はてなキーワード: 人口移動とは
日本社会における共同体の形態は、時代とともに大きく変化してきた。かつての故郷を中心とした共同体から、会社中心の社会、そして現代の「推し活」に至るまで、その変遷は日本人の生活や価値観の変化を如実に表している。本稿では、これらの変化を考察し、各時代の共同体が持つ特徴と、その基盤となるものの変化について探る。
まず、最も古い形態の共同体として、「故郷」に焦点を当てよう。故郷という共同体の最大の特徴は、その「大地」に根ざした不変性にある。人々は同じ土地で生まれ育ち、その土地の文化や伝統を共有することで強い絆を形成していた。この共同体は、地縁・血縁に基づく強固な結びつきを持ち、相互扶助の精神が根付いていた。自然災害や飢饉などの危機に際しても、互いに助け合い、乗り越えていく力を持っていたのである。
しかし、明治以降の近代化と、特に戦後の高度経済成長期において、日本社会は大きな変容を遂げる。地方から都市部への大規模な人口移動が起こり、故郷が担っていた共同体としての機能は徐々に失われていった。その代わりに台頭してきたのが、「会社」という新たな共同体である。
会社は、故郷が担っていた共同体の機能を代替し、終身雇用や家族的経営など、日本独自の特徴を持つ相互扶助を実現する場となった。ここでの結束の軸は「生産」である。社員は会社の生産活動に従事することで、安定した収入と社会的地位を得ると同時に、会社を通じて新たな人間関係を構築した。会社という共同体は、個人の生活を支える基盤となり、そこでの人間関係は時に家族以上に親密なものとなった。
しかし、バブル崩壊後の経済停滞と新自由主義の台頭により、会社という共同体の力は徐々に弱まっていく。終身雇用制度の崩壊や成果主義の導入により、会社と個人の関係性は大きく変化し、かつてのような強固な絆は失われていった。日本人は再び連帯を失いかけたのである。
そんな中で台頭してきたのが、「推し活」を中心とした新たな共同体である。推し活とは、特定のアイドルやアーティスト、キャラクターなどを熱心に応援する活動を指す。この新しい形態の共同体は、80年代のオタクカルチャーとは異なり、より「共同体的」な性質を持っている。
オタクカルチャーが個人の趣味や嗜好を強調し、それが結果的に既存の共同体からの逃避や代替の場として機能していたのに対し、推し活はむしろ個人を再び共同体的な枠組みに引き戻す役割を果たしている。推し活を通じて人々は、共通の関心を持つ他者との連帯感を感じ、コミュニティを形成している。このコミュニティは、かつての故郷や会社が持っていた連帯感に似た役割を果たしているのである。
しかし、ここで注目すべきは、これらの共同体がそれぞれ何に根ざしているかという点である。故郷は「大地」に、会社は「生産」に、そして推し活は「消費」に根ざしている。この変遷は、共同体としての強度が徐々に弱くなっていることを示唆している。
大地に根ざした故郷は、よほどのことがない限りなくならない。生産に根ざした会社も、人が生きている限り必要不可欠なものであり、個々の会社の栄枯盛衰はあれど、会社という制度自体はなくならない。会社を移動することで共同体を失うリスクは最低限担保される。
しかし、消費に根ざしている推し活は、消費するための財がなければその共同体に参加することはできない。財とは個人的なものであり、財を失ったときに補完してくれる基盤はほぼない。生活保護などのセーフティネットは存在するが、それを受給することは推し活に回す余剰がほぼない状態を意味する。
したがって、推し活による共同体は極めて脆弱な基盤の上に成り立っているため、その財を得るために無茶な行為を働きかねないというリスクにつながる。これを読んでいる皆さんの周辺でもそのような現象は枚挙にいとまがないであろう。
このように、日本の共同体の変遷は、社会の近代化と個人主義化の過程を反映している。大地から生産、そして消費へと基盤が変化する中で、共同体の強度は弱まり、個人が抱えるリスクは増大している。
推し活という新しい共同体の形は、現代人のニーズに応える一方で、社会の安定性という観点からは課題を抱えている。今後の社会は、この新たな形の共同体がもたらす利点を活かしつつ、その脆弱性にどう対処していくかが課題となるだろう。
私たちは、これらの課題に対して、どのような社会システムや価値観の変革が必要となるのか、真剣に考える必要がある。消費に基づく共同体の脆弱性を補完する新たな社会的セーフティネットの構築や、消費以外の要素で人々を結びつける新たな共同体の形の模索など、様々な角度からのアプローチが求められている。
日本社会が直面するこの構造的変化は、単なる社会現象ではなく、私たちの生き方や幸福のあり方に深く関わる問題である。共同体の変遷を通じて私たちが失ってきたものと、新たに獲得したものを冷静に見極め、より強固で持続可能な社会の構築に向けて、一人一人が考え、行動していくことが重要だ。そうすることで初めて、推し活に代表される新しい形の共同体と、伝統的な共同体の良さを両立させた、真に豊かな社会を実現できるのではないだろうか。
