◆ 停滞したラモス体制2年目のシーズンラモス監督の1年目だった2014年シーズンは13勝19敗10分けで勝ち点「49」。順位こそ17位だったが、残留争いに巻き込まれることなくシーズンを終えることが出来た。観客動員数は2013年が平均4,525人だったのに対して、2014年は平均7,584人。「ラモスフィーバー」を巻き起こしてクラブとして大きく飛躍したシーズンだったが、今シーズンは12勝23敗7分けで20位。不本意なシーズンになってしまった。
一言で表現すると「停滞したシーズンだった。」と言える。開幕前の期待値は高かった。17ゴールを挙げたFWナザリトが退団。札幌に移籍したが、DF高木和(←大分)、DF岡根(←栃木SC)、DF冨士(←北九州)らを獲得。元日本代表のGK川口やMF三都主を獲得した前年のオフと比べると補強はかなり地味だったが堅実な補強で戦力アップに成功。ネームバリューにこだわらない「クラブの本気度」が感じられる補強だった。
開幕前は順調だった。シーズン開幕直前の2月22日(日)に行われた名古屋とのプレシーズンマッチは2対3で敗れたが、後半途中までFC岐阜が2対0とリードしていた。メンバーを大きく入れ替えた後に逆転されたが、選手たちの距離感が良くて、攻守両面で機能性があった。可能性を感じさせるサッカーだったので、「今シーズンのFC岐阜には期待できる。」と多くのサポーターは感じたと思うがうまく事が運ばなかった。
岡山との開幕戦は0対3で敗戦。内容的には決して悪くなかったが、順調に来ていただけにショックの大きい敗戦となった。2節の讃岐戦(H)は1対0で勝利したが3節から痛恨の6連敗。失点数が多くて3対0とリードしながら終盤に4失点して3対4の大逆転負けを食らった7節の東京V戦(A)の敗戦が象徴と言えた。ラモス監督は早い段階で軌道修正を実行。理想を追い求めるのではなくて守備的で現実的なサッカーに戻した。
結果的には「J2残留」を果たすことができた。一時は最下位の22位に沈んでいたので「ラモス監督の早期の軌道修正は成功した。」とも言えるが、準備段階では可能性を感じさせるサッカーを見せていただけに勿体なさも感じる。また、2014年はMF比嘉やFW遠藤純やMF清本といった若手に多くの出場チャンスを与えることが出来たが、今シーズンはそういう余裕は無かった。明るい話題の少ないシーズンになった。