■ J1の第19節浦和レッズと名古屋グランパスが対戦したJ1の第19節。
ホームの浦和は<4-2-2-2>。GK山岸。DF山田暢、阿部、坪井、高橋。MF鈴木、細貝、ポンテ、原口。FWエジミウソン、高原。DF闘莉王は怪我のため欠場。DF阿部が最終ラインに入ってMF細貝がボランチ。MF山田直はベンチスタート。
対するアウェーの名古屋は<4-2-2-2>。GK楢崎。DF田中隼、吉田、増川、阿部。MF山口、中村直、小川、マギヌン。FWケネディ、玉田。デビュー戦の京都戦でゴールを決めたFWケネディはリーグ戦は2試合目の出場。
■ 玉田の2ゴール試合は前半14分にアウェーの名古屋が先制。左サイドからDF阿部がクロスを挙げると、ファーサイドでボールを保持したMF小川がうまく折り返し、最後はFW玉田が落ち着いて決めて先制。
リズムをつかめない浦和は前半33分にDF高橋に代えてMF山田直を投入。後半の途中、いいリズムの時間帯を作るが、同点に追いつくことは出来ず。
劣勢だった名古屋だが、後半16分に追加点を挙げる。再び、MF小川とFW玉田のコンビネーションからFW玉田が左足で豪快に決めて2点にリードを広げる。FW玉田はリーグ戦3ゴール目。
FW玉田のゴールで活気を取り戻した名古屋は、後半27分にMFマギヌンのクロスからFWケネディが頭で決めてダメ押し。194cmの高さをフルに生かしたFWケネディは2試合連続のヘディングでのゴール。
結局、3対0で名古屋が完勝し、勝ち点を「26」に伸ばした。浦和は連敗となった。
■ ケネディの加入リーグ戦の第17節とナビスコカップ準々決勝のFC東京との2連戦で合計1対8と大敗を喫し、チームが崩壊寸前だった名古屋だが、FWダヴィが退団し、オーストラリア代表のFWケネディがチームに合流。この交代で他の選手も生き返って、昨シーズンまでの名古屋が戻って来たような会心の試合を見せた。
ゴールは重ねていたもののエゴイスティックでチームメイトの力を引き出すことが出来なかったFWダヴィに対して、FWケネディはゴール前にいるだけで相手にとっては厄介であり、味方には心強い。194cmの高さは並のディフェンダーでは対処できない。
献身的でポストプレーに秀でたFWヨンセンほどプレーが洗練されている印象はないが、高さはFWヨンセン以上のものがあり、FWヨンセンよりも爆発力はありそう。
■ 2ゴールの玉田FWケネディの効果もあって2ゴールをマークしたFW玉田。FWダヴィとはプレーエリアが重なることがあって2トップとして熟成することは出来なかったが、FWケネディとは合いそうであり、どれだけFWケネディの近くでプレーできるかが、大きなポイントになるだろう。
抜群の潜在能力を持ちながらもその力を継続して生かしきることが出来ずにリーグ戦でゴールを重ねる事が出来ていないFW玉田であるが、代表では不動の1トップ。周囲の雑音を消すには、リーグ戦でゴールを重ねるしかない。
■ アタッキングエリアの迫力不足①浦和は18節の大分戦に続く敗戦で2連敗となった。DF闘莉王がいなかった影響は大きく、FWケネディの高さに対応できずに守備でも後手を踏んで、攻撃でもDF闘莉王の高さを欠いたことでセットプレーの威力は半減した。
攻撃ではアタッキングエリアまではボールを運ぶことは出来たが、それから攻撃が衰退し、相手に脅威を与える事は出来なかった。トップに張っているはずのFWエジミウソンも引いてきたりサイドに流れるケースが多く、ゴール前に誰もいないシーンも目立ち、ゴールは限りなく遠かった。
フィンケ監督になって浦和は積極的なサッカーを見せるようになって、試合の躍動感は増したが、19試合で24ゴールとリーグでも得点数は少ない方であり、中位の順位である大宮、山形、神戸、横浜FMと同じ「24点」である。
■ アタッキングエリアの迫力不足②MFポンテが万全であれば、困った時にMFポンテに預けておけばMFポンテが局面を打開してくれるが、怪我から復帰した後のMFポンテの調子はいまひとつ。両サイドバックの攻撃参加は十分ではないので、サイド攻撃が目立つわけでもなく、やや中途半端な攻撃になっている。
フィンケ体制の1年目ということもあって、フットボールは様変わりしているので、いきなり多くを求めるのは酷ではあるが、ここ最近はかなりの停滞感は感じる。
奮起すべきは若手の二人。MF原口は16試合に先発して1ゴールのみ。MF山田直も11試合に先発して1ゴールのみ。攻撃的なポジションを担う選手のゴール数が伸びないと、得点力はアップしない。二人はルーキーシーズンであり、開幕から良く頑張っているのは事実であるが、チーム力を挙げるにはこの二人の成長が不可欠である。
幸いにも、ここ最近のMF原口はブレークスルーの予感が漂っており、サイドでボールを持った時のドリブル突破は目を見張るようものがある。この日も何度か惜しいシュートシーンがあって、ドリブルがゴールにつながるようになると、浦和の攻撃はワンランク上になる。
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