統計的に見て、日本の地方から若い女性が都会へ流出する傾向は顕著に見られます。以下は、その動きを示す主なポイントです。
1. **人口移動報告**:
総務省の人口移動報告によると、地方から都市部への人口流出は続いており、特に若年層の女性の流出が目立っています。東京都を含む首都圏への転入超過(転入者が転出者を上回る現象)は顕著です。
若い女性(15~29歳)の流出は、地方にとって特に深刻な問題となっています。これは、進学や就職の機会が都市部に集中しているためです。また、都市部は生活の利便性や多様な就業機会、文化的な魅力などが地方に比べて高いと感じられることも要因です。
### 統計データの例
内閣府の「地方創生に関する現状と課題」によると、地方の人口減少は若年層、特に若年女性の流出が大きな要因であるとされています。都市部(特に東京都区部)への流入は続いており、地方の若年女性人口が減少していることがデータで示されています。
総務省の「人口移動報告」によると、毎年多くの若年女性が進学や就職のために地方から都市部へ移動しています。東京都への流入が特に顕著で、これが地方の人口減少に拍車をかけています。
### 地方創生の取り組み
政府や自治体は、地方創生の一環として、若年層(特に女性)の地方定住を促進するための様々な施策を展開しています。これには、地方での就職支援や子育て支援、住環境の改善などが含まれます。
### まとめ
統計データは、地方から都市部への若年女性の流出が続いていることを明確に示しています。この傾向は、地方の人口減少や少子高齢化の一因となっており、政府や自治体にとって大きな課題となっています。地方創生の施策が成功するかどうかは、この人口移動の流れをいかに緩和するかにかかっていると言えます。
https://news.yahoo.co.jp/articles/1e388a9459421bd7f64b2f1f9393e350d58746cd
元データを見るかぎりでは県外流出の深刻度に男女間で9倍もの差があるとは読み取れない。
男性の転入超過が大きい外国人分まで含めて計算しているせいで「8.95倍」という数字が出てしまっている。
日本人のみで見れば1.43倍。(令和5年では1.08倍でほぼ同等。)
さらに、日本人の県外転出数のみで見れば女性は男性の0.83倍(令和4年)なのでむしろ女性の転出は少ない。
性別 | 県外転入 | 県外転出 | 増減 |
---|---|---|---|
男 | 3,954 | 4,821 | -843 |
女 | 2,772 | 3,998 | -1,204 |
女/男 | 0.70倍 | 0.83倍 | 1.43倍 |
性別 | 県外転入 | 県外転出 | 増減 |
---|---|---|---|
男 | 2,770 | 1,724 | 741 |
女 | 1,529 | 1,105 | 291 |
女/男 | 0.39倍 | 0.55倍 | 0.39倍 |
性別 | 県外転入 | 県外転出 | 増減 |
---|---|---|---|
男 | 6,724 | 6,545 | -102 |
女 | 4,301 | 5,103 | -913 |
女/男 | 0.64倍 | 0.78倍 | 8.95倍 |
性別 | 県外転入 | 県外転出 | 増減 |
---|---|---|---|
男 | 3,758 | 4,881 | -1,096 |
女 | 2,811 | 4,015 | -1,184 |
女/男 | 0.75倍 | 0.82倍 | 1.08倍 |
性別 | 県外転入 | 県外転出 | 増減 |
---|---|---|---|
男 | 2,859 | 1,751 | 820 |
女 | 1,950 | 1,130 | 672 |
女/男 | 0.68倍 | 0.65倍 | 0.82倍 |
性別 | 県外転入 | 県外転出 | 増減 |
---|---|---|---|
男 | 6,617 | 6,632 | -276 |
女 | 4,761 | 5,145 | -512 |
女/男 | 0.72倍 | 0.78倍 | 1.86倍 |
https://www.pref.toyama.jp/sections/1015/lib/jinko/index.html
10年ぶりの消滅自治体騒ぎでまた議論を呼んでるけど、やっぱり本当に議論すべきことは語られない
自治体単位で消滅するかどうかなんてのは、今回の結果でも分かるように変動するものでどうでもいいこと
岸田政権は少子化対策に力を入れるポーズをとっているけれど、子育て支援で急に子どもが増えるなんてことはありえないので、当然に人口は減る
ここで重要なのは、人口が減る中でどうやって社会を維持するかだ
移民とか外国人労働者とか安易な発想をする人が稀にいるが、あれはダメだ
衰退する国にまともな外国人が来るか?
