OTOTOY EDITOR'S CHOICE Vol.140
OTOTOY編集者の週替わりプレイリスト&コラム(毎週金曜日更新)
紅白歌合戦2021大予想!
今年も、間も無く年末である。年末の日本の一大行事といえば、やはり紅白歌合戦。早速、本日司会者のテーマの発表が行われた。僕は毎年毎年紅白歌合戦の出演者を予想をしているのだが、今年は初出場予想がなかなか難しい。有力候補が多いからである。
思えば、2020年の初出場は、櫻坂46、JUJU、東京事変、NiziU、BABYMETAL、milet、YOASOBI、瑛人、SixTONES、Snow Manであった。かなり手堅くいったなという印象である。これはコロナ禍で無観客ということもあり、粛々と行っていこうという判断なのだろうと思う。JUJU、BABYMETALに関していえば、しっかりこれまでの功績が認められている感じだが、もっと早くに出すべきだったとも思う。櫻坂46は初出場といえば初出場だが改名というパターンだし、東京事変も椎名林檎が「2020年は東京事変という名義で出た」とも言える(ちなみに、2016年の紅白には椎名林檎という名義で東京事変のメンバーが演奏していた)。全体を見ていくと大冒険をした感じはしない。ある意味王道の紅白である。しかし、王道の次はオルタナの時代がやってくるのが世の常である。となると、昨年は守りに入っていた分、今年は攻めの年になって新しい風をどんどん入れてくるのではないだろうか。
今年の予想の筆頭に上がるのは、やはりAdoの “うっせえわ” だろう。タイトルの通り、守りに入っていた空気をぶっ壊す、攻めた楽曲である。ちびっ子や高齢の世代にも浸透した2021年を代表する大ヒット曲だ。どのような演出がなされるかは、まだまだわからないが、去年のGReeeeNのようなヴァーチャルな感じでの出演を期待している。また、ヴァーチャルの世界を舞台にした、映画「竜とそばかすの姫」も今年の大ヒット作。名義はmillennium paradeと、Belleだが、中村佳穂のようなアーティストが出演する紅白は音楽業界的にも非常に重要な年になるだろう。確度は低いかもしれないが、鬼滅の刃と同じくジャンプ原作のアニメ「呪術廻戦」の主題歌 “廻廻奇譚” も予想に加えておいていいだろう。アニメ枠ということでまとめて登場するのではないか、という危惧も若干あるが。
また、今年のはじめ、「風の時代」という言葉が一瞬流行ったが、J-POPシーン的には「藤井風の時代」だったと思う。昨年から着実にファンを増やし、このタイミングで紅白に出れば、一気に多くの人の心を掴むことになるだろう。ドキュメンタリーで密着が行われるなど、NHKからの視線も熱い。また、そう考えるとNHKで生放送特番が組まれたKID FRESINOの出演予想もできる。紅白では司会の経験もある松たか子、そして星野源のサポートとして何度も出演経験のあるSTUTSを加え、ドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』の主題歌 “Presence” を歌うのではないだろうかと密かに期待している(ドラマファンとしては、全ラッパーと元夫たちにも登場してほしいが、さすがにNHKなので難しそう。NHKなので) 。
ヒップホップの文脈でいえば、オリンピック閉会式でのDJ松永のプレイも話題となったCreepy Nutsも予想には上がってくる。人気実力ともに申し分のない2人だが、気になるのはDJ松永のトーク。テレビやラジオのトークは、爆裂おもしろいのだが、やはり危なっかしすぎる。そこで、ブレーキ役+安心感の担保としてポップスター菅田将暉が必要だというNHK側の判断から、彼とのフューチャリング楽曲 “サントラ” が披露されるのではないかという予想をしている(もちろん、2人での出演も見たい)。菅田将暉といえば、彼が出演した映画「花束みたいな恋をした」のインスパイアソングで話題のAwesome City Clubの “勿忘” もあるのではないかという気がしている。また、若者も中心にチャートにランクインし続けている優里の “ドライフワラー” も予想としては固い。オルタナ紅白になると予想はしたが、この辺はNHKとしては外してこない気はする。
そして、初期から追っているOTOTOYとしては、やはりBiSHの出演にはどうしても期待せざるを得ない。もう、出て当たり前でしょという感覚もある。彼女たちのストーリーは、きっと多くの人々に希望を与えるだろう。本当にドリームを掴み取って、そこまで行ってほしい。
最後に、初出場ではないのだが、BUMP OF CHICKENの出演予想をしたい。彼らが今年発表した楽曲「なないろ」は、本日大団円を迎えたNHK朝ドラ『おかえりモネ』として愛されてきた。本日、発表された今年の紅白テーマは「Colorful〜カラフル〜」とのこと。きっとリンクしている部分があるのだと思う。2015年は、CDJでの中継という形で紅白感のない出演だったが、今年はしっかり4人全員で演奏してくれることを期待している。
