→ 昇格1年目ながら10位と健闘した八戸は大石監督が退任して中口監督の就任が決定した。SAGAWA SHIGA FC(佐川急便SC)のときに3度もJFLの優秀監督賞を受賞した名将を招聘してJ3で2年目のシーズンを戦うことになったが選手の入れ替えはあまり多くない。J3でインパクトを残した選手が多かったので「主力の大量流出」の心配もあったが大半の主力は残留が決定済み。基本的なメンバーは変わらない。
痛いのは33試合で10ゴールを挙げたMF三田尚(→長野)と右ストッパーの位置で起用されて30試合で3ゴールを挙げたDF小牧(→鳥取)の流出になる。攻撃の時に違いを生み出せる選手を失ったがFW上形、FW谷尾、MF中村太、MF新井山、MF國分将などは残留。その上でMF國領(長野)、FW安藤翼(ホンダロックSC)、MF村瀬(奈良クラブ)、FW黒石(MIOびわこ滋賀)、DF伊勢(ホンダロックSC)などを獲得した。
目立つのはJFLでプレーしていた選手をたくさん獲得した点になる。その中でFW安藤翼は大卒1年目ながらJFLで28試合で16ゴール。新人王とベストイレブンに選ばれている有望な選手である。中口監督は2016年~2019年まではMIOびわこ滋賀を率いていたのでJFLを知り尽くした監督である。中口監督の御眼鏡に適った選手を獲得しているが面白い補強のやり方と言える。FW黒石はMIOびわこ滋賀時代の教え子になる。
10位:FC今治→ 苦しみながらもようやくJ3への昇格を果たしたFC今治は小野剛監督が退任してスペイン出身のリュイス監督を招聘した。流行りのスペイン人指揮官を招聘して初めてJリーグを戦うことになったが元・日本代表の岡田武史氏が育ててきたチームなので過去の昇格チームと比較すると段違いの注目度である。また、J3は昇格組が初年度に躍進するケースが多いのでFC今治も旋風を巻き起こす可能性はあると言える。
選手の入れ替えは最小限にとどまった。元・日本代表のDF駒野やMF橋本英は残留決定。その他の主力もほとんどチームに残った。流出と言える選手はほぼおらず、補強も最小限にとどまったが、それでもJ3で11ゴールを挙げたFW林誠道(鳥取)の獲得に成功した。いろいろなポジションでプレーできるFW林誠道は2019年のJ3で覚醒した選手になる。得点源だった選手なので鳥取からFC今治への移籍は驚きだった。
他にはMF越智(FC琉球)を獲得した。こちらは今治市出身で地元の選手になる。J2やJ3での経験値が豊富な選手なので悪くない補強と言える。愛媛FCや熊本で活躍して2019年に加入していきなりJFLのベストイレブンに選ばれたDF園田もいるが「Jリーグ初挑戦」となる選手も多い。彼らがどこまでJ3でやれるのか?が大きな注目点になる。すんなりと対応できる選手は多いがレベルの差に苦しむ選手も出てくるだろう。
9位:長野パルセイロ→ 5連勝で締めくくったので最終的には9位まで順位を上げることが出来たが下位に低迷する時期が長い苦しいシーズンになった。J3の上位争いに参加できないシーズンが続いており、抜本的な改革が必要な時期に突入していたが、今オフは長きに渡ってチームを支えてきたFW宇野沢やMF有永やDF大島嵩やDF松原優などが契約満了でチームを離れた。サポーターにとってはツラい別れの多いオフになった。
ただ、マンネリ化や高齢化が進んでいたことを考えるとフロントの判断は正しい。1年前あるいは2年前くらいから徐々に主要メンバーの入れ替えを実行すべきだったが今さら言っても仕方がない。期待を集めていたMF堂安憂やFW竹下なども契約満了になったのでメンバーは大きく入れ替わるが獲得した選手の顔ぶれはまずまずである。DF広瀬健(新潟)やMF三田尚(八戸)やMF藤山(秋田)は即戦力になるだろう。