それに外国人は都市にしか来ないから、日本人の底辺層から仕事を奪うだけ
そもそも都市部、特に首都圏は少しくらい人口が減っても問題ないし、なんなら減った方が暮らしやすい
それに対して地方は少し人が減っただけでガタガタになるところが多い
だから、人口が減る中で真に考えるべきことは、都市に集中しすぎた人口を地方に返して、人口が減っても持続可能な社会をどうやって作るかだ
そこで、首都機能移転だ
さらに、そこには政商みたいな税金に集って生きてる人たちや、接待用の高級料亭、施設の維持管理や警備の人など、とてもたくさんの仕事がついてくる
だから、省庁ごとに違う地方に移転すれば、かなりの人口移動になる
今の時代は通信技術の発達で離れているからといってそこまで困ることもない
むしろ災害発生時のことを考えれば政府拠点が分散していることはリスク分散になる
国会は、それも分散してオンラインで繋いだ形にするか、巡業制にするか、どちらでもいい
ただ、どの分散首都でも首都として機能するようにしておけば、危機管理上とても有効だろう
問題は、どこに移すかだ
ここは大変な争いになるだろう
そこで、増田のみんなにも、どこにどの省庁を移すべきか、意見を出してほしい
よろしく頼む
田舎というか街の作り方が適当過ぎて田舎の発展は一企業に任せっきりにしてきた戦後行政の敗北なんだろうな
街をどうやってデザインして維持 or 発展していくってのが基本人口移動によって決めてきたツケだよな
でも経済は(神の)見えざる手によって動かされるから行政だけが乗り出しても駄目だろう
金の匂いをちゃんとさっちする一企業が街のグランドデザインに加担する必要はある
キッコーマソが千葉県野田市に病院作ったりして街をデカくしたとか見るとカリスマが動かすのが一番良いのかねえ
イオングループは「悪しき資本主義の象徴」みたいに扱われているが、やっと黒字という状態でもはや田舎の公共事業みたいなものだった - Togetter
柴田英里
@erishibata
こういうものを見ると、「ジェンダー平等」の目指すものの視野の狭さと薄っぺらさを実感する。都市部高学歴が言うまでもなく前提になっている歪さ、「女子の教育」は重視するが、「男子の教育・社会で置かれる状況」には興味がない感じ
https://twitter.com/erishibata/status/1664873066147753984?s=20
柴田英里
@erishibata
9時間
出典:プラン・インターナショナル・ジャパン『おしえてジェンダー!『女の子だから』のない世界へ』
https://twitter.com/erishibata/status/1664989682000691201?s=20
柴田英里
@erishibata
9時間
「ジェンダー平等(都市部の高学歴家庭の女子が大前提)」のビジョンを提示しているプラン・インターナショナル・ジャパンは、内閣府男女共同参画の学生向けジェンダーパンフレットなども手掛けているので、非常にギルティだと感じています。
https://twitter.com/erishibata/status/1664991206240313344?s=20
以下のように女は馬鹿です。出生率が低い以上、ジェンダー平等はインチキでデタラメ。
出生数で比較しても低い。
こういう屁理屈しか言わないばか、結論がもっと金を出せなんだから狂っている。ゴールポストを変える。ジェンダー平等がおかしいのにカネを出せ。詐欺師だよ。
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東京は少子化してない!? ニッセイ基礎研究所リサーチャーに聞いた
能條桃子さん
1兆6千億円の少子化対策費などを含む東京都予算案の審議が21日、都議会で本格的に始まった。小池百合子知事は「出生率を大きく反転させるきっかけになる」と意気込むが、自治体の少子化対策で合計特殊出生率を指標とするのは適切ではないと指摘する専門家もいる。なぜか。
