう歌詞を刷り込まれてきたのよね(笑)。
――そこの影響が大きいと。さっき新旧の楽曲が入ってるって話が出たけど、アルバムでいちばん古い曲ってどれ?
ando : 3曲目かな、「月下美人」。
――言葉使いがちょっと古典っぽい感じの曲だよね。
ando : そう和歌調というか。この歌詞に出てくる恋愛が終わった時と、別で友人の彼女が亡くなっちゃうっていうことがほぼ同時にあったときで。去っていく人というところで、どっちもあって。
――なるほど、最新のは?
ando : 一番最後にできたのは「煙の中のマーメイド」。
なるべく英語は使わない。「ベイビー」とか「ダーリン」とか口がさけても言えない
――これは聴き方によっては道ならぬ恋の歌というか… 。
ando : これはね、長くそういうことをしている女の友だちがいて、その子が結婚するときに送った歌があって。
――え、これ? これ歌ったら結婚式でテロでしょ完全にまずいじゃん。
ando : いや、もともとは真逆の歌だったのよ。「あなたと一緒にいたら、もう、なにもいらない」というような。で、曲としてはそういう感じであったの。今回の制作のデモ段階で、裏のコーチに「ベタすぎる!」って。「あなたと一緒にいたら~」みたいなのは使い古されすぎてるって。現実には、その子は幸せになったんだけど、前のつらかったときのことをさかのぼってリリックを変えて作ったのがこの曲。
――「煙の中のマーメイド」の「居心地の良さは / 時の残酷な贈り物」とかさ、なかなかでてこないよね。いまのポップスを聴いてても。阿久悠とかそういうセンスだよね(笑)。ちなみに作詞家とか歌手で一番好きな人は?
ando : 歌い方部門だと、竹内まりや、高橋真梨子とかそのラインは別格ね。あとは、笠井紀美子さんとかになると「洋楽だなー、おしゃれだわー」って感じ。憧れているけど。彼女の作詩をしている安井かずみさんも大好き。あとは荒井由美(呉田軽穂)さんは、完全に好き。
――1980年代以前の日本の歌謡曲、ポップスだよね。でもいろいろ浮かぶ歌詞だよね。俺なんてシャワー浴びながら「わー」って言いたくなることとかを、すごいうまく、美しく歌詞にしてる。
ando : 芸の肥やしっていうか。辛いことがあったら、それをただで済ませたくないっていうか、それを糧にして、それを作品なりにしないと経験が無駄になる気がしちゃう。
――「そうでもしないと、やってらんないよ」と。あと前から思ってたんだけど、今回の「煙の中のマーメイド」とか、あと「jirijiri」もそうなんだけど、わりと、セックスの存在を匂わす歌詞があるじゃないですか。俺がむっつりスケベなだけかもしれないけど、それは綺麗な比喩だったり、ダブル・ミーニングっぽいところだったりで、匂わせてる部分ってあるじゃない? R&Bなんかではよくあるけど。
ando : ああ、そうかも。
――ポップにそういうことを入れ込んでいくってすごく難しいことだったりするから、それはすごいなと。大人なんだから心情風景を描くにそれも含めての場合もあるでしょっていうかさ。別に歌なんだから、クリーンに子供に合わせなくても表現はいろいろありうると思ってて、それができて、わりと爽やかにポップスとして成立させてるからすごいなって。その辺も含めて昔の歌謡曲の歌詞っぽいといか。
ando : なるほど。でもそれは意図として、あると思う。
――ちなみに、今回のアルバムで一番気にいっている歌詞はどれ?
ando : 「ゆめで逢いましょう」はひとつあって。私は、日本のヒップホップも好きで、ラップみたいに時事ネタを歌詞にいれてみたくて。スチャダラパー然り上手にその時のものを入れるというか。2014年とか2015年に作った感を出したかったのよね。たとえば「ゆめで逢いましょう」は「青いふきだし」ってでてくるんだけど、あれはiPhoneのメッセンジャーのことで。
――ああ、なるほど。
ando : それこそ「ダイヤル回して手を止めた」じゃないけど。
――「ポケベルが鳴らなくて」ね(笑)。
ando : そうそう(笑)。でも、そういうものを使わなくなったらありえない歌詞だから。時代感というか、そういうものをあの曲に入れられたかな。
――言葉使い全体で気にしているのは?
ando : なるべく英語は使わない。「ベイビー」とか「ダーリン」とか口がさけても言えない。
――カヴァー以外はね。
ando : そう自分が作る曲はね。自分が「ダーリン」とか書くと生々しくなる。
――普段言ってるの?
