■ 3戦目の相手はイタリアU-20W杯のGLの3戦目。1勝1敗で勝ち点「3」の日本は同じく1勝1敗のイタリアと対戦した。イタリアは初戦はウルグアイに0対1で敗れたが2戦目は南アフリカに2対0で勝利した。得失点差は日本が「-1」、イタリアは「+1」。2節を終えた時点で2連勝のウルグアイが首位、1勝1敗のイタリアが2位、同じ1勝1敗の日本が3位、2連敗の南アフリカが4位となる。日本は勝てば無条件で決勝トーナメント進出が確定する。
日本は「4-2-2-2」。GK小島亨(早稲田大)。DF初瀬(G大阪)、DF冨安(福岡)、DF中山雄(柏)、MF市丸(G大阪)、DF杉岡(湘南)。MF原輝綺(新潟)、MF堂安(G大阪)、MF遠藤渓(横浜FM)。FW田川(鳥栖)、FW岩崎(京都)。ウルグアイ戦で途中交代したエースのFW小川航(磐田)は左膝前十字靭帯断裂及び左膝半月板損傷で「全治までは少なくとも6カ月はかかる。」と報じられており、この日はスタンド観戦となった。
ベンチスタートになったのはGK波多野(FC東京)、GK山口(FCロリアン)、DF藤谷(神戸)、DF舩木翔(C大阪)、DF板倉(川崎F)、MF坂井大(大分)、MF三好(川崎F)、MF高木彰(G大阪)、FW久保建(FC東京U-18)の9名。FW小川航が怪我をしたので今後は20人で戦うことになる。2試合連続途中出場のFW久保建はこの日もベンチスタート。2試合連続スタメンだったDF舩木翔とMF三好は初めてスタメンから外れた。
■ 0対2から2ゴールを奪ってドロー試合は開始早々の3分に裏のスペースに抜け出したMFファビーリの折り返しをMFオルソリーニが合わせてイタリアが先制に成功するとさらに前半8分にはFKからMFパニコが決めて2点目。開始8分で日本は2点を追う展開になった。「2対2や3対3の引き分けであれば3位で決勝トーナメント進出が確定する。」というシチュエーションだった日本は前半22分にMF遠藤渓のクロスからMF堂安が決めて1点差に迫った。
1対2で迎えた後半5分にはG大阪のチームメイトのMF市丸の縦パスをバイタルエリアで受けたMF堂安がドリブルを開始。相手3・4人に囲まれながらドリブルで中央を切り裂くと最後はもう1つ持ち出そうとしたボールが相手に当たったゴールイン。MF堂安のスーパーゴールで日本が2対2の同点に追いついた。3試合連続スタメンのMF堂安は今大会3ゴール目。3戦目にしてスペシャルな選手であることを証明した。
「2対2のままで終了するとイタリアが2位、日本が3位で決勝トーナメント進出が確定する。」という状況だったのでどちらのチームも後半25分あたりを過ぎるとリスクを冒さなくなる。後半35分あたりをその傾向がさらに顕著になった。スタンドからブーイングの声が聞こえてくる異様な雰囲気になったが日本もイタリアもリアリスティックに戦った。試合は2対2で終了。1勝1敗1分けの日本は3位でGL突破を決めた。