都の2021年の合計特殊出生率は全国の1・30より低い1・08。前年は1・12で、5年連続で低下した。21年の出生数でみても6年連続で減少。前年より4257人少ない9万5404人だった。
ただ、実は出生数は約20年間で5%減。減り幅は大きくない。都の出生数はこの20年間、10万人前後で推移し、出生数の減少幅は全国で最も少ない水準だ。
「合計特殊出生率をベンチマークにすると誤解が生じる」と話すのは、人口動態に詳しいニッセイ基礎研究所のシニアリサーチャー・天野馨南(かな)子さん。都道府県などは出生「数」を指標とすべきだという。
合計特殊出生率は、15歳から49歳までの女性について、年齢別に子どもが生まれた数を女性人口で割って出生率を出し、それを足し上げて算出する。注意すべきなのは、母数となる女性人口に未婚者と既婚者が含まれている点だ。
東京の場合は1996年以降、女性の転入超過が続く。コロナ禍でも変わらず、東京の転入超過数は女性の方が多い状況が10年以上続いている。
天野さんは「地元にやりがいを感じる仕事や希望する仕事がない、無意識な男尊女卑の価値観に違和感を覚える、といった若い就職期の女性が理想の人生を東京でかなえよう、と多数集まっている」と話す。
住民基本台帳人口移動報告によると、転入超過は20~24歳が大部分を占める。専門学校卒、大卒後に上京した世代で、多くが仕事を理由とした転入とみられる。
地方から東京へ若い未婚世代が流入し、母集団となる女性人口が増えて東京の合計特殊出生率が引き下げられる形だ。
天野さんは「都の出生率の低さには構造的な必然性がある。都道府県間で比べると、出生率と出生数の高低に相関はもはやない。出生率でそのエリアの少子化度合いを測定するのは難しく、現状を表していない」という。
出生数でみると、大阪府は00年に8万8163人で東京に次いで全国2位だったが、21年は5万9780人で、約20年で3割減った。全国平均も約20年で3割減。都の場合は5%減で、天野さんは「東京は全国で最も出生数減少率が低く、『非少子化エリア』1位と言える」と話す。
全国的に出生数を増やすには、①若い女性が地方にとどまり、やりがいを感じられる仕事に就き、結婚して働きながら出産できる労働環境、②東京での出生数をさらに増やす――の2点が重要だと天野さんは考えている。
東京で出生数を上げるには、どんな政策が有効なのか。都が1月に発表した新年度予算案を、天野さんに見てもらった。
大きな話題になった「0~18歳に月5千円給付」については、「メッセージ性は強いが、5千円をどう使うかは親に決定権があり、子どものために使われるとは限らない」と効果に疑問を呈する。
さらに「この大未婚化時代に結婚までたどり着いた層へのご機嫌取り。効果がないとは言わないが、出生数減のマクロ的な原因は未婚化。『5千円もらえるから結婚しよう』と考えるとは思えない」と厳しく指摘する。
天野さんが重要視するのは、若い未婚世代への支援だ。「20~30代が理想のパートナーと出会い、経済力がそれぞれ向上・安定した上で、子どもを持つことを『想像できる環境』を提供することが大事。地方から多くの未婚男女が送り込まれる東京都で、未婚率を下げることが最も有効な対策だ」という。
都の予算案については「1200億円という巨費を使うなら、結婚の前段階の若い男女が交際や結婚に自信をもてる雇用支援に多くを割くべきだ」。
こうした雇用支援策として都が予算化したのは、eラーニングなどで仕事で必要な技術の習得や就職活動を支援する「非正規雇用で働く女性のキャリアチェンジ支援」(2億円)や、仕事の悩みを解消するためキャリアカウンセリングをする「女性仕事応援ナビ」(1億円)、男性が育児休業をしやすい職場環境の整備をした企業に奨励金を出す「男性育業もっと応援事業」(5億円)など。
