◆ 劇的な形で2014年の昇格プレーオフを制したが・・・。 2014年は18勝14敗10分けで勝ち点「64」。6位と一番下の順位で昇格プレーオフに進んだが、準決勝は後半のアディショナルタイムにキーパーのGK山岸が劇的なヘディングシュートを決めて2対1で強豪の磐田をアウェイで撃破すると、勢いを持って臨んだ決勝戦は千葉に1対0で勝利。下剋上を果たしたが昇格1年目の2015年は4勝18敗12分けで勝ち点「24」止まり。わずか1年での「J2降格」が決定した。
結果だけを見ると厳しいシーズンになったが、1つ1つの試合を観ると他クラブと比較しても大きな差は無かった。手も足も出なかったのは1stステージの16節の広島戦(A)と17節のG大阪(H)の2試合くらい。2ndステージの最終節はG大阪に0対4で敗れたが、前半は山形が試合を優位に進めていた。「紙一重の試合」が多かったので成績以上のインパクトを残したが、目標だった「J1残留」を果たすことはできなかった。
来シーズンは「1年でのJ1復帰」が目標となる。そして「(J1に昇格するだけでなく)J1に定着できるチームを作ること。」が次の目標となるが、冷静に考えると「何年かに1度のペースでJ1に昇格すること」と「J1に定着すること」の難易度は全く異なる。現状で「J1に定着できている。」と言えるのは鹿島・浦和・川崎F・横浜FM・名古屋・広島・新潟くらい。FC東京や柏やG大阪でさえ近年に「J2降格」を経験している。
後者の3チームを加えたとしても合計で10チームのみ。「最近J1を経験している。」となると30チームほどに拡大する。山形の立ち位置を考えると現時点で「J1に定着すること。」を目標に掲げるのはあまりふさわしくない。もちろん、J1に定着できるようなチームになるのがこの先の大きな目標となるが、何度かJ1昇格とJ2降格を繰り返しながら着実にクラブを大きくしていくことが求められる時期と言えるだろう。