■ 2度目となるJ2昇格が決定!!!2011年のJFLで3位となって初のJ2昇格を果たした町田ゼルビアだったが、昇格1年目の2012年は7勝24敗11分けで勝ち点「32」に終わった。この年のJ2の残留争いは熾烈を極めて、富山・鳥取・FC岐阜・町田の4チームの争いとなった。最終的には19位の富山と20位の鳥取が勝ち点「38」で、21位のFC岐阜が勝ち点「35」で、22位の町田は勝ち点「32」。わずか1勝差で最下位に沈んだ町田の自動降格が決定した。
降格1年目の2013年はJFLで4位、降格2年目の2014年はJ3で3位。あと少しのところで昇格を逃したが、相馬監督が就任して2年目となる2015年は23勝4敗9分けで勝ち点「78」。36試合で52得点で18失点のみ。1試合平均の失点数は驚異の「0.50」。これはJ1・J2・J3を含めたJリーグ全体の歴代最少記録だった。2代目のJ3王者に輝いた山口とは同じ勝ち点「78」。終盤戦の町田の追い上げは凄まじかった。
最終節で山口のMF平林が後半51分に劇的な同点ゴールを決めたことであと数秒に迫っていた自動昇格は逃したが、大分との入替戦を制して2度目のJ2昇格を達成した。ホームで戦った第1戦は先制された後にエースストライカーのFW鈴木孝が2ゴールを挙げて2対1で勝利すると、アウェイの第2戦は前半にキーパーのGK高原がPKをセーブするなど大活躍。第2戦も1対0で勝利した町田が文句なしで昇格を決めた。
戦力的にはJ1経験の豊富な大分の方が少し上だったと思う。五輪代表に選ばれた経験のあるMF為田を中心とした攻撃陣のポテンシャルはJ2の中でも上位クラス。「個の力」では大分の方が優っていたと思うが、入替戦は町田が2連勝。リーグ戦を4連敗で締めくくった大分とラスト9試合を7勝2分けで突っ走った町田の勢いの差は大きかった。2試合ともに粘り強く戦った町田らしい試合だったと言える。