天野さんは「女性への労働支援はあるものの、親と同居の女性、パートナーがいる女性、または既に安定職を持つ女性を無意識に想定しているように見える。若い未婚年齢層が自立できる雇用応援に限定した施策が見えてこない」と指摘する。
有効な例としてあげるのは、女性活躍に取り組む中小企業への助成金だ。女性活躍推進法では「行動計画」策定を企業に義務づけているが、100人以下の小規模企業は努力義務にとどまり、策定は進んでいない。
都は300人以下の中小企業を対象に、「女性雇用のための設備費用」に最大500万円を助成する事業を行っているが、自由に使える仕組みにはなっていないという。「積極的な中小企業に雇用助成金を出すなどの支援をさらに充実させられるはず」と話す。
企業を巻き込むことも重要だ。未婚の若年層への雇用・労働環境改善に取り組む企業を認定し、公共工事の入札で優遇するなど、企業が制度を利用することで利益を得る施策が有効だという。
地方は言えない
住民はお前の素材じゃねえっつーの
盛り上げるってなんだよ、具体的に言えよ
KPIどこだよ
ん?あー、それ成功してないよね?
え?もう他に知らないの?
ふーん、あ、そう
ブランディングってなんだよ
何を売るの?どこに?
え?できないの?じゃあお前要らないじゃん
戦略っつって語ってるけど思いつきとどう違うの?
売れねえっつーの
差別化どうすんの?
だーかーらー
お前が言ってんのは皆知ってるっつーの
リスクも取らずネットのペラペラの記事しか知らずに語るなっつーの
おう、がんばりや~
ムラの行事に出ろっつーの
畦道に一歩たりとも入るなよ?
風向き見ながら野焼きもするやで~
後からムラハチブサレマシターって言うなよ?
うちのムラの人口が減ったのは昭和半ば、農業と林業でメシが食えなくなったからや
税金でおまんま食べさせてもらってるお前と違って、普通の人間は産業のあるところに行くんや
誰にもそれは止められん
あそこだけで4000世帯食わしとるんや
それは新自由主義とかでなく、リバタリアンやリベラルとかそういう問題何じゃないか?新自由主義っていうのは、フリードマンやハイエクといった経済人のネタであって、政治思想の問題じゃないっしょ。政経一致とか、もはや無理っしょ。
それは、戦後の団塊世代の方が移動はヤバかったよ。街の多様性の低下はテクノロジーと資本家の責任であって、新自由主義は関係ないよ。むしろ、堤譲二とかの西武グループよりは、今のツタヤやユニクロといった連中の方が田舎にとっては、文化を供給してくれたから、すごいと思うけどな。
「大学受験はツタヤとAMAZONがあれば日本のどこでも突破可能」という馬鹿がいなくなるどころか、逆に増えてしまう。ツタヤ図書館では岩波基礎数学選書は全巻そろうことは未来永劫ないだろう。なければ、ないだけの知能しか集まらなくなる。
いま医学部界隈での問題が「センター7割ないやつが国立医学部に受かって、中途半端に努力した連中が私立医学部にいく」という事例が多く見受けられるのだけど、そういう方が問題だと思うよ。
江戸時代に江戸に出てくる連中は、(1)参勤交代による武士階級(2)地方農民の次男三男で職人・商人の丁稚になるもの(3)売春婦として売られた女性、くらいしか思い浮かばない。
(1)は家族帯同は一部の上級者のみ。(2)(3)はそもそも家族をなすことが少ない。
日本人の核家族が一般化したのは、戦前の満州・大連に赴任した官僚・会社員あたりからであったと記憶しています。
また、地方から都会への人口移動が本格化したのは高度成長以降です。
平均寿命が短かったのは主に乳幼児の死亡率が高かったからで、大人まで成長した人は、戦争や災害を除けば、60~70くらいまでは普通に生きていた。
シェンゲン協定ってのは労働者の域内移動の自由を保証するわけなんだけど、この協定に従って、労働者がたとえば出身地への愛情とか所有する家とかの諸条件を一旦無視して、経済的合理性だけで移動した場合、労働者の能力のレーティングに従ってEU域内の豊かな場所から順にアサインされることになるよね。つまりそれは能力の高い人が豊かな場所に住むって意味だ。
