サッカーコラム J3 Plus+　

J1・J2・J3・日本代表などを幅広くカバーするサッカーコラムです。基本的には毎日更新しています。よろしくお願いいたします。

最近のエントリー (20記事)

　2024/12/19 　【Jリーグ】 18段階の個人別補強の評価 (2024年-2025年オフの移籍市場) (その5)
　2024/12/22 　【Jリーグ】 18段階の個人別補強の評価 (2024年-2025年オフの移籍市場) (その6)
　2024/12/26 　【J2：補強】「移籍市場の勝ち組」はどこだろうか？5つ挙げてみた。 (序盤戦)
　2024/12/28 　【Jリーグ】序盤の主役はこの5つ！J1移籍市場の勝ち組を紹介！
　2025/01/06 　【Jリーグ】 18段階の個人別補強の評価 (2024年-2025年オフの移籍市場) (その7)
　2025/01/06 　【Jリーグ】 18段階の個人別補強の評価 (2024年-2025年オフの移籍市場) (その8)
　2025/01/07 　【J2編：1回目】全20クラブのオフの補強を評価してみた。 (コンサドーレ札幌編「D-」)
　2025/01/08 　【J2編：2回目】全20クラブのオフの補強を評価してみた。 (ベガルタ仙台編「A+」)
　2025/01/10 　【J2編：3回目】全20クラブのオフの補強を評価してみた。 (ブラウブリッツ秋田編「B+」)
　2025/01/10 　【J2編：4回目】全20クラブのオフの補強を評価してみた。 (モンテディオ山形編「B-」)
　2025/01/13 　【J2編：5回目】全20クラブのオフの補強を評価してみた。 (いわきFC編「C+」)
　2025/01/13 　【J2編】 2024年の順位予想～1：清水、2：千葉、3：横浜FC、4：山形、5：岡山、6：長崎、7：甲府、8：大分、9：仙台、10：群馬、11：徳島、12：秋田、13：藤枝、14：水戸、15：熊本、16：愛媛、17：いわき、18：山口、19：鹿児島、20：栃木～ (最終結果)
　2025/01/13 　【J2：順位予想】 2025年の順位予想バトルの参加者・募集中 (参加者数：56名)
　2025/01/14 　【J3編】 2024年の順位予想】～1：大宮、2：富山、3：松本、4：金沢、5：今治、6：奈良、7：岐阜、8：FC大阪、9：八戸、10：長野、11：岩手、12：鳥取、13：沼津、14：琉球、15：北九州、16：福島、17：相模原、18：YS横浜、19：讃岐、20：宮崎～ (最終結果)
　2025/01/14 　【J3：順位予想】 2025年の順位予想バトルの参加者・募集中 (参加者数：8名)
　2025/01/15 　【J2編】今オフの補強の中間評価～1位：長崎、2位：千葉、3位：仙台、4位：大宮～
　2025/01/16 　【J1編】 2024年の順位予想～1：浦和、2：広島、3：神戸、4：横浜FM、5：川崎F、6：C大阪、7：名古屋、8：鹿島、9：FC東京、10：新潟、11：福岡、12：町田、13：G大阪、14：鳥栖、15：札幌、16：京都、17：柏、18：磐田、19：湘南、20：東京V～ (最終結果)
　2025/01/16 　【J1：順位予想】 2025年の順位予想バトルの参加者・募集中 (参加者数：1名)
　2025/01/16 　【J2編】今オフの補強の中間評価～5位：FC今治、6位：秋田、7位：藤枝MYFC、8位：山形～

　2025/01/16 　【J1：順位予想】 2025年の順位予想バトルの参加者・募集中 (参加者数：50名)
　2025/01/13 　【J2：順位予想】 2025年の順位予想バトルの参加者・募集中 (参加者数：101名)
　2025/01/14 　【J3：順位予想】 2025年の順位予想バトルの参加者・募集中 (参加者数：50名)

お勧めしたいエントリー (15記事)

【J1】 2015年オフの補強ポイントについて考える。 (清水エスパルス編) | | |　

◆ 後任監督は小林伸二監督(徳島)か!?

4勝17敗13分けで勝ち点「25」。散々な成績で「J2降格」が決まった清水エスパルス。シーズン途中に大榎監督の後を受けて田坂監督が就任したが、悪い流れを変えることはできなかった。田坂監督になってからは12試合で1勝7敗4分け。初勝利を挙げたのは「J2降格」が決まった後。監督交代という最大の劇薬もプラスには作用しなかった。田坂監督は今シーズン限りで退任することがすでに発表されている。

後任候補として反町監督や城福監督などの名前も挙がっていたが、現段階では徳島の小林伸二監督の就任が有力とされている。過去に大分と山形と徳島の3チームをJ1に昇格させた経験のある指導者であるが、守備を重視した手堅いサッカーをする監督である。FW白崎、MF石毛、FW北川などアタッカーのポジションに有望な選手を多く抱えることを考えるとクエスチョンマークの付く人事であることは否めない。