ando : いや、言ってないけど(笑)。そういえばダーリンで思い出した! さっき言い忘れたけど、プリンセス・プリンセスが大好き。奥居香さんと、今野登茂子さんも。歌詞も含めて好き。本当そういう意味では未だに、自分の好きなものを偏って聴いてる感じがする。
火サスがあったらエンディング・テーマに使って欲しい
――なんとなく言わんとしていることはわかる。歌詞はそういうルーツに正直というか。とにかく火サスとプリプリと。
ando : あ、「煙の中のマーメイド」は完全に現代に火サスがあったらエンディング・テーマに使って欲しいっていうコンセプトで作りました。
――そうなんだ。ちょうどいいんで、このあたりからサウンドとか作曲の方も聞いていこうかと。レゲエってわりとコード進行とか構成はミニマルだったりするじゃない? たとえばルーツ・レゲエのカヴァーの「Baby My Love」と「煙の中のマーメイド」を比べると後者のメロディ構成とかが複雑で全く違うじゃない。そこが歌詞とともにアルバム全体のシティ・ポップ~歌謡曲っぽさの源泉というか、他もそうかもだけど、「煙の中のマーメイド」は本当に特にそれが躊躇だよね。でも、火サスのエンディング・テーマの路線って考えたら納得というか。
ando : そうね。もともとあった歌詞を逆にしたのもあって、辛かったことも、あんまり重たくなく表現できるかっていうか。この曲はHatayoungに解釈してもらって、もともと私が作ってた展開とかを綺麗にアレンジしてもらいました。Hatayoungも「この曲、変な曲だね」って。
――たしかに、これすごいひっかかりのある曲だよね。はじめに聴いたとき、なにかの歌謡曲のカヴァーかと思ってちょっと調べちゃったよ。さっきの歌詞の色っぽい感じとかも含めて、アルバムの中盤のクライマックスって感じがすごいする。
ando : Hatayoungにデモを渡したあと、一番最初は”アーバンなラヴァーズ”トラックが送られてきたのね。そのあと、リリックを二転三転させていくうちに、こっち方面になってきて。確かにパンチ、ありますよね。
――作曲は完全に仮歌で作る感じ?
ando : そう。でも、この「煙の中のマーメイド」だけ、メロディがあって。
――この展開の? それはおもしろいね。
ando : そう。実は、数年前に別のバンドでやってたデモとなる音源があってそれをHatayoungに託したの。新しくラヴァーズ・ロック解釈なトラックを作ってもらいたくて。さっきも言ったけれど、ダメ出しがあったせいもありほぼ全とっかえして成形して作った唯一の曲。
――作詞作曲の作業密度は、他の曲よりも高いってこと?
ando : そうそう。歌入れの直前までリリックを直してた。
――たしかに、事前にもらってた歌詞なんだけど「時がたち拍車がかかるのね」っていうのが、最終的には「時の残酷の贈り物」になってる。でもこの言葉すごいフックになってるよね。「居心地」ときてメロディの展開とともに「時の残酷の贈り物」ってすごいよね。まさに歌謡曲の世界!
ando : これは、はまりが悪くて、HatayoungからNGが出てそうなったんだけど。そう言ってもらえてうれしいわ!
――歌としての密度の高さがある。これが先行の7インチとかだったら、全く違う印象になったよね。
ando : それは全く違ったかも。実際7インチの候補にはあがっていたしね。
――他はやっぱり前のミニ・アルバムの延長線というのがあって、それも持ち味としていいんだけど、この曲だけ一歩踏み込んだ感覚があったから。
ando : よかった。本当ギリギリまで、リリックの書き直しができないかもって悩んでて、超不謹慎なこととか考えて、どうにかして入れるのやめたいな、くらい思ってた曲だけど、Hatayoungが「時間結構かけた曲だからがんばってやろう」って言ってくれてなんとか。そういうところが出てるんでしょうね。
現場で勝手に飛び入りして仲良くならせて頂くパターンが多いかも
――今回レゲエ系のアーティストが20人ぐらいバック・バンドに参加してるじゃない? しかも、それぞれベースやドラムの構成が違ったりで。全部曲調で自分で采配を?
