→ 秋以降にゴールを量産して22試合で9ゴール2アシストを記録したMF大谷駿の引き止めに成功したのが今オフ最大の成果と言える。突出したスピードを持つMF大谷駿に興味を示すクラブは多かったと思うが早い段階で残留が確定した。また、夏に期限付き移籍して15試合で7ゴール1アシストを記録したFW平松も完全移籍で獲得した。秋以降の快進撃を支えた2人の流出を阻止することが出来たのは大きい。
加入が決まったのはFW武(福島)、DF林堂(愛媛FC)、DF松原優(長野)、FW大野耀(京都)、MF戸高(町田)、GK岡(甲府)など。注目はFW武になる。J3で15ゴールを挙げたFW武は「J2のクラブへの個人昇格」も考えられたが富山行きを選択した。「絶対的なストライカーがいない。」という点は富山の慢性的な問題点になっているがフォワードの軸が決まった。FW武、FW平松、MF大谷駿のトリオはJ3屈指と言える。
ここ2年間は怪我に苦しんでいるが実力者のDF林堂はフィード力が高い。彼が復活できると相当なプラスである。ロングスローのある大型SBのDF松原優にも期待が集まる。一方、攻撃の中心だったMF白石(→群馬)の流出は痛い。ストライカーが充実した一方でチャンスメーカー系の選手はやや不足している。生え抜きのMF脇本(→岩手)が抜けたのもマイナスで、左SB/WBのDF前嶋(→水戸)の退団も痛手である。
5位:SC相模原→ 15位からの巻き返しを図ることになるが選手の入れ替えの激しいオフになった。11ゴールを挙げたFW大石治(→藤枝MYFC)やGK田中雄(→秋田)は移籍を決断。MF伊藤大(→未定)、MF末吉(→引退)、DF丹羽竜(→未定)、MF平石(→未定)、DF阿部巧(→栃木シティ)などは契約満了。多くの出場機会を得た2019年の主力がたくさん抜けたので移籍市場の序盤戦は苦しい流れだったが年が明けてから攻勢を仕掛けている。
加入が決まったのはGKビクトル(FC岐阜)、DF田村友(群馬)、MF清原(金沢)、DF星広太(福島)、FW才藤(富山)、FW三島康(熊本)、FW和田昌(秋田)など。「J2でも十分にやれるのでは?」と思える実力者をたくさん獲得しており、選手層は一気に厚くなった。年齢の高い選手中心の補強になっているので「今年に賭ける強い思い」は伝わってくる。大半のポジションで戦力アップに成功したので上位も可能な戦力になった。
注目が集まるのはGKビクトルとMF清原。ともに2019年は出場機会が減少して契約満了になったが力のある選手である。生え抜きのGK田中雄の流出はショッキングだったがGKビクトルを獲得したことで戦力的にはむしろアップした。ミスター・金沢のMF清原はチームをまとめる力もあるのでリーダーシップも期待される。カギを握るのはFW三島康やFW才藤などが中心となるフォワード陣だろう。結果が求められる。
4位:ロアッソ熊本→ 甲府やFC岐阜などで監督を務めた大木監督を招聘して2018年以来のJ2復帰を目指す熊本はFW浅川(Y.S.C.C.横浜)とFW谷口海(岩手)のダブル獲得に成功した。どちらも大卒2年目だったがFW浅川は32試合で13ゴール、FW谷口海は32試合で9ゴールを記録した。大卒1年目ながら28試合で11ゴールと結果を残したFW北村の慰留にも成功したので熊本はJ3の若手の有望なストライカーを3人も抱えることになった。
J3で5位に終わった熊本は34試合で45得点のみ。期待されたFW原一樹とFW三島康のコンディションが整わずに得点力不足に苦しんだが若手に託すことになった。他クラブと戦力を比較したときに差が付きやすいのはJリーグではCFと左SBである。「真っ先にCFを強化する。」というのはチーム作りとしては正しい。FW北村は下がり目でもプレーできるので「FW浅川とFW谷口海とFW北村の共存は可能」と思われる。
FW浅川とFW谷口海を獲得できたのは相当に大きい。GK山本海やMF上村周やDF鈴木翔など主力のほとんどの引き止めに成功したのも高評価できるが、唯一、DF高瀬(→群馬)が流出となった。11試合に出場したDF片山奨(→引退)も抜けたので左SBで計算できる選手がほぼいない状況になっている。誰かしらの補強はあると思うが最大の不安材料になる。DF鈴木翔やDF黒木晃を左SBに回す手もあるが・・・。
3位:藤枝MYFC→ 「J2ライセンス」を取得していないので2位以内に入ったとしてもJ2に昇格することは出来なかったが優勝争いに参加して北九州や群馬などを大いに苦しめた藤枝MYFCは石崎監督になって3年目となる。「結果を残したシーズンの後」なので主力の大量流出の心配があったが流出は最小限にとどまった。加入1年目ながら右WBの定位置を確保したMF鈴木準(→秋田)が抜けたが流出と言えるのは彼くらいである。
代役候補としてMF久富良(栃木SC)の獲得に成功したが2016年と2017年は藤枝MYFCで主力として活躍した選手なので「代役候補としては十分すぎるほどの選手」である。栃木SCでも2018年は21試合、2019年は30試合に出場するなど出場機会を獲得していた選手なので「MF鈴木準の穴は問題なく埋まるだろう。」と言える。心配されたエースのFW森島康などは残留確定。彼が藤枝MYFCに残ったのは意外だった。