八戸で10ゴールを挙げたMF三田尚を獲得できたのは大きい。フォワードもFW佐野(熊本)やFW岡佳樹(沼津)やFW佐相(大宮)などを獲得。能力の高そうな選手を獲得している「J2やJ3で実績のあるストライカー」は確保できていない。近年の長野は得点力不足に泣いているが「誰かの大覚醒」がないと例年通りで得点力不足に苦しむことになるだろう。メンバーが大きく入れ替わるのでチーム作りは難しくなるだろう。
8位:鹿児島ユナイテッド→ 「1年でのJ2復帰」を目指す鹿児島は静かなオフになった。DF砂森やMF牛之濱やMF五領などJ2で力を示した主力が流出しても不思議はなかったが大半の主力はチームに残った。期限付き移籍だったGKアン・ジュンス(→C大阪)はレンタルバックで、期限付き移籍ながら35試合で11ゴールを挙げたFW韓勇太(→栃木SC)も退団したが大きなマイナスと言えるのはGKアン・ジュンスとFW韓勇太の2人くらいである。
精度の高い左足を武器にたくさんのチャンスを作ったDF砂森の引き止めに成功したのは大きい。MF赤尾やMF田上などチームを支えてきた選手は現役を引退するが中盤から前目のポジションの顔ぶれはあまり変わらない見込み。MF枝本、MF五領、MF牛之濱が攻撃の中心になる可能性が高い。ボランチはMFニウドの去就がはっきりしない。層の厚いポジションではないので彼が抜けると大きなマイナスになる。
加入が決まったのはDF青山直(G大阪)、DF藤原広(栃木SC)、GK畑(熊本)、MF田辺圭(熊本)、MF中村健(明治大)など。最終ラインの要になれる選手がいなかったのでDF青山直にかかる期待は大きい。MF中村健は東福岡高出身。3年生の時にキャプテンとして冬の選手権を制覇している高校サッカー界のスター選手になる。キックの精度が高い。気になるのはフォワードになる。FWルカオ(→金沢)も抜けたので脆弱である。
7位:FC岐阜→ 降格1年目のFC岐阜はゼムノビッチ監督を招聘して「1年でのJ2復帰」を目指すが選手の入れ替えはあまり多くなかった。MF富樫やMF粟飯原やDF藤谷匠やDF甲斐やFW村田透など有望な若手がほぼ流出しなかった点は高評価できる。また、元・日本代表のFW前田遼の残留が確定して去就がはっきりしなかったMF川西の残留も確定した。22試合で8ゴールと孤軍奮闘したMF川西が残ったのは非常に多い。
MF川西は大分からの期限付き移籍の期間が延長されたがJ3レベルの選手ではないのは明らかである。加入が決まったのはFW高崎(松本山雅)、GKパク・ソンス(愛媛FC)、GK松本(秋田)、DF橋口(テゲバジャーロ宮崎)、DF橋本和(神戸)、FW町田ブライト(JAPANサッカーカレッジ)、MF大西(法政大)など。経験豊富な左SBのDF橋本和の加入はサプライズだったが年齢の高い選手を何人か獲得しているのが目につく。
他クラブへの主力の流出はほぼないがGKビクトル、FWライアン・デフリース、FWミシャエルは契約満了。DF阿部正は退団して、GKヤン・オレ・ジーバース、MF馬場、MF塚川、MF宮本航、MF市丸などはレンタル終了となったので一定以上の出場機会を得ていた選手がたくさん抜けている。名前を挙げた若手選手がどこまでやれるのか?が注目点になる。活きのいい若手はたくさんいるが現状は不確定要素も多い。
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2020年1月7日(火)~2020年2月20日(木)まで
→ J1の開幕戦(2月21日)の前日までです。
→ 不公平が生じるので、それ以後は受け付けません。
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