このモデルを思考実験で追いかけると、フランスはEU域内において、ドイツに次ぐ富裕国なわけだから、(適当な過程の数字だけど)EU全域統計における能力偏差値56〜53くらいの労働者が集まって住むことになる。もともとフランス国内にいた労働者のうち偏差値57以上の人はドイツに行くだろうし、53未満のひとは新しくやってくるボリュームゾーンの労働者に職を奪われて、それぞれの偏差値にふさわしい国や地域に移動して労働することになるだろう。これがシェンゲン協定の実態だよね。それがこの10年で明らかになったのが今の光景じゃないかな。
つまり「労働者の移動の自由を保証する」協定は、自由が自由競争に連結されている以上、能力主義によって追い出されて職場を選べないという「住居の自由を保証しない」協定になりうる。
もちろん上記のモデルは仮定のものなので色々要素が抜けている。政府は他の様々な政策(福祉や就業支援や移民政策)を通じてこのモデルに手を加え制御しようとするし、生まれ育った地域に対する愛情とかすでに持ってる不動産とか親戚づきあいとか、人口移動(あるいは不動)に対する影響変数はほかにもたくさんある。
フランスは域内では裕福な場所で、それはつまり目指すインセンティブが高い国家という意味だ。この国家の魅力を偏差値的に表現すると55だとしよう。このフランスで、55未満の市民に対する福祉的な政策をしてしまうと、シェンゲン協定は、EU域内から55未満の移民をかき集めてしまう。豊かな国なのに比較的納税額が少ない人をケアすれば、周辺国家から見て弱者をすてる老人ホームになってしまうということだ。これはつまり、フランスにはフランス市民にたいして手厚く福祉をする政策自由度がないことを意味する。
もちろん様々な工夫の余地はある。国籍を取って50年以上たった市民のみが福祉を受けられるとか。でもそれってたぶん欧州委員会に殴られるわけで、もっと細かく様々な方法で差別化するしかない。公務員として古いフランス市民を雇用して慰撫するとか。なんにせよ、EUがない国家に比べて政策の自由度がすごく低いということは理解すべきだ(日本での報道とかコメント見てると、このあたりを蹴飛ばしててすごく不公正な感じする)。
フランスがフランスの豊かさと文化を守るためには、そしてEU内での地位を守るためには、「フランスは金持ち向けの国家であり今後そうする」っていうデザインを取らなきゃならない。その意味でマクロンはその方針に対して忠実ではあったんだよ。でもその方針って「今すでにフランスに居る基準以下の労働者(先程の表現で言えば偏差値55以下の市民)は移動の自由に従って国外へ放出する」ことも意味してて、それがフランス市民には我慢ならなかった。
フランスの庶民や貧困層はフランス国民としてフランスで裕福になる権利があるってリベラルの人は言うかもしれないけれど、でもEU域内での庶民や貧困層(あきらかにフランスの庶民や貧困層より更に貧しい)は、フランスを含むEU域内の自由な場所で、EUの平均程度に豊かになる自由と権利があるわけだ。それはむしろリベラルの人がEU建設時に熱心に主張してた自由と権利なわけだよね。
参考になるか分からんし、別にネトウヨの肩を持つわけじゃないのだが、少しでも経済環境に差があるとマクロで人口移動は起きるよ。
実際EUで同じOECD加盟国内(つまりある程度の経済力、民度、国力はある前提のグループ)でもドイツやイギリス、北欧、スイスみたいな所に南欧から職を求めて移住する移動が起きている。(開きが大きい場合はそもそも様々な理由をつけて門戸を開放しない)
ある程度の規模や経済性のある国へ人が来たからといって(今の韓国がそうだな)俺の仕事も生活もたいして変わらんからな。エキゾチックな隣人が増えて楽しそうだなぐらいにしか思わんよ。