加入が決まったのはMF久富良以外ではFW大石治(SC相模原)、MF枝村(栃木SC)、MF姫野(群馬)、MF杉田真(ソニー仙台)など。FW大石治は2014年と2015年に藤枝MYFCに所属してゴールを量産した元・エースである。FW森島康とどう共存させるのか?が注目点になる。MF杉田真(ソニー仙台)にも注目が集まる。2019年はJFLでベストイレブンに選出されている。DF鈴木準は流出したが戦力はかなりアップしている。
2位:ブラウブリッツ秋田→ 2017年にJ3を制覇したが2018年は2019年はいずれも8位に終わった秋田は積極的な補強を行った。GK松本(→FC岐阜)とMF藤山(→長野)が抜けたので当時の優勝メンバーはまた減ってしまったがGK田中雄(SC相模原)、DF鈴木準(藤枝MYFC)、DF輪笠(福島)の3人を獲得。いずれも今年が大卒3年目になるが3人とも各々のポジションでJ3屈指の選手である。若いながらもJ3で実績のある選手を獲得した。
SBはDF沖野がいて、DF田中雄もいるので充実度は高い。DF輪笠は左右両サイドをこなすので便利な選手である。SBは秋田の強みになるだろう。CBはベテランのDF加賀(山形)を獲得した。秋田県潟上市出身。秋田商高を卒業している選手なので地元の選手になる。36歳になったが山形では一定の出場機会を得ていた。24歳前後の選手が秋田の一大勢力になりつつある中、こういうベテランが加わったのは大きい。
対して攻撃陣の補強は最小限にとどまった。FW齋藤恵(長野)はJリーグでトップクラスのスピードを持っているが能力を生かし切れておらず、MF茂(北九州)も期待されながら北九州では不発に終わった。MF三上(長野)は計算のできる選手になるが攻撃的なポジションの新戦力はポテンシャル重視の補強になった。ストライカーのFW井上直(びわこ成蹊スポーツ大)とボランチのMF下澤(法政大)には即戦力の期待がかかる。
1位:いわてグルージャ盛岡→ 元・日本代表の秋田監督を招聘した岩手は「NOVA」が経営権を取得したが「J3優勝を狙える戦力にする。」と公言した通りで積極的な動きを見せており、J3の移籍市場の話題の中心になっている。序盤戦は峠を過ぎた選手の獲得が目立ったが年が明けてからMF後藤京(群馬)、MFモレラト(ファティマ)、MFヴァンデルソン(ベロエ)、FWモライス(リンシェーピングシティー)を獲得。一気に戦力が充実した。
MF後藤京はJ2の甲府では出場機会を得られなかったがY.S.C.C.横浜時代は絶対的な司令塔として活躍した。J3ではスペシャルな選手なので中盤の要になる可能性が高い。MFモレラトもボランチになる。サイズと展開力があるので「MF後藤京とMFモレラトのダブルボランチ」になるようだと相当に強力である。1年ぶりの復帰となるMF小谷光(秋田)、新加入のMF脇本(富山)もいるのでボランチの充実ぶりが目立つ。
186センチのFWモライスは大型ストライカーである。J3では規格外の選手なのでゴールを量産する可能性がある。MFヴァンデルソンは左利きのアタッカー。テクニックがあってスピードもある。FWモライスとMFヴァンデルソンのコンビはJ3屈指と言える。DF森下俊(磐田)やDF藤井航(町田)もチームに貢献するだろう。マイナス点はFW谷口海(→熊本)の流出。ショックの大きい流出だったが戦力は大幅にアップした。
→ 2020/01/18 【J3】 16クラブのオフの戦力補強の評価ランキング (12位-16位)
→ 2020/01/19 【J3】 16クラブのオフの戦力補強の評価ランキング (7位-11位)
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受付期間(J3編) ・・・ 新シーズンの予想の受付を開始しました。
2020年1月7日(火)~2020年2月20日(木)まで
→ J1の開幕戦(2月21日)の前日までです。
→ 不公平が生じるので、それ以後は受け付けません。
→ 順位決定方式やポイントの計算方式等のルールはこれまでと全く同じです。
→ 同ポイントで並んだときは投稿時期が早かった人が上の順位になります。
→ 早い時期に投稿した方がいい順位(いい成績)になる可能性が高まります。
→ 誤字・脱字・抜け・漏れにはくれぐれもご注意ください。
→ たくさんの予想が集まった方が面白いので気軽に参加してください。
【質問内容】
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(項目5) 好きなJリーグのチームはどこですか? (複数選択可)
(項目6) J3の全19クラブの順位を予想をしてください。
(項目7) その理由を簡潔にお書きください。
(項目8) 好きなクラブ以外で2020年のJ3で注目するクラブとその理由をお書きください。
(項目9) 2020年のJ3で注目する選手とその理由をお書きください。
(項目10) 2020年のJ3でブレイクすると思う若手選手を何人か挙げてください。
(項目11) みんなにお勧めしたいサッカー関係の本や雑誌や漫画があれば教えてください。(省略可)
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