もちろん、手堅いサッカーをする監督で、J2の戦い方をよく知っていて、かつ、Jリーグで実績もある。「1年でJ1に復帰するためにはうってつけの人物だ。」という見方もできるが、センターフォワード中心のサッカーをするタイプの指導者であり、若手のアタッカーを育てるのは不得意。どちらかというと個性を殺してしまうタイプの指導者である。今の清水のメンバー構成を考えるとミスマッチのようにも感じる。

「それなりのチームに仕上げる。」という能力は高いので大崩れすることは考えにくいが、ここ数年で様々な問題が噴出してついにJ2降格となった清水がこのタイミングで「繕うタイプの指導者」を招聘することが正しいのか？というと個人的には「No」だと思う。早い時期に「J2降格」が決まって早く新しいシーズンに向けて動き出したいので早く監督を決めたいのは確かであるが、続報を待ちたいところである。

◆ 小林監督のサッカーに欠かせない屈強なセンターフォワード

「監督が誰になるのか？」でオフの補強は大きく変わってくる。特に小林監督の場合、スタイルは確立されているので、「どういうタイプの選手が必要でどういうタイプの選手はあまり必要としないのか。」がはっきりしているので、ポイントを絞った補強が求められる。過去には「4-2-2-2」を採用することが多かったが、相手CBとロングボールを競り合ってマイボールに出来るサイズのあるCFは必要不可欠である。

今夏に加入して13試合で4ゴールという成績だったFW鄭大世については「残留するのではないか。」と報じられている。「全盛期の力は無くなっている。」とは言ってもFW鄭大世はパワフルさがウリ。小林監督のサッカーには合いそうだ。FW鄭大世が残留すればJ2で15ゴール程度は計算できる。一方、28試合で9ゴールを挙げたFWピーター・ウタカについては年俸等を考慮すると退団となる可能性の方が高い。

ここに来て19歳のFW北川がスタメンで起用されており、先の甲府戦(A)でJ1初ゴールを記録した。万能型のフォワードで179センチとまずまずのサイズがあって「日本人の若手フォワードの中では随一と言える潜在能力を持っている。」と言えるが、どちらかというとソフトなタイプ。早い段階から小林監督が求めるCFの仕事ができる可能性は低い。FW鄭大世の年齢を考えても即戦力クラスのCFの補強は不可欠と言える。

◆ エースのFW大前の去就は・・・。

「流出を最小限に抑えること」がJ2降格が決まったチームのオフの最大のテーマであるが、現段階ではDFヨン・ア・ピンの退団が決定しており、エースのFW大前については「J1の神戸がリストアップしている。」と報じられている。FW大前については条件次第か。32試合で11ゴールと数字だけを見ると「及第点以上」と言えるが、本人もサポーターも今シーズンのパフォーマンスには全く満足していないだろう。

2010年オフの主力大量流出の後、懸命にチームを支えてきた選手なのでFW大前に対して思い入れの強いサポーターは多いと思うが、FW白崎やFW北川など若い選手が出てきており、田坂監督になってからはスタメン落ちする試合が多かった点も気になるところ。最近の試合は「FW大前の移籍を見越して若手を積極的に使っている。」という風にも考えられるので、残留なのか、移籍なのか、現段階では何とも言えない。

清水の補強リストに挙がっているのは名古屋を退団することになったボランチのMFダニルソン。近年は怪我が多くなっており、特に肉離れで離脱するケースが多くなっているので怪我の心配はあるが、1対1に強くて中盤のフィルター役になれる選手なので獲得できたら大きな戦力になるのは間違いない。ただ、J1昇格が決まった磐田なども獲得候補に挙げているので獲得競争においてはかなり不利である。

幸か不幸か、中心選手で流出の心配のある日本人選手は決して多くないので、大幅にメンバーが変わることはなさそうであるが、サイドアタッカーのMF村田和は一芸を持った選手なのでJ1のクラブが興味を示す可能性がある。精彩を欠く試合が多くてシーズン途中でGK杉山力にポジションを奪われた五輪代表のGK櫛引は市場価値の高い選手であるが、今オフで他クラブに移籍する可能性はかなり低いだろう。

他には最終ラインであればどこでもこなすDF犬飼に関しては古巣である松本山雅が狙う可能性があるが、期限付き移籍中の選手が多いので彼らの動向も要注目と言える。DFブエノ(神戸)、MF高木純(山形)、MF内田健(愛媛FC)、MF藤田息(愛媛FC)、MF高木善(東京V)、FW瀬沼(愛媛FC)、FW樋口(SC相模原)、MF金子翔(栃木SC)と実に8人が他クラブに期限付き移籍中であるが、その多くが移籍先で存在感を発揮している。

MF内田健とMF藤田息とFW瀬沼の3人は愛媛FCで欠かせない戦力になっており、神戸のDFブエノは出場機会こそ少ないが抜群のスピードを生かした守備面のポテンシャルの高さを評価する声は多い。栃木SCに育成型期限付き移籍中のMF金子翔は戻ってくる可能性が高いが、その他の選手に関しては移籍先で結構な評価を得ているので「レンタル期間延長」あるいは「完全移籍」となる可能性が十分に考えられる。