■ 2戦目の相手はチェコ中国で開催されているPanda Cupに出場しているU-19日本代表が2戦目でU-19チェコ代表と対戦した。元磐田の内山監督率いるU-19日本代表は初戦はクロアチアと対戦して5対0で勝利している。前半は0対0で折り返したが後半に攻撃陣が爆発して合計で5ゴールを奪った。クロアチア戦ではG大阪のMF堂安が1ゴール2アシスト、磐田のFW小川航が1ゴール1アシスト、C大阪のFW岸本が2ゴールの活躍を見せた。
日本は「4-2-2-2」。GK小島亨(早稲田大)。DF小島雅(仙台)、DF大南(磐田)、DF町田(鹿島)、DF浦田樹(千葉)。MF久保田(鹿島)、MF市丸(G大阪)、MF高木彰(G大阪)、MF長沼(広島)。FW垣田(鹿島)、FW岩崎(京都橘高)。クロアチア戦に続いて2試合連続スタメンとなるのはGK小島亨とDF大南とDF浦田樹の3人。過密日程ということもあってメンバーを大きく入れ替えてきた。MF市丸がキャプテンマークを巻いた。
GK廣末(青森山田高)、DF柳(FC東京)、DF中山雄(柏)、MF冨安(福岡)、MF坂井大(大分)、MF杉森(名古屋)、MF堂安(G大阪)、FW岸本(C大阪)、FW小川航(磐田)の9人がベンチスタートとなった。さらに前日の6月16日(木)にGK大迫(広島ユース)が追加招集されたことが公式発表された。GK大迫が1999年生まれなので飛び級となる。185センチ/82キロとサイズのあるGK大迫は将来を嘱望されているキーパーである。
■ 2対1で勝利した日本が2連勝試合は前半9分に日本が先制に成功する。左SBのDF浦田樹が左前方の奥のスペースに蹴ったクリアボールにFW岩崎が反応。得意のドリブルで仕掛けて中央にカットインしてから右足を振り抜くと強烈なシュートがコース隅に豪快に決まって幸先よく日本が先制に成功する。その後もFW岩崎が躍動。前半29分にも右ポスト直撃のシュートを放つなど抜群のスピードを生かしたプレーで大きな存在感を示した。
1対0で迎えた前半46分にやや距離のある位置でFKを獲得するとDF浦田樹の強烈なシュートをキーパーがはじいたところを広島のMF長沼がボールを保持。左サイドからドリブルで切れ込むと最後はDF浦田樹が左足で決めて2点目を挙げる。千葉のDF浦田樹は1ゴール1アシスト。初戦のクロアチア戦でもFW小川航の先制ゴールをアシストしているのでゴールに絡む活躍でアピールに成功している。前半は2対0で折り返す。
後半2分に鹿島のDF町田のフィードミスがきっかけとなってチェコが1点を返す。その後はほぼ互角の展開となる。日本は初戦で活躍したG大阪のMF堂安やC大阪のFW岸本を投入。後半29分にはFW岸本のパスからMF堂安が決定機を迎えるが決められず。チェコはセットプレーを中心にゴール前のシーンを作ったがGK小島亨を中心にしのいだ日本が2対1で勝利。2連勝の日本は3戦目は地元の中国と対戦する。
■ プロ注目の快速ストライカーの岩崎悠人中1日の3連戦となるので日本はメンバーを大きく入れ替えてきた。2試合連続でスタメン起用されたのは3人だけ。どちらかというとサブ組中心のメンバー構成だったが無事2連勝を飾った。日本は前半に2ゴールを奪ったがとにかく目立ったのは京都橘高の快足ストライカーのFW岩崎。後半は消える時間が長くなったが前半のパフォーマンスは圧巻だった。前半はスピードスターのFW岩崎が突出した活躍を見せた。
現在は京都橘高の3年生。1998年生まれの東京世代となるが潜在能力は東京世代のアタッカーの中では屈指と言える。170センチ/67キロなのでサイズには恵まれていないがスピードと技術の両方を高次元で備えている。「どちらか片方だけ」でもサッカー選手にとっては大きな武器になるがその両方を高次元で備えている選手となると一握りの選手に限定される。まだ一般的な知名度は高くないが魅力的な選手である。
プレーヤーとしてのタイプは若い頃のFW玉田(C大阪)によく似ている。相手をぶっちぎることができるだけのスピードがあるが、その上、テクニックで相手をかわすこともできる。進路先が注目を集めているが現時点ではG大阪・鹿島・FC東京・川崎F・大宮・京都などが獲得に関心を示している。近年の高校生では珍しいほどの大争奪戦になっているがJリーグの多くの有力クラブが興味を示すのは当然のことである。
スピードとテクニックがあるので将来的にはサイドハーフでも問題なくいけると思うがこれだけのスピードがあるので最前線の方が生きるのは間違いない。1トップで生きるタイプではなさそうなので個人的には2トップを採用しているチームの方がベターだと思う。FW金崎やFW土居やFW赤崎などムービングタイプの選手をフォワードに並べることが多いので噂に出ているクラブの中では鹿島は相性が良さそうだ。
■ 2つのゴールに絡んだジェフ千葉のDF浦田樹その他では1ゴール1アシストの左SBのDF浦田樹の活躍も目立った。アシストに関してはラッキーだったが初戦のクロアチア戦に続いてゴールに絡めているのはいい傾向と言える。左足のキックにはかなりの自信を持っているようだ。同じ左利きで正確なボールを蹴ることが出来るMF堂安がいるときもプレイスキッカーを任される場面があるほど。初戦のクロアチア戦のときも直接FKでゴールを脅かすシーンがあった。
前半46分の自身のゴールシーンのときも直前にかなり距離のある位置からFKを蹴ってきわどいシュートをキーパーがはじいたところをMF長沼が拾って折り返したボールをDF浦田樹が左足で蹴りこんだ。昨オフにブラジルのパラナ州リーグ1部に所属するPSTCというチームに期限付き移籍した。約1か月前の5月中旬に千葉に復帰してきたがハングリーな世界なのでブラジルではいい経験が出来たのではないか。
キャプテンマークを巻いてプレーしたG大阪のMF市丸、2点目のゴールをアシストした広島のMF長沼も好プレーを見せた。MF市丸はどんな状況でも落ち着いてプレーできるのが魅力。姿勢が良くて周りが良く見えている。ポジショニングが良くてクレバー。G大阪U-23では結構な存在感を発揮しているがプレーメーカーとして大きな可能性を感じさせる。「ポスト・遠藤保仁」と言われるのも納得のタレントである。
一方のMF長沼は典型的なドリブラー。キレで相手を抜くタイプのドリブラーである。初戦は名古屋のMF杉森が左SHで起用されて3点目のゴールを決めているがMF長沼のような選手は途中出場でもアクセントになる。前半46分のDF浦田樹のゴールをアシストしたプレーは見事だった。ここまでの2試合は攻撃的なポジションで起用されている選手の多くがゴールに絡む活躍を見せて内山監督にアピールできている。
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