ando : そうそう。本当にまさにそうで、ドラムでも例えば大石幸司(LITTLE TEMPO / 川上つよしと彼のムードメイカーズ)さんのドラムは「ザ! ロックステディ」っていうイメージでエレガントでしっとり歌いたいとき、ヤギー(TUFF SESSION / Reggaelation IndependAnce)さんのドラムの場合はもっと土っぽくしたい曲っていうか。でも、その逆のパターンがいいときもあるし、そういうところでいろいろ考えました。「いいのに!」は、ベースの糠信晋吾くんが、誰と演奏するのかとかプロデュース的なところを買って出てくれました。ホーンを入れるとか私が考えてなかったようなことを考えてくれて。あとはアルバムを作るにあたって、ここ数年一緒にツアー等も回っているARIくんに色々相談したり、ご意見もらったり。彼はレゲエの人だから本当にありがたい。なので、ARIくんがブルースハープを入れようとか、そういのがあったけど、だいたい自分で好きなように(笑)。
――アーティストの選出は、現場で共演、自分のバック・バンドだったり、客演だったりとかで知り合ったアーティストだよね。つまるところ、アルバム制作で知り合ったじゃなくて、もとから知ってる人っていうことで。
ando : 基本的にそう、現場で勝手に飛び入りして仲良くならせて頂くパターンが多いかも。
――アルバムにはカヴァーが3曲、まずは1970年代のジャマイカのルーツ・レゲエ・バンド、In-Crowdの「Baby My Love」、あとは大貫妙子の「くすりをたくさん」、あとはドラゴンボールの初代エンディング・テーマ「ロマンティックあげるよ」と。ライヴでは南佳孝の「Midnight Love Call」とかもやってるじゃない? このセレクトになったのは?
ando : 「Baby My Love」はライヴでやっていて、みんながいいって言ってくれてたので。あとは他のシンガーさんがカヴァーしていない曲を探していて。まず大貫妙子さんの「くすりをたくさん」を入れたのは、大貫妙子さん、荒井由美さん、矢野顕子さん、細野晴臣さんあたりのカヴァーを入れてみたくて。ちょうど「都会」は先を越されちゃったので(HF Internationalがカヴァー)(笑)。だいぶ悔しくて以前やっていたラジオ番組にゲストで来て下さったときに、「声かけてくださいよ!」ってご本人にお伝えしたくらい(笑)。で、ドラムのヤギーさんから「くすりをたくさんはどうですか?」というメールが届いたの。好きだったし、現場でちょうど聴く機会があって「いいかな」と思って。ドラゴンボールはHatayoungがアニソン好きで、わたしも「クリーミーマミ」やりたいとか、「YAWARA」のKAN作曲の今井美樹「雨にキッスの花束を」とか、あとは辛島美登里の「笑顔を探して」とか。あとはラムちゃんとかもあったんだけど。「ロマンティックあげるよ」がいいかなって。世代的にドンピシャだし。
――「ロマンティックあげるよ」のアンニュイな感じもいいよね。
ando : 聴いてくれた同級生も「あの曲がこうなるって素敵ね」って。
――なるほど、あとはアーティストとしてのプロフィール的なところも。今回のアルバムはスキットなんかを除いて、ほぼ全編レゲエと言えると思うんだけど。ルーツはさっきもちらっとでたけど、ヒップホップなんでしょ?
ando : 幼少の頃は、母が洋楽のヒット曲をずっと聴いてて、マドンナ、マイケル・ジャクソン、スティーヴィー・ワンダー、メタリカ、ボンジョヴィ、カーペンターズみたいな。それと中学ぐらいからストリート・ダンスをはじめたのもあって、TLCとか好きになって、ヒップホップとかR&Bが好きで……あ、それで私、宮沢りえが好きだったの。
――唐突(笑)!
ando : 容姿からなにから、すごい好きで彼女のCDは全部持ってるくらいで、今回もなんかカヴァーやりたかったぐらいなんだけど。小学生のとき聴いたアルバムの中で彼女がラップしている曲があって、後から気づくとあれが私のラップ初体験だなと。
――話戻るけど、時代的にはヒップホップとかR&Bがすごい中高生にも流行ってた時期だもんね。
ando : そうそう。
――レゲエは?
ando : 1990年代後半に、ラガと一緒になっているようなのがあってそのあたりから引っかかるようになった感じかな。で、友だちがヒップホップのパーティをやってたんだけど、仲良かった友だちのDJがその中でレゲエをかけだして。「レゲエ」で踊るの楽しいねって。あとは、当時も歌うのが好きでヒップホップとかR&Bとかのオケで歌ってたりしたんだけど、レゲエのオケの方が日本語がノリやすい感じがして。
――そこからレゲエ方面で歌ってたと。それで「Bob Marley Songs Day」で優勝で表舞台に、と。
ando : 実はあれも3度目の正直で、それまで「Waiting In Vain」「Mellow Mood」、1年空いて「One Drop」で。一番渋い曲で選ばれて(笑)。
——ちなみにレゲエの表現者として好きなのは?
