■ 断トツのタイトル数を誇る鹿島アントラーズJリーグでダントツのタイトル数を誇るのは鹿島アントラーズである。浮き沈みがほとんどなくて、毎年のようにタイトル争いに絡んでくる安定感はJリーグの中では際立っている。2016年の12月に行われたクラブW杯で準優勝に輝いた後は「鹿島のフロントの優秀さ」を称える記事や声が目立ったが、「フロントが優秀なクラブ」と聞いて鹿島の名前を真っ先に挙げる人は多い。強さや安定感の源になっている。
鹿島の最大の強みと言えるのは鈴木満常務取締役強化部長の存在だろう。同職について何と22年目。Jリーグは今年で25年目のシーズンを迎えているがその中で在籍22年目なので異常なほどの長さである。上に立つ人がころころ変わるとチームは落ち着かない。同じ人が同じようなコンセプトの下でチームを作っている点はやはり大きい。監督が代わっても選手が入れ替わっても、チームとして揺らぐことはない。
今シーズンは開幕から結果が出ずに苦しんでいるがサンフレッチェ広島のフロントも評価が高い。2012年と2013年と2015年にリーグ制覇を達成しているが堅実なチーム作りに定評がある。これまでにJ2降格を2度も経験しているが、特に2度目の降格となった2007年はパワーアップしてJ1に復帰してきた。長期的な視点でチームを作っているので大きく崩れることがない。ユースからはいい選手が続々と出てくる。
タイトルを獲得した経験こそないが川崎FをJ1屈指の強豪クラブに押し上げた川崎Fのフロントも高評価されている。J1の舞台で結果を残している点も評価されているが興行的な部分でもかなり優秀。エンターテイメント性の高いサッカーで人気と実力を兼ね備えたクラブに押し上げた点は高く評価されるべきである。相馬監督時代はやや迷走したが大きなエラーはほとんどない。フロントがやり玉にあがる機会は少ない。