■ 2003年以来のベスト8はならず・・・。10年ぶりにU-20W杯の本大会出場を果たしたU-20日本代表は決勝トーナメントの1回戦でベネズエラに0対1で敗戦。2003年のUAE大会以来となるベスト8入りを逃した。このときにチームを率いていたのは現在はC大阪のチーム統括部長をしている大熊清監督で、MF今野(G大阪)がキャプテンとしてチームを引っ張った。守護神はGK川島(FCメス)で、FW坂田(福岡)はエースストライカーとしてゴールを量産した。
国見高の3年生だったFW平山(仙台)は飛び級でU-20日本代表に選出されている。ジョーカー的な存在となってベスト8入りに大きく貢献した。次代を担う大型ストライカーとして大きな注目を集めたのもこの大会だった。大会直後に行われた冬の高校選手権で大爆発して「平山フィーバー」が巻き起こったのも印象深い。冬の高校選手権でゴールを量産したFW平山はアテネ五輪の最終予選にも飛び級で選出されている。
U-20日本代表の次の目標は7月19日~7月23日にかけて行われるU-23アジア選手権の予選になる。中国・カンボジア・フィリピンと同組になったが、本大会の切符を逃すことは許されない。「7月の予選までは内山監督が引き続いてU-20日本代表の指揮を執る。」と報じられているが、来年の1月に中国で行われるU-23アジア選手権の本大会は東京五輪代表監督の元、新体制で戦うことになる可能性が高い。
■ 最も魅力を感じるのは曹貴裁監督前回のエントリーで記述した通り、有力候補は何人かいるが、絶対的な本命はいない。有力候補は以下の5名であるが、本人に五輪代表監督を引き受ける意思があるのか?否か?ははっきりしない。「自国開催の五輪で男子サッカーの日本代表チームを指揮する。」というのは極めて名誉な話であるが、当然のことながらリスクは大きい。また、そもそもとして「代表監督という仕事」に魅力を感じない人も少なくない。
・森保一監督(サンフレッチェ広島) → 今シーズンは低迷。2年契約の1年目なのがネック。
・長谷川健太監督 (ガンバ大阪) → 清水でもG大阪でも安定して好成績。
・手倉森誠監督 (リオ五輪代表) → 実績あり。新鮮味には欠ける。
・内山篤監督 (U-20日本代表) → U-19アジア選手権で初優勝に導いた実績。
・森山佳郎監督 (U-17日本代表) → 育成年代の監督として図抜けた実績。
これからいろいろな監督の名前が候補として挙がって来るのか?はたまた、一気に特定の誰か1人に一本化されて外堀が埋められていくのか?は何とも言えないところであるが、本人の意思や現在の仕事の契約状況などはあまり考慮せず単純に監督としての能力やパーソナリティーやサッカースタイルだけを考慮して「誰がふさわしいのか?」を考えてみたが個人的に最も魅力を感じるのは曹貴裁監督(湘南)である。
■ U-18日本代表の監督就任が噂されたが・・・。2012年から湘南を率いているので早くも就任6年目となる。2012年と2014年にJ1昇格を達成しているが、2013年と2016年はJ2降格を味わっている。2015年はJ1で8位になって残留を勝ち取っているが、それ以外のシーズンは昇格か降格のどちらか。浮き沈みは激しいが昨シーズン終了後に去就が注目されていたときは「湘南の監督を退任してU-18日本代表の監督に就任するのでは?」という話も流れた。
「日本サッカー協会が正式にU-18日本代表の監督就任をオファーしたが話がまとまらなかった。」とも報じられているので本人が「代表チームの監督」という仕事にあまり魅力を感じていない可能性があるが、日本サッカー協会からの評価が高い指導者であることは間違いないところである。また、MF永木(鹿島)やDF遠藤航(浦和)などを日本代表クラスの選手に育てており、若手育成にも長けた指導者である。
ネックとなるのは湘南の監督を任されており、J1昇格を狙える位置に付けている点である。「J1でリベンジを果たしたい。」という思いは相当に強いと考えられるので湘南がJ1昇格を果たした場合は日本サッカー協会が引き抜くのは難しくなる。リオ五輪代表の手倉森監督はシーズン途中に「勇退→五輪代表の監督就任」が発表されたが昇格争いは最後までもつれるだろう。シーズン途中で去就を決めるのも難しい。
■ 「キジェJAPAN」はなかなか楽しそう。2018年1月にU-23アジア選手権(本大会)が控えているので、当然のことながら、出来るだけ早い段階で東京五輪の監督を決めなければいけないが、早い時点で曹貴裁監督に一本化した場合でも交渉はスムーズに進まないだろう。湘南に対して強い愛着を持っているのも間違いないが、一方でいろいろな障害があることを加味しても東京五輪の監督就任をオファーするだけの価値がある指導者だと断言できる。
フル代表の監督にハリルホジッチ監督が就任してから「デュエル」という言葉がクローズアップされるようになった。また、世界的に「攻守の切り替えの早いサッカー」が主流になっているが、曹貴裁監督はJリーグの監督の中でそういったサッカーを志向する監督の代表格である。最近の日本サッカー界が目指すスタイルをいち早く取り入れて体現しており、魅力的なサッカーを続けている点も評価できる。
「湘南スタイル」という言葉がすでに定着しているが、11人全員が極限まで頑張るサッカーは観ている人に訴えかけるものがある。また、「リスク覚悟でゴール前の人数を増やそう。」と考える指導者なのでチャンスシーンの多いエキサイティングな試合になることがほとんどである。五輪代表は注目度が高いので一般の人に『面白い。』と思ってもらえることも非常に大事である。「キジェJAPAN」はなかなか楽しそうだ。
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