ando : 現存で、ライヴを観て感動したのは、キャロル・トンプソン(UKラヴァーズ・ロック・レゲエの代表的歌手)かな。バンドじゃなくてCDJをバックにした、ラバダブ・スタイルにも関わらず極上の歌いっぷりで、ステキでした。おしゃれでエレガントだったし、レゲエという枠に囚われない素晴らしいシンガーだなと思いました。日本の女性シンガーではPUSHIMさん。特に「I wanna know you」は、ちょうどその頃そういうことがあって、フロアで流れる度に泣いていたな(笑)。LIKKLE MAIさんも大好きで「Love Explosion」(DRY&HEAVY時代の曲)を初めて聴いた時の衝撃は忘れられない。後日MAIさんに「あの時はどういう恋をしてたんですか?」って聴いちゃったくらい。あとは、関西弁のラガマフィンが大好きすぎて、今回参加して下さったBUN BUN the MCさん(「Baby My Love」に参加)、あとはGREEN GREENやNG HEAD、NANJAMANの大ファン。基本的に、レゲエは関西弁の方が合う気がしています。
――でもさ、作詞もして作曲もして、バンドの采配とかも含めて、なにより、あの歌詞の感覚からして、なんかアイドルの夏のラヴァーズ・レゲエのシングルとかプロデュースして欲しいんだよね。絶対いいのができる気がする。
ando : 私も、「煙の中のマーメイド」とかを、ちょっと舌ったらずのかわいい子とかに歌ってもらいたいのよね。
――だよね、日本の歌謡レゲエとかって『RELAXIN' WITH JAPANESE LOVERS JAPANESE LOVERS』でコンパイルされているけど、アイドルの楽曲とかでもいいのがあるよね。
ando : 結構、アイドルにそういう感じで、あえて生々しいこと歌わせたいっていう。
――ああ、でもそういうのあるよね、中森明菜の「セカンド・ラヴ」とか実際本人が17歳だったりとかさ。
ando : あ、そうなんだ。そういう感じのやりたい。やりたい! 募集中。カヴァーしてもらうだけでもいいから。そっちが売れちゃったりしてね。それでも全然いいわ~! 超やりたいです。
――あとは夏はライブで。
ando : ですね。都内も含め、5月は関西方面、7月は函館や仙台あたりあるので、現場でぜひ。現場はもっと上手になりたいし、フェスなどにも呼ばれるようになりたいな。ご連絡お待ちしております!
――アイドル・プロデュースもね!
RECOMMEND
asuka andoの本作にも参加のエマーソン北村の、長いキャリアにして初のソロ・アルバム。元MUTE BEATのメンバーで、斉藤和義、キセル、シアターブルックら様々なアーティストを支える彼による、1990年代ダンスホール、アンビエント、スカ、パンクまで、グルーヴィーなロックステディ・オルガンが炸裂する一枚。
レゲエのリディムをベースにしつつも、ジャンルを飛び越し、最高のサウンドを提供し続けるリトルテンポ。リトテンのアルバムでは初といっていい本格的な打ち込みのトラックも導入など、味わい深い名曲が揃ったアルバム。
LIVE INFORMATION
酒場音楽祭 “大宴会”
2015年4月10日(金)@渋谷WWW
PROFILE
asuka ando
2003年、ダンスホール・バンド、Home Grown主催のコンテスト〈Bob Marley Songs Day〉で優勝。数々の客演、コンピ盤参加を経て、初のソロ作となるミニ・ アルバム『dream of you』を自主制作で発表。翌年には代表曲「jiri jiri」をJAZZY SPORTより 7インチでシングル・カット即完売(御礼!! )。同年、ギタリスト松本“ARI”龍一(Reggaelation IndependAnce)とアコースティック・ライヴや作品制作を開始。年間100本近いライブを精力的に重ねる。並行して、松本“ARI” 龍一を中心に、ドラマーの大石幸司(LITTLE TEMPO)やYaggy(TUFF SESSION)、ベーシストのMAH(GREEN MASSIVE)などと変則メンバーのバンド・セット・ライブも多数敢行しており、近年は岡山、大阪、名古屋などツアーも実施。2014年、コンピ盤「RELAXIN' WITH JAPANESE LOVERS VOLUME 5 JAPANESE CITY LOVERS COLLECTIONS」に「jiri jiri」が収録。自主企画イヴェントも積極的に開催。また、しゃべって歌えるDJ(セレクター)としても都